渋谷区道玄坂のBunkamuraザ・ミュージアムにて、アメリカン・リアリズムの代表的画家であるワイエスの作品を集めた展覧会「アンドリュー・ワイエス-創造への道程(みち)」が開催されている。入館料は一般1,400円。開催期間は12月23日まで。

アンドリュー・ワイエスは1917年生まれ。23歳でアメリカ水彩画協会員に最年少で選出され、1948年に描いた代表作「クリスティーナの世界」が後にニューヨーク近代美術館のコレクションに入るなど国内外で芸術性が高く評価されている人気画家。水彩画家としてスタートした彼は鉛筆で素描を描き、次に水彩を描き、さらに水気を絞った筆で描く水彩画の技法「ドライブラッシュ」でより詳細に描き、最後にテンペラを制作している。

同展覧会はテンペラとともに素描や水彩の作品も紹介することで、ワイエスの創造のプロセスに焦点をあてているのが特徴。彼の出身地であるチャッズ・フォード(ペンシルヴェニア州)を描いた作品と別荘のあるメイン州を描いた作品あわせて150点で構成されている。ワシントン・ナショナルギャラリーやフィラデルフィア美術館をはじめとするアメリカの美術館から主要な作品が出品され、さらにワイエス夫妻のコレクションからも未公開の水彩・素描が、また丸沼芸術の森からメイン州のオルソン家を描いた水彩・素描が出品されるなどワイエスの全体像に迫る展覧会となっている。

アンドリュー・ワイエス 《幻影》 1949年 テンペラ、メゾナイト ニューブリテン・アメリカ美術館蔵 (c) Andrew Wyeth

アンドリュー・ワイエス 《幻影 習作》 1949年 水彩、紙 丸沼芸術の森蔵 (c) Andrew Wyeth

展覧会「アンドリュー・ワイエス-創造への道程(みち)」

会期 2008年11月8日~12月23日
会場 Bunkamuraザ・ミュージアム(東京都・渋谷)
時間 10:00~19:00(毎週金・土曜日は21:00まで、入館は各閉館時間の30分前まで)
入館料 一般:1,400円、大学・高校生:1,000円、中学・小学生:700円