――今後こういうものを作っていきたいというものはありますか?
SNSのバルス現象じゃないですけど、テレビの同時視聴の面白みってもっと高まってくるんじゃないかと思ってます。櫻坂でも岸くんでも彼らが番組に出ている時のSNSの盛り上がりって面白いんですよ、僕よくリアタイで追っているんですけど。あの熱量を生かして出演者とファンとが双方向で交流し合う企画とか何かできないかなと思っているんですが、具体的には何も思い浮かんでないです(笑)
――ご自身が影響を受けた番組を挙げるとすると、何でしょうか?
みなさんも挙げてらっしゃいますけど、やっぱり『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』(日本テレビ)ですかね。企画が面白いのはもちろんですけど、商店街復興とかダンスブームとかテレビ発で世間が動いている感じが子どもながらにワクワクしていました。
――全然違う話ですが、町田さんのX(Twitter)のアイコンが、藤子不二雄風イラストで素敵だなと思って見てました(笑)
友達に漫画家がいて、「似顔絵を描いて」と頼んだら僕が藤子不二雄ファンなので、あのイラストをあげてきてくれました。気に入っているので今も使わせてもらっています。
――無理やりつなげて恐縮なのですが、藤子不二雄作品にご自身の仕事が影響を受けている部分もありますか?
そもそも藤子不二雄に影響を受けてる同世代のクリエイターってものすごく多いですよね。芸人さんでも川島(明)さんとかバカリズムさんとか。バカリズムさんが日テレでやる新しいドラマ(『ホットスポット』※)なんて、日常に少し不思議な異物がいるという設定が、まさに藤子・F・不二雄の世界観っぽいですよね。
僕がF先生作品の好きなところは、子ども向け漫画なんだけど実は科学や歴史などの情報が正確なところですね。税金や株式会社の仕組みとかも『ドラえもん』で学びましたから。そうしたファクトをベースに「もしも」という物語が作られるところが好きですね。だから、企画のフリとなるベースはしっかりと作るというのは影響を受けているのかもしれないです。かなりのこじつけですが(笑)
(※)…主人公がひょんなことで宇宙人に出会い、宇宙人の機嫌を損ねないレベルで仕事や私生活のちょっとした事件の解決をお願いする「地元系エイリアン・ヒューマン・コメディー」
――いろいろお話を聞かせていただき、ありがとうございました。最後に、気になっている“テレビ屋”を伺いたいのですが…
自分やってる番組以外で今年見て面白いなと思ったのが、日テレの『クイズタイムリープ』ですね。それこそ藤子不二雄みがあるし、5年前でも5年後でもできない今の時代にしか作れないバラエティって感じですごく好みの番組でした。
――あの番組は、生山太智さんというスポーツ局の若手ディレクターさんが企画したんですよ。
なるほど、そうなんですね。加地さんも元スポーツ局だし、『VS嵐』の演出だった萬匠(祐基)さんもスポーツ局出身なんですよね。「スポーツ局出身のディレクターは面白いバラエティを作る」ってあるのかもしれないですね(笑)