カスタムカーといっても、何も速く走るためだけではない。多数派のひとつがラグジュアリー系のカスタムだ。トヨタの「レクサス」や「クラウン マジェスタ」などをベースに、より高級感を高めたモデル。光り物が多いのも特長だ。また、オーディオ系にチカラを入れたモデルも多い。ドアの内側やトランク部に、これでもかとばかりにスピーカーを並べたカスタムもいくつか見られた。"荷物が積めないじゃないか"というのはヤボなのだろう。
数は多くないが、スポイラーなどを付けるのではなく、完全にボディデザインを変えてしまうモデルもある。「Fluente」がそれで、ベースモデルが何かしばらく考えてしまった。ドアの形状を見てRX-7であることが何とかわかったほど。また、古いモデルに似せたカスタマイズもある。ワーゲンバスそっくりの軽ワンボックスで有名なモデストが今回持ち込んだのは、「ステップバン」風の顔を持った「モデスト ポケットバン」だ。ベース車にホンダの軽ワンボックスを使っているのもいいセンスだ。
古いクルマに似せたのではなく、そのまんま古いクルマも展示されている。1970年代の「スカイラインGT-R」や「セリカ」も置かれていた。新しいクルマをカスタムするより、古いクルマを維持(レストア?)するほうが、よほど大変なはず。感心する。
オートサロンの名物になりつつあるのが、尾林ファクトリーの展示する「VIP杉村セルジデント」。4枚ガルウイングドアに、スロットマシン付き(!)。これが個人のクルマだというから驚くばかり。