日本を支える東京都のサラリーマンはいろんな意味ですごいよう!

日本の首都・東京都。首都だけあって1位のランキングが目白押しなのですが、それらのデータを紐解いてみるとあることが見えてきます。

サラリーマンの街・東京都

まずは東京都にどんな人が住んでいるのか数字で見てみましょう。東京都に多いのがサラリーマンで、人口100人あたり31.73人は全国1位(2012年 全国平均27.55人)。一方、自営業者は100人あたり4.46人で37位(2012年 全国平均4.63人)と少なく、サラリーマンの街と言えそうです。

地方公務員数は人口100人あたり2.01人で40位(2009年 全国平均2.16人)と公務員は多くありません。近年問題となっている非正規労働について見ると、労働者に占める非正規労働者の割合は35.68%で36位(2012年 全国平均38.15%)と低く、東京都には比較的非正規労働者が少ないことが分かります。

サラリーマンはよく働きよく食べる

東京都で働く人の特徴は、何と言っても所得の高さ。サラリーマン年収が582万円で1位(2012年 全国平均473万円)、公務員年収が739万円で1位(2010年 全国平均682万円)なのを筆頭に、医療・福祉や教育業、製造業、飲食業、IT業、卸売業、運輸業、不動産業、金融業など様々な業界の年収で1位になっています。

所得の高さが表れているのが外食費用で、1世帯あたり年間22万4,000円は全国1位(2012年 全国平均14万8,000円)です。外食を支える飲食店数も人口10万人あたり463.20軒で1位(2006年 全国平均327.19軒)、さらに食事時間も1日105分で1位(2006年 全国平均99分)と東京人は食事に時間もお金もかけています。

外食する時に飲むことが多いのがアルコール。こちらの消費量もトップクラスで、全ての酒類をアルコールに換算したアルコール消費量は成人1人あたり年間9.46リットルで全国2位(2009年 全国平均6.92リットル)、ビール消費量は成人1人あたり年間76.41リットルで1位(2009年 全国平均54.40リットル)となっています。

「おひとり様」率も全国第1位に

そんな東京人のライフスタイルを一言で表すと「おひとり様」。夫婦の数は人口100人あたり21.36組で46位(2010年 全国平均23.91組)と少なく、逆に20代から60代以上まで全世代でひとり暮らし率が1位です。夫婦が少ないため、女性が一生のうちに産む子供の人数である合計特殊出生率は1.09で最下位(2012年 全国平均1.41)、小学校児童数も人口100人あたり4.76人でこちらも最下位です(2008年 全国平均5.60人)。

これらのデータから、東京人は結婚して家庭を築く前に、たくさん稼いでおいしいものを食べて人生を謳歌(おうか)する傾向があると言えそうです。

東京都と他都道府県の相関図。首都圏のほか、三大都市圏などの都市部とも似ている

700以上のランキングから、東京都の相関関係を筆者が割り出したのが上の地図です。赤は似ている県、青は正反対の県、黄色はどちらでもない県。東京は三大都市圏などの都市部と似ていて、地方とは正反対の傾向があると言えます。また首都圏三県をくらべると、東京都に似ている順に神奈川県>千葉県>埼玉県という結果になりました。

筆者プロフィール : 横道 文也(よこみち ふみや)

統計サイト「都道府県別統計とランキングで見る県民性」主宰。様々なデータを都道府県という切り口から分析し、新たな「おむつとビール」を探すデータマイナー。時系列でデータを分析する「年次統計」や歴史年表を分析する「年表マニア」などのデータサイトも運営。