4月から、新しくマネージャーになる人も多いのではないでしょうか? さらには、テレワークによるオンライン中心のマネジメントで、一回も本人たちとリアルに会ったことがない……となると、さすがに不安も募りますよね?
今回は、そんな方々に、オンラインでマネジメントをするコツをお届けします。
テレワークでのマネジメントは「性善説」と「信頼関係」が前提
テレワークになり、「本人任せだと、仕事をしているか不安」という声を聞きます。仕事をサボりがちな人は、オフィスでも家でも同じことだと思うのです。
むしろ、真面目な人ほど長時間労働して、それが原因でメンタル不調に陥るなど、働く時間のマネジメントには注意が必要だと産業医を対象にした調査(※)からも分かっています。※出典:産業保健支援サービス「first call」より
下記のようにオンラインでのマネジメントの考え方を変える必要があります。
具体的には管理職(マネージャー)がやるべきことは下記の3つです。
(1)性善説に立ち、部下を信じること。
(2)信頼関係を構築した上で、目標設定・役割分担・推進方法を策定し、PDCAを回していくこと。
(3)言葉で明確に仕事の指示をする能力など、本質的なマネジメント力を向上させる。
テレワークにおいて、途中の業務進捗を把握する機会を定期的に設けて推進していくことも重要です。ただし、注意したいのは「監視」ではないこと。「あなたの業務内容や取り組みの姿勢はちゃんと見ているよ」という見守りであり、それが心理的安全性を生み、信頼関係の構築につながるのです。
例えば、メンバーを観察し、チャットなどで「昨日の商談、よく頑張ったね!」など、いつも以上に褒めてコンタクトを取るなど、「1日、1褒め」を心掛けることで信頼関係を構築につながります。
各層に向けたオンラインマネジメント方法
次に上記を踏まえた上で、熟練度別の具体的なマネジメント方法をご紹介します。
新人へのマネジメント
新人へのマネジメントは大きく3つのポイントがあります。まずはコミュニケーション頻度を設計すること。月に1回の2時間の1on1より、毎日5分の1on1の方がコミュニケーション頻度が高くなり、信頼関係を築くのに効果的です。
2つ目は評価指標を結果50%、プロセス50%の割合で考えること。新人であればプロセスの評価も重要です。この時、KPIの設計とプロセスをやり切っているのかという進捗管理が肝になります。
KPI(Key Performance Indicators)とは、目標を達成する上で、その達成度合いを計測するための定量的な指標を指します。
最後は、アメ役とムチ役で連携をとることです。口頭で指導や注意するトーンのままで、メッセージを送ると、オンラインでは冷淡な印象が強まります。それにより、メンバーの心理的安全性がなくなり、委縮してしまうでしょう。
指導や注意をしたい場合は、例えば先輩社員をアメ役で自分がムチ役、それぞれの役割を果たしながら新人をフォローすることが大切です。
ベテランへのマネジメント
ベテランへのマネジメントは新人と大きく異なります。
まず、評価指標は結果100%で考えましょう。目標を達成したか、しないかの2択です。プロセスが良くても目標を達成していなければ「すべて未達」。ベテラン層にはこの考えでマネジメントをすることが、テレワークにおいて重要です。
次に「プロセスマネジメント」から「結果マネジメント」へ思考を変えましょう。パワーをかけずとも、きちんと考えて結果が出れば評価に値します。ベテラン層のプロセスを細かく見てしまうと、報告作業などの長時間労働につながり、ストレスにつながりかねません。
また、ベテラン層になるにつれて業務の内容や範囲も広くなるため、自身で業務の進め方を設計し、生産性高く結果を出すことが重要になります。
そして一番大切なことは「強みを最大限に活かす」マネジメントです。ベテラン層は、その人の強みを自覚化しつつ、マネージャーはその強みを活かした仕事の渡し方をしていくことが大事。そうすれば、生産性が高い強いチームを創っていくことが可能になります。
オンラインマネジメントのノウハウはいかがでしたでしょうか。皆さまの不安が少しでも軽減されれば嬉しいです。
ご一読いただき、ありがとうございました!