【1日目13:20】旅の始まりにイモ団子をほおばる

台北駅に到着。中に入ると正面に大きな時刻表があり、多くの路線が出発/到着するターミナル駅の風格を感じます

東京・成田国際空港からわずか3時間50分のフライト(夏時間だと3時間30分)で、台北・桃園国際空港に到着。まずは市内へと向かいます。私は台北駅から捷運(ジエユン、台湾都市部と周辺都市をつなぐ高速鉄道網、英語ではMRT)で1駅目の西門駅の近くにホテルを予約していたので、エアポートバスで台北駅に向かいました。

例にもれず、小腹が減っていた私は、台北駅の2階にあるフードコート「微風台北車站」の中にあるデザート屋「鮮芋仙(シィエンユーシィエン)」を早速訪れ、芋圓(タロイモの団子)と仙草(ハーブゼリー)を仙草のシャーベットにのせたデザートを食べて一息つきました。

(左)台北駅の2階にある微風台北車站には、スターバックスコーヒーや大戸屋など、日本でもおなじみのショップが並んでいます(上)芋圓と仙草のデザート"鮮芋仙招牌"。芋圓はモチモチっとした感じ(台湾ではこの食感を"QQ(キューキュー)"と言う)が最高! しかも50元(約160円)と激安

【1日目13:30~14:30】
"悠遊下(*)"を使えば捷運&バスで楽々と目的地へ

街中にあるバス停。目的地近くの駅まで捷運で行き、そこからバスといった使い方ができるようになると、台北のバスの便利さが実感できるはずです

お腹も安心したところで、ホテルにチェックインして荷物を置き、早速最初の目的である台北101へと向かいます。オススメはバスを使ったアクセス。台北のバス路線は非常に充実している上に安価(市内のほとんどは一律15元=約50円、ちなみに捷運は20元~)で、市内の主要な場所はほぼバスでアクセスできます。台北駅から台北101を目指す場合は、台北車站(青島)のバス停から「信義幹線」に乗ります。すると、約15分で台北101の最寄りの停留所「世貿中心」に到着。

悠遊下(*)はJRのSuica/ICOCAのようなICカード。500元(約1,600円、うちデポジットは100元)から買え、使い切れなかった場合は捷運の駅で払い戻してもらえます

残高が少なくなったら、捷運各駅に設置してある加値機やコンビニのセブンイレブンでチャージできます

なお、市内の交通機関の利用には、プリペイドカード「悠遊下(*)(Easy Travel Card、ヨーヨーカー)」を買っておくと便利。悠遊下は捷運とバスの両方で使えます。

悠遊下(*)の"下"は、上と下の組み合わさった文字

【1日目14:30~15:30】世界一の高層建造物「台北101」から下界を望む

台北101は現存する高層建築物としては世界一の高さ(509.2m)

やっと到着した台北101。入場前に外で建物を見上げると、はるかかなたに最上階らしきものがあり、その高さに息を飲む。入場料を支払って、エレベーターに乗り展望台へ。エスカレーターの中には現在位置を示す表示もあったのですが、あまりにも高速に上昇するので(約37秒)、気がついたら89階に到着しており、上昇中の写真を撮るのも忘れてしまうほど(笑)。89階から91階に階段で上がれば、外に出ることができます。そこから下界を望むと、台北の街並みはまるでミニチュア。気分はまるで、自分がガリバーになったみたいでした。

89階の展望台から見える東側の風景。建物がまるでおもちゃのように見えます

無料で日本語の音声ガイドを借りることができます。それを持って展望台を一回りすると、台北101の概要と、そこから見える風景の説明を一通り受けられます

【1日目15:30~22:30】
小籠包にマンゴーかき氷……、食い倒れつつ川沿いを散歩

今日の目的であった台北101に登れたので、さて、これからどうしようと思っていると、またもや小腹が空いてきました(笑)。次なる食を求めて、バスで台北駅方面に戻り、途中の「信義永康路口」で下車。永康街はおいしいお店やオシャレなショップが密集し、台北でも注目が集まりつつあるエリアです。

