今回から始まったBooksベストセラー週間総合ランキング。1月11日~17日のランキングを振り返ると、すでに150万部を超えたミリオンセラー「ホームレス中学生」が依然好調。お笑いコンビ「麒麟」の田村裕の極貧生活をつづった同著については「泣きながら笑える」との評判が口コミやブログなどで広がり続けているようだ。

また坂東眞理子著「女性の品格」「親の品格」が2位と3位にランクインしているほか、戦時中の時局や要人の動きを踏まえて日本人のあり方を問う「大人の見識」(阿川弘之)が5位に、年老いてシングルになった時の暮らし方を論じる「おひとりさまの老後」(上野千鶴子)が8位にランクインするなど時代の先行きへの不透明感や価値観の多様化を反映してか、人生のあり方や生き方についてヒントを示す本が全体的に好調だ。一方で第2回日本ケータイ小説大賞を獲得した「白いジャージ 先生と私」(reY)が初登場で総合10位にランク入り。女子中高生の支持を集めている。

1月11日~1月17日のBooksベストセラー週間総合ランキング(日販調べ)

順位 書籍名(出版社) 著者
1位 ホームレス中学生(ワニブックス) 田村 裕
2位 女性の品格(PHP研究所) 坂東眞理子
3位 親の品格(PHP研究所) 坂東眞理子
4位 余命1ケ月の花嫁(マガジンハウス) TBS「イブニング・ファイブ」
5位 大人の見識(新潮社) 阿川弘之
6位 こころに響く言葉 新婦人抄(主婦の友社) 池田大作
7位 1分骨盤ダイエット(三笠書房) 大庭史榔
8位 おひとりさまの老後(法研) 上野千鶴子
9位 タカイ×タカイ(講談社) 森 博嗣
10位 白いジャージ 先生と私(スターツ出版) reY

単行本ビジネスでは「効率が10倍アップする新・知的生産術」(勝間和代)が先週7位から2位へとランクアップ。2006エイボン女性大賞を史上最年少で獲得した38歳の著者が「5,000円以上の本は迷わず買え」「本は読んだら処分すること」「コンビニには行かないこと」など、知的生産力を上げるための具体的かつユニークな方法を指南している。

今週の注目

「生活保護VSワーキングプア」(大山典宏 2008年1月発売)

格差社会が生み出した現代の貧困・ワーキングプア。部屋を借りるお金すらもなく、日雇いで日銭を稼ぎながら夜はネットカフェに寝泊りする「ネットカフェ難民」もなる言葉も生まれた。特に地方においては1ヶ月の労働賃金が生活保護費を下回る"逆転現象"が起こっている。「再チャレンジ」の言葉も空しく、一度転落したら二度とはい上がれない社会構造が固まりつつある。

本著ではワーキングプアが救済されない一方で生活保護を受けながら遊び歩く"生活保護ニート"がまかり通る実情を厳しく指摘。その一方で「生活保護担当の役人は悪だ」とのステレオタイプの批判にもケースワーカーとしての経験を踏まえて反論するなど、絶妙なバランス感覚で生活保護の実態に切り込む。生活保護本来の意義に基づいて必要な時に堂々と保護を受け、必要がなくなったら自立して生活するための具体論が詳細に書き込まれており、本当意味での「再チャレンジ」とは何かを教えてくれる一冊。

著者は埼玉県志木市役所福祉課での生活保護ケースワーカー勤務経験があり、Webサイト「生活保護110番」を運営するなど生活保護の専門家として幅広く活動している。