百聞は一見にしかず。まずは実際に試してみた。フォームは、銃は片手で持ち、反対側の腕は上着のポケットに。頭は傾けず静かに引き金を引く。また照準を合わせる際も、ちょっとしたコツがあるという。日本ライフル射撃協会の松丸喜一郎常務理事は「ピストルを後ろ側から見ると、照門(リアサイト)と照星(フロントサイト)が見えます。 この照星が標的の真下に来るようにします。ただ照門と照星が標的に近すぎると、いずれも黒色なので同化してどこに的を絞っているのか分かりにくくなります。標的は照門・照星と若干離れて見えるのがベストですね」と話す。

引き金セット・レバーを手前に引いて準備

木製のグリップは手で握りやすい形状で、よく馴染む

銃の先端部分にある黒い突起物のようなものが照星、手前の凹凸型が照門。銃を構えると照門の間から照星が見える。 この照星が標的の真下にくるようにする

ターゲット内に焦点が定まるとはじめて、赤外線レーザー光線が銃器から発光されるため、人体に当たることなく安心してプレイすることができるという

実際に撃ってみると、日ごろ運動をしていないせいかピストルが震えてなかなか的が定まらない。その上、撃つ瞬間に銃がぶれてしまう。PCで赤外線レーザー光線の動きを確認しながら撃つことも問題はないらしいが「実際にPCで的を確認していると、なかなか当たりません。それより照準を目で合わせた方が確実ですよ」(松丸常務理事)との指導を受けた。

パーソナル・コンピュータ上には、デジタル・ターゲットに受光した赤外線レーザー光線の動きが線で表示される。着弾前後で色が変わっているので、引き金を引いた後の動きも確認することができる

着弾点や着弾前後の照準の動きに加え、得点などが表示される。観客もリアルタイムに射撃を見て楽しむことが可能

そこで、目を凝らしながら標的の中心を探る。「ここだ!!」と心の中で叫び、引き金を引く。すると「ズバン!」という鈍い音が会場内に響き、手に衝撃が走る。当たった!! このデジタル・シューティングは前述の通り、赤外線レーザー光線が的に当たった時だけ発光されるため、的に当たらない時は引き金を引く音しかせず、衝撃も走らない。記録は10.9点満点中6.6点。それ以降は、当たったり当たらなかったりを繰り返したが、体験会という短い時間の間に、いつの間にかデジタル・シューティングの魅力にはまっている自分がいた。