東京・有楽町のよみうりホールで9日、『劇場版 BLEACH The DiamondDust Rebellion(ブリーチ ザ・ダイヤモンドダスト・リベリオン) もう一つの氷輪丸』の完成披露試写会が行われ、監督の阿部記之、原作者の久保帯人のほか、声優の森田成一、朴ロ美(ロは王へんに路)、石田彰などが舞台挨拶を行った。会場には1,000人を超えるファンが集まり、大変な盛り上がりをみせた。

写真右から、阿部記之監督、石田彰、森田成一、朴ロ美、原作者の久保帯人、そしてBLEACHの名物キャラクター"コン"

『BLEACH』は「週刊少年ジャンプ」(集英社刊)で連載中の少年マンガ。ひょんなことから"死神"の力を得た主人公の黒崎一護が、現世と尺魂界(ソウル・ソサエティ:死神の住む世界)を舞台に活躍する様子が描かれており、コミックスだけでなく、TVアニメ(テレビ東京系列)やDVD、TVゲーム、さらにはミュージカル化が行われるなど、幅広いメディアで高い人気を誇っている。昨年12月には劇場化もはたしており、第2弾となる今回の作品も、非常に期待の高いものとなっている。

阿部記之監督は、会場に集まったファンからの熱気のこもった歓声に応えて、「われわれもみなさんに負けないくらい熱い気持ちでこの作品を作りました」と挨拶し、「主役の一護はもちろん、各隊長など、皆さんの好きなキャラクターがみんな活躍するように作ったつもりですが、やはり日番谷と草冠の関係に注目してもらいたい」と作品の見所を語った。また、原作者の久保帯人は、「今回の映画にはたくさん関わらせてもらったので、すごく思い入れの深いものになっている」とし、映画とは別に、日番谷の過去を描いたオリジナル短編を執筆したことについて、「もともとあった話だが、この映画がなければ描かなかった作品」と語った。

監督の阿部記之

原作者の久保帯人

今回の映画には「日番谷冬獅郎を処刑せよ。」という、意味深なフレーズがつけられているが、「予告編で、一護と冬獅郎が戦っている場面があるため、一護が冬獅郎を殺すのではないかという風評が流れた。それをネタバレしないように否定するのが大変だった」と主人公・黒崎一護役の森田成一が話す一方で、日番谷冬獅郎役の朴ロ美は、「最初に見たのがTVのCM。『処刑せよ。ってどういうこと?』とすごいびっくりした」と語った。

黒崎一護の声で「みんな、待たせたな!」と会場を盛り上げる森田成一。今回の映画では、いつもの熱い一護ではなく、一歩引いた、落ち着いた一護が楽しめる、とのことだ

「みんなが熱い心を込めて作った作品なので、何か感じることがあったら、実際の生活にもいかしてほしい」と語る朴ロ美。当日は"鼻カゼ"のため、ちょっと鼻声

今回の映画で鍵を握るナゾの人物"草冠宗次郎"役の石田彰は、「途中から新しいキャラとしてひとつの作品に参加するのは難しいこともあるが、あたかも最初からそのキャラクターが存在していたかのように、暖かく受け入れてもらった。役どころとしては越えなければならないハードルがたくさんあったが、スタジオの雰囲気に助けられ、非常にやりやすかった」とスタッフ・キャストへの感謝を述べた。

「BLEACHには初参戦なので気合を込めた」と語る石田彰

十番隊隊長・日番谷冬獅郎と謎の新キャラクター・草冠宗次郎の関係。そこに、主人公・黒崎一護をはじめとする主要キャラクターたちがどのように絡んでくるのか? 『劇場版 BLEACH The DiamondDust Rebellion もう一つの氷輪丸』は12月22日より、全国東宝系で公開される。

森田成一の音頭で、最後は会場のファンと一体になって「BLEACH!」