年末年始に食べ過ぎて、体重が増えてしまうことが多い冬。体型が気になると、仕事に集中できないこともあります。急激に体重を落とすとリバウンドの可能性が高くなりますから、健康的に少しずつ体重を戻していきたいものです。今回は、ダイエット中にもおすすめの食材をご紹介しましょう。

  • ダイエットにもおすすめ! 冬が旬の「たら」を食べよう

食事は野菜から食べる

ダイエットを始めると、食事の量を減らそうと考える人が多いようですが、おすすめできません。食事を減らしたり、朝食を抜いて、朝はコーヒー1杯のみなど、極端に量を調整するようになると、お腹が空きすぎて、結局食べ過ぎてしまう、いわゆるリバウンドを引き起こしてしまう原因となります。

食事を1日3回食べながらダイエットするためには、食事のバランスが大切になってきます。この食事をバランスよく食べるためにおすすめなのが、"ベジタブルファースト"とも言われる"食事はまず野菜から食べる"という食べる順番に気をつける方法です。

野菜は、食物繊維を多く含む食材です。食物繊維は、消化されずに、小腸を通って大腸まで達する食品成分ですので、便通を整えるなどの整腸作用が期待されています。日本人は、食物繊維の摂取量が少ないと言われていますので、積極的に摂りたい成分です。

野菜サラダ、お浸し、野菜たっぷりのスープや味噌汁などを食事の一番初めに食べることで、食後の血糖値が急激に上がるのを抑える効果が期待できます。また、血糖値の急激な上昇を抑えることで、糖質が脂肪になりにくく、また、よく噛むことで満腹感を感じやすく、食べ過ぎ予防にもなります。

野菜の次には、筋肉の材料となるたんぱく質を多く含む、大豆製品、肉類、魚類などをしっかり食べます。最後は、ご飯類、麺類などの糖質を多く含む食品を食べます。お腹がある程度満たされてから、最後に食べることで、ご飯類を2杯、3杯とおかわりすることもなく、少量で抑えても、それほど物足りなさも感じません。

魚のおすすめ食材は「たら」

ご飯類の量を減らすと、エネルギーが不足しますから、たんぱく質や脂質からエネルギーを補給する必要があります。たんぱく質は肉類、魚類、大豆製品に多く含まれていますが、牛や豚の赤身肉、またその加工品を多く食べ過ぎると、がんや心筋梗塞などの死亡リスクが上がるともいわれているため、ある特定の食材だけを食べるなどといった偏った食事は、控えるようにしましょう。

温かい鍋料理、焼き物、揚げ物といろいろな料理に使われる魚のたらは、和食、洋食、中華にも合い、使いやすい食材です。たらは、塩をした"塩だら"として一年中出回っていますが、生のものが食べられる冬が旬の魚です。たらは、たんぱく質が豊富で、脂質が低い食材。生だらとして食べられる「まだら」は、切り身1枚約100gの場合、エネルギーは77カロリー、たんぱく質は17.6gとたんぱく質がしっかり摂れますが、脂質はわずか0.2gです。魚の中でも脂質が低いため、ダイエット中にもおすすめの食材です。

また、たらには、赤血球のヘモグロビン合成を助けるビタミンB12などのビタミン類やミネラルも含まれています。ビタミンB12は、バイオリズムに関わるといわれています。不規則な生活で、バイオリズムが乱れると、自分の意志で起きたり、眠ったりすることができなくなります。昼間居眠りをしてしまう原因にもなってしまうため、仕事に支障がでる可能性が考えられます。ビタミンB12はバイオリズムの回復に役立つと考えられていますから、仕事が忙しい時期こそ、食事にたらを取り入れるのはおすすめです。

ダイエット成功のためには、食べている量を知ること

ついつい食べ過ぎている人は、なんとなく甘いものを食べてしまっているという状態に陥っていることがあります。一日どのくらい食べたか、何を食べたのか、メモや写真に撮るなど記録することで振り返るきっかけを作るのはよい方法です。体重の変化とともに食事の内容や量も知り、ダイエットに活用していきましょう。

筆者プロフィール: 岡田明子

管理栄養士。同志社女子大学管理栄養士専攻卒業後、高齢者施設に勤務し、利用者の食事管理を行う。その後ダイエットサプリメント会社の立ち上げに関わり、自身の13kgのダイエット成功経験をいかして「食べてキレイに痩せる」ダイエットメソッドを確立。独立後は、ヘルスケア関連を中心にレシピ監修や商品開発、講演や執筆活動、テレビなどのメディア出演などを務める。2014年に一般社団法人NS Labo(栄養サポート研究所)を設立し、栄養士、管理栄養士をサービスパートナーとして、健康事業のサポートとヘルスケア分野で活躍できる人材育成を行っている。著書に『妊娠できる体は食から 30代からの妊活食』(KADOKAWA/角川マガジンズ)など。