新しいキャリア、新しい場所…。新しいことにトライするには、苦難や苦労がつきものです。ただ、その先には希望があります。本連載は、あなたの街の0123でおなじみの「アート引越センター」の提供でお送りする、新天地で活躍する人に密着した企画「NewLife - 新しい、スタート -」。第8回目は、元「陸上自衛官」の福島和可菜さんにお話をうかがいました。

  • 元「陸上自衛隊員」の福島和可菜さん

    第8回目は、元「陸上自衛官」の福島和可菜さん

女性芸能人最速マラソンランナーの原点は陸上自衛官

「マラソンに取り組むことで毎日が今まで以上に楽しくなりました」

  • マラソンに取り組むことで毎日が今まで以上に楽しくなりました

こう目を輝かせるのは、女性芸能人最速マラソンランナーとして活躍する福島和可菜さん。日々トレーニングを重ねながら毎月のようにマラソン大会に出場していますが、その体力と精神力の原点は彼女の経歴にありました。

  • 女性芸能人のマラソン最速記録を持つ福島さん

    女性芸能人のマラソン最速記録を持つ福島さん

タレント活動を始める前の福島さんは、なんと陸上自衛官だったのです。

入隊後は野戦特科部隊に配属。広報の仕事を機にタレント転身を決断

北海道函館市で生まれ育った福島さん。高校在学中は陸上部に所属し、走幅跳と三段跳を中心に汗を流していました。ただ、陸上競技に打ち込むようになったのは高校生になってからだったそうです。

中学生の頃は吹奏楽部でしたが、短距離走が得意だったこともあり、運良く陸上のスポーツ推薦で高校に入学することができました

  • 高校3年間は陸上に熱中

    高校3年間は陸上に熱中。運動能力は天性のものだったのでしょう

陸上自衛隊に入ってみてはどうか、と。私は家庭の事情で大学には進学できなかったので、就職先を探していました。陸上自衛隊に入隊した先輩も「やりがいがある」と言いますし、衣食住が満たされていて、何よりカッコいい。そして先生に「走って身体を動かして給料がもらえるぞ」と言われて入隊を決めました(笑)

  • 入隊のきっかけ

そうして陸上自衛隊に入隊した福島さん。射撃や匍匐前進などの基礎的な訓練を行う3ヶ月に渡る“研修期間”を経て、地元北海道にある旭川駐屯地の野戦特科部隊に配属されます。戦車と大砲が合わさったような「155ミリ自走榴弾砲」の射撃指揮班の一員として、風の強さや向き、目標までの距離、発射の角度を計算する任務を担いました。

  • 陸上自衛隊時代の福島さん

    福島さんが陸上自衛官だった頃の写真

山の中にある演習場にこもって、約1ヶ月も訓練をするのは本当に過酷でした。トイレも無ければ、お風呂にも入れない日々。ブヨに100ヶ所以上噛まれて、痛痒さに苦しんだこともありました。でも、おかげでどんな環境でも動じない精神力が身に付いたと思います。釣り番組に11年ほど出ていますが、トイレが無い磯場でのロケも全く気にならないほどです(笑)

  • 過酷な訓練

その後、広報の仕事にも携わり、市民に向けて第1次自衛隊イラク派遣の意義を説明したり、外部に情報を発信するためのポスターにも出演したりするようになりました。これをきっかけにミス旭川コンテストに自衛官の制服を着てエントリーしたことで、大きな転機を迎えます

表舞台に立つことに喜びを感じるようになったタイミングで仲間にも勧められて出場したのですが、最終審査で落選してしまったんです。とても悔しくて「絶対にリベンジするぞ」という気持ちになりました

  • タレント業への転身

福島さんは、次第にタレント業への転身を本気で考えるように。とはいえ、訓練を通した成長や広報になり市民から感謝の言葉を直接伝えられたことで、自衛官の仕事に対する社会的意義を強めていたのも事実です。迷いや躊躇いもある中、背中を押してくれたのは上官の言葉でした。

人生一度きりだから、思うように生きろ」と応援してくれまして、それで決断しました

  • 上官の言葉

「どうせ無理だろうけど」と冗談めかして見送ってくれた仲間たちに、サインを書いて自衛隊を去った福島さん。「このサインに将来価値が出るようにがんばる」。その決意をしっかりと表明したのです。

2017年の東京マラソンで3時間切りを達成。固い意志が実現の原動力に

  • 女性芸能人最速マラソンランナー

自衛官を退職した福島さんは、そのまま上京。トラックの運転手などのアルバイトで生計を立てながらオーディションを受ける生活は、3年にものぼりました。しかし、不思議とツラくはなく、むしろ東京という街や、そこで暮らす人々の魅力に惹かれていったそうです。