まずは、バス亭のすぐ前にある「鼎泰豐(ディンタイフォン)」。日本にも出店している、小籠包がおいしいお店で、いつ来ても店頭に人の行列ができています。しかし、珍しいことに行列がなかったのでこれはラッキーと店に入り、席でアツアツの小籠包をほおばります。塩辛いあとには甘いものと、デザートにMRT中正紀念堂駅・永康街付近にあるマンゴーかき氷で有名な「冰館(ピングァン)」へ。一心不乱にマンゴーがどっさりのったマンゴーかき氷と格闘した後は、冰館の奥・永康街公園の脇にある茶芸館「回留(ホイリョウ)」を訪れ、台湾茶で静かなひと時を満喫。そろそろ夕暮れが近づいてきたので、今日食べた分をなんとか消化せねばと思い立ち、台北市の北にある河口の町、淡水(ダンスイ)へと向かうことにしました。

永康街はもともと文教地区だったからか、そのたたずまいからは高級感が溢れています

回留の中は外界の騒々しさが嘘のように静かな時間が流れており、お茶をゆっくりと楽しめます

冰館のマンゴーカキ氷"芒果牛乃(乃は"女"へんに乃)泡泡冰"。最初見たときはあまりの大きさびっくりしましたが、今では1人でもぺろりと食べられるようになりました(成長した?)

バスと捷運を乗り継いで、1時間弱。淡水へ到着すると、ちょうど夕暮れ時でした。淡水は淡水河の河口に開けた港町です。台北市民にとっては、夜景が美しいロマンチックなスポットとして有名だそう。到着したのはちょうど日が沈むときで、情緒的な雰囲気をかもし出していました。メインストリートとなる川岸の河濱道路と店が並ぶ中正路には、食べ物はもちろん射的や輪投げなど、日本の古き良き時代を彷彿させるような屋台が沢山並んでいます。通りをそぞろ歩きしているとなんとなく口寂しくなったので(また!)、淡水名物の「阿給(アーゲイ)」を食べてみました。この阿給は日本の「油揚げ」に由来しているそうで、油揚げの中に春雨を入れ、魚の練りもので蓋をしてある不思議な食べ物です。残念ながらそれほどおいしいと思えなかったのですが、なんとなくこれまで台湾と日本の両国間に起こった歴史を思い出す味として心に残りました。

夕暮れ時の淡水。小船が並んでおり、港町らしさが感じられます

淡水名物の阿給を初めて見たときはいなり寿司かと思いました(笑)。これに甘辛いたれをかけていただきます

射的などの屋台が並び、ひやかしながら歩くだけでも楽しいものです

この日は食べてばかりですね(笑)。台北は、すでに何度も訪れている都市なので、あまり観光らしいことはしなかったのですが、ここで紹介した以外にも見所はたくさんあります。台湾で食は大切ですが、観光もお忘れなく。次回は2、3日目の旅程を紹介します。嘉義へと移動し、阿里山に登るのですが、とんでもないハプニング(自分が悪いのですが……)があり、かなり大変な旅になってしまいました。それではみなさん、よい旅を!

コノミ流旅の掟
「台北市内はバスと捷運を上手く使って効率的に移動する! 」

台湾の旅--日程メモ

1日目

時刻 内容
9:00 東京・成田国際空港を出発(CI107便)→台北・桃園国際空港に到着(12:10)
13:20 台北駅へ到着。フードコートで芋圓と仙草のデザートを食べる
14:30 ホテルにチェックイン後、捷運とバスを乗り継いで台北101へ
15:45 永康街で小籠包とマンゴーかき氷、お茶を楽しむ
18:30 バスと捷運を乗り継いで淡水駅に到着。川沿いや屋台を見ながらそぞろ歩きし、淡水名物「阿給(アーゲイ)」を食べる
22:30 西門駅に帰り、駅周囲を散策
23:30 ホテルに戻って就寝