Booksベストセラー週間総合ランキング11月28日~12月4日では、『悼む人』(天童荒太)、『つばさイズム』(益若つばさ)の2タイトルが新登場でトップテン入りした。

11月28日~12月4日のBooksベストセラー週間総合ランキング(日販調べ)

順位 書籍名(出版社) 著者
1位 新・人間革命(19)(聖教新聞社) 池田大作
2位 クラッシュ・ブレイズ 追憶のカレン(中央公論新社) 茅田砂胡
3位 「脳にいいこと」だけをやりなさい!(三笠書房) マーシー・シャイモフ/茂木健一郎訳
4位 ミシュランガイド東京2009(日本ミシュランタイヤ/日販アイ・ピー・エス扱い)
5位 東大合格生のノートはかならず美しい(文藝春秋) 太田あや
6位 O型自分の説明書(文芸社) Jamais Jamais
7位 悼む人(文藝春秋) 天童荒太
8位 つばさイズム(講談社) 益若つばさ
9位 聖女の救済(文藝春秋) 東野圭吾
10位 悩む力(集英社) 姜 尚中

新登場7位の『悼む人』(天童荒太)は、不思議な感覚の漂う長編小説。ある週刊誌記者は、全国を放浪しているという男に出会う。その男は、新聞の死亡記事を見ては亡くなった人を亡くなった場所で悼むために旅を続けているのだという。何か裏があるのではと疑う記者は、彼の身辺を調べ始めるのだが―。話が進むにつれ、男の周囲の人物が抱える「生と死」が明らかになっていく。非常に重く普遍的なテーマを様々な切り口で描いており、誰もが考えさせられる小説と言えよう。

新登場8位の『つばさイズム』(益若つばさ)は、ギャル界のカリスマと称される益若つばさによる初のセルフプロデュース本。Popteenの読者モデルだった彼女が結婚・出産を経て読者に送るフォト&エッセイ集。「彼女が目標」という同世代かそれ以下の女性たちに売れているようだ。

単行本フィクション部門では、10位に『オリンピックの身代金』(奥田英朗)が新登場で入った。東京オリンピックを間近に控えた昭和39年夏、国民に知らされないままに五輪妨害を企てる者と警視庁との極秘の闘いが行われていた・・・という設定のもとに日本が熱かった時代を描いている。

今週の注目

『ご近所の神様 身近な神社と不思議なご利益』(毎日コミュニケーションズ/久能木紀子/780円(税別)

年末が押し迫って来ると、次に控えているのは初詣。毎年同じ神社と決めている人もいれば毎年違う神社に詣でる人もおり、中には初詣のはしごをする人もいるとか。でも、その神社のいわれや祭神についてほとんど知らずにお参りしている参拝客がほとんどのはず。でも、せっかくだからちょっと事前知識を持って神社に行ってみたらどうでしょう、というのがこの本の趣旨。

本書では、神社に祀られている神様にはどんな種類があるのかといったことから、神社の種類、神社の境内の案内など、神社に一度も足を運んだことのない人でも理解できそうなほど親切に、様々な情報が解説されている。

知らないと神様に対して失礼に当たりそうなのが、「参道の真ん中は神霊の通る道」だということ。お参りの際は左右どちらかに少しよけて歩いたほうが良いのだとか。参拝の際の手順や作法も紹介されているが、著者によると「細かい作法を間違えたからといって、神様がお怒りになる、ということはありません」。しかも神様はお賽銭の額も気にしないのだそう。日本の神様バンザイ!

初詣に行く前に読んで心構えをしておくと、来年はより一層ご利益に恵まれるかも。