特徴的なUI

オーディオ機能だが、Rollyは音質の高さを謳うだけあって、小さい本体ながら、意外なほど、ちゃんと音楽を楽しめる。もちろん、本格的なオーディオシステムなどとは比べるべくもないが、バッフル効果なども活用しており、小型スピーカならではの"音の薄っぺらさ"は感じない。音量もかなり出るので、アウトドアな使い方もいいだろう。

ただし、イヤホン端子がないという点には注意したい。Rollyは十分持ち歩くことができる大きさではあるが、電車での移動中にイヤホンで聴きたい、という用途には使えない。ソニーはRollyで、音楽を「個人で楽しむもの」から「仲間と楽しむもの」に変えるとしており、そもそもコンセプトがiPodなどの携帯型ミュージックプレーヤーとは異なるのだろう(同社はRollyを"サウンドエンターテインメント"プレーヤーと呼ぶ)。

さて、前述のユーザーインタフェースだが、Rollyでは各種操作を、本体を空間的に動かすことで行う。例えば、再生する曲を変えるには、本体を置いて前後に転がす。前に押せば1曲進み、後ろに引けば1曲戻るという仕組みだ。また大きく前後に動かせば、フォルダを変えることもできる。一方、音量を変えるには、まるでボリュームのツマミを回すように、本体を左右に回転させればいい。

音楽再生中に、前後に動かしたり、左右に回転させたりして操作する

手持ち操作も可能。この場合、上下のホイールを回転させて操作する

さらに、手で持った状態で操作することもできる。どちらの向きでもいいので、本体を立てて持つと、上下を自動で検知して、上になった側だけスピーカのフタが開く。この状態でホイールを回転させれば、同様に選曲やボリューム調整ができる。また「プレイボタンを2回押す→本体を上下に数回振る」という特殊な操作をすることで、シャッフル再生に切り替えることもできる。

PCとの連係

曲の転送には、付属する音楽管理ソフト「SonicStage CP」を使用する。RollyをPCと接続すると、容量1GBのリムーバブルディスクとして認識されるので、SonicStage CPに音楽を取り込んでから、Rollyに転送すればいい。

付属する音楽管理ソフト「SonicStage CP」の画面。CDからの取り込みや音楽ダウンロードサイト「Mora」との連係も可能

Rollyはリムーバブルディスクとして認識される。容量1GBというのは少ないという人もいるだろうが、個人的には十分

このあたりは通常の携帯型ミュージックプレーヤーと変わらないが、Rollyでは「モーションデータ」(後述)も併せて登録できるので、その分、本体に転送できる曲数は少なくなる点には注意だ。例えば256kbpsの場合、音楽データのみだと130曲・約8時間40分を転送できるが、これにモーションデータが加わると、123曲・約8時間10分となる。