鉄道関連施設の公開行事は鉄道ファン向けに行われることが多い。しかし、新津車両製作所は少し違うように感じた。鉄道ファンだけではなく、親子で楽しめるテーマパークのようなコンセプトだ。施設のあらゆる場所が乗り物や遊び場に変貌し、鉄道に親しみながら遊べる場所になっている。本物の電車のそばにプラレールを敷き詰めて遊べる場所を設けたり、Nゲージ鉄道模型レイアウトがあったり。ほかにも、ディズニーランドからやってきたバスの展示や、ディズニーコーナーなどもあった。これはJR東日本新潟支社が「上越新幹線で行くディズニーランド」などのツアーをPRするために設置してたらしい。それでも子どもたちにとっては、ディズニーランドが出張したように思えることだろう。様々な場所で記念写真を撮っている親子がたくさんいて、その様子を見守る職員さんたちも嬉しそうな表情だった。

ディズニーバスが東京から応援に駆けつけた

子供たちが遊べる場所も用意

プラレールコーナーも大人気

鉄道模型コーナーは入替制になるほど

東京から離れた場所だけに、地元の人々のためのイベントという印象もある。しかし、東京から新幹線に乗って行って見る価値はある。特にクレーン実演とトラバーサー乗車体験はおススメだ。私にとって、新津製作所の一般公開は「とても楽しい。そして鉄道に深く親しめる」イベントだった。

車体クレーンの実演の合間に、地元の吹奏楽団や学校の音楽部などが演奏会を開く。年に一度の工場公開日は子供たちの晴れ姿を披露する場にもなっている

社員食堂では上越新幹線のビュッフェで供されたカレーライスを復刻。肉もしっかり入った懐かしい味

きっぷ、いろいろ
今年、JR東日本新潟支社では、関東方面から新津車両製作所に訪れる人のために割引ツアー「新津車両製作所公開日帰りパック」を販売していた。新幹線の往復切符に新津製作所で販売していた"上越新幹線のビュッフェで販売していた復刻カレー"の引換券と、製作所内で使用できるおみやげ割引券が付いている。2人以上で申し込むことが条件で、普通車指定席利用でおとな14,200円、こども 7,900円(共に東京駅発着の場合)。これで1人当たりの料金は、新幹線の往復定価(20,540円)より2割以上安かった。

私は1人で行ったので、このツアーは利用できず、「土・日きっぷ」(18,000円)を利用した。今年は3連休の初日に当たったため、三連休パスも使えた。こうしたきっぷを活用して、鉄道好きなお子さまを連れて新幹線に乗って出かける。そんな旅もいいのではないだろうか。