自分の中でタレントになることは決めていましたので、諦めようとか北海道に帰ろうとか、そういう考えは無かったですね

  • オーディション生活

そして縁あって大手芸能プロダクション「サンミュージック」に所属することに。北海道から上京して3年、タレントになる夢を手にしたのでした。

いざタレントになってみると、ライバルの多い厳しい世界であることを思い知らされました。かわいいだけじゃもちろん通用しなくて、上手に喋れたり、自分をうまく魅せられないと生き残ることはできません。自衛官出身ということで注目はしてもらえましたが、できることを増やしていかないとタレントとしては難しいだろうなと感じていました

  • マラソンとの出会い

置かれた境遇を客観的に見つめ、特技の幅を広げるために船舶免許の取得やアウトドア全般にも挑戦。“生きる術”を獲得していく中で出会ったのがマラソンだったのです。

自衛官を辞めた翌年の2006年にプライベートでハワイに行き、ホノルルマラソンに出場したことはあったんですが、タレントになってからマラソン中継の仕事を担当したことで「マラソンっておもしろい!」と改めて思いましたね

  • 笑顔の福島さん

他のアウトドアと同様に仕事の一環としてもマラソンやトレイルランニングを始めるようになりましたが、今から5年前のバレンタインデーに起きた出来事によってまたしても人生が動き出します。

自宅で飼っていた爬虫類の水槽を足に落として23針縫う怪我をしてしまったんです。松葉杖をつきながらの生活は苦しくて、健康であることの有難さを痛感しました。それでふと「怪我が治ったらマラソンをがんばってみようかな」って

  • 怪我

リハビリを兼ねてランニング専門のジムに通うようになった福島さんの日常は一変。走ることが毎日の日課になり、食事制限をしていなかったにもかかわらず体重は10kgも落ちたそうです。走ることに特化したトレーニングを実施し、タイムはどんどん上がっていきました。

ただ、目標に掲げていた3時間を切るのは大変でした。マラソンで3時間を切るのは女性ランナー全体で約0.4%ともいわれる難関です。どうすればより速く走ることができるのか、いろいろと試行錯誤しながら練習に臨んでいました

  • 女性芸能人最速記録を更新

2017年の東京マラソン。ついにその日は訪れました。2時間57分51秒で完走。すでに保持していた女性芸能人最速記録を更新し、目標を達成しました。

自分にはできるかもしれない、というか、3時間を切るんだと心に決めていました

  • 原動力

その固い意志が実現の原動力になったことは間違いありません。

自分の中で「必ず成し遂げる」と決める。自分自身に負けたくない

  • セレモニー

2020年の東京オリンピック・パラリンピックを控えて盛り上がりを見せる今、福島さんはこれからもスポーツの楽しさを発信していきたいと話します。

本格的にマラソンに向き合うことで、毎日がより楽しくなりました。ランナーとして高みを目指しながら、走る魅力をたくさんの人に伝えていきたいです

  • 走る魅力

決して枯れることのないモチベーション。その理由を尋ねてみると、こんな答えが返ってきました。

1日がんばったご褒美においしいものを食べて大好きなお酒を飲む。そうして一日一日をがんばり切ることでモチベーションを保っています(笑)。あとは、自分の中で「やる」と決めてしまうこと。目標を定めたら前を向いて突き進むだけです。そうしないと何も始まらないですし。もし違うと感じたら潔くやめるのも悪いことではないと思います。けれど、どうしてもやりたいことなら途中であきらめたり満足したりせず、貪欲に追い求めたいですよね

  • 目標達成

自衛官からタレントへの転身を果たし、女性芸能人最速マラソンランナーの座をつかんで3時間切りの目標を達成した福島さんのこれまで。その節目を振り返れば、どんなときも「必ず成し遂げる」という自分との約束がありました。「昔から負けず嫌いなんです」と笑いますが、負けたくない相手は他の誰でもない自分自身なのです。

  • 元陸上自衛隊員、福島和可菜

常にポジティブで貪欲に。走り続ける福島さんの姿勢は、何かにチャレンジするすべての人に力強いエールとなって届くことでしょう。

  • 常にポジティブで貪欲に

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アート引越センターは、一件一件のお引越に思いをこめて、心のこもったサービスで新生活のスタートをサポート。お客さまの「あったらいいな」の気持ちを大切に、お客さまの視点に立ったサービスを提供していきます。


  • プロフィール 福島和可菜

福島和可菜
北海道函館市出身
フルマラソンでは2時間57分51秒の女性芸能人最速記録をもつ。
テレビではNHK BSプレミアム「ふらっとあの街 旅ラン10キロ」、ラジオではFM NACK5「waka+」・FM ヨコハマ「JOG STATION」・FM FUJI「LET'S GO ! GO OUT SUNDAY!!」・FMいるか「Smileちょい足し」にレギュラー出演中!

・Instagram…@Wakana Fukushima
・Twitter…@fukushimawakana
・Facebook…福島和可菜
・アメブロ…https://ameblo.jp/fukushima-wakana/

interview photo:大塚素久(SYASYA)

[PR]提供:アート引越センター(アートコーポレーション)