元国税職員さんきゅう倉田です。好きな小説の書き出しは「吾輩は納税者である。税務調査はまだない」です。

先日、東京大学駒場キャンパスの食堂で東大生がNISAの話をしていました。「NISAでインデックス買わなきゃ」とか「やっぱりS&P500に投資だよね」などと話す彼らは、まだ20歳前後です。

大学生が投資をし、そのことについて友人と話しているのに、社会人の皆さんはやらないんですか。せっかく国が税金がかからないようにしてくれているのに、その恩恵を受けないんですか。

一度でも「税金高いなあ」と思ったことがあるのなら、税の優遇措置を享受する方が合理的ではありませんか。今回は2024年から新しいNISAを開設します。

新しいNISA

これまでのNISAと新しいNISAの比較をよく見かけます。個人的には古いNISAのことなんてどうでもいい。

新しいNISAについて知っていればよくありませんか。プロならともかく、これからNISAを始める人に古い情報は必要ありません。

NISAを始める時は、まず証券会社でNISA用の口座を開いて、お金を入れ、株などを買います。そして好きなタイミングで売却します。このとき利益が出ても所得税や住民税がかからない。これがNISAの制度です。

2024年からは制度が拡充され、利用者にとってよりよい仕組みになりました。

投資できる上限は、年間で最大360万円。一般的な家庭では投資資金として十分です。

ただ、つみたて投資枠120万円と成長投資枠240万円に区分されていて、前者は投資対象が投資信託に限定されています。投資信託は自分で「この会社の商品を買いたい」と選ぶのではなく、専門家が投資を行います。

一般に株式投資を行う場合、その会社について調べます。テレビや車だって買う前に調べますよね。同じです。

でも、それって多くの人にとって面倒ではありませんか。調べることが楽しいと言う人もいるけれど、詳しい人が代わりにやってくれるならその方がいいかもしれない。だから、投資信託に需要があります。

さらに、つみたてNISAでは積立・長期・分散という3つの原則を守って投資が行われます。この3つは金融庁が推奨する投資方法で、以下で説明します。

積立投資

一定の間隔で同じ金額を同じ銘柄に投資する。例えば、毎月A社の株を1万円買い続ける。今日A社の株を1万円で100株買えたとする。株価が上がれば1万円で90株の月もあるし、株価が下がって1万円で110株の月もある。少しずつ投資資金を増やしていくので、長期投資に向いている。

長期投資

長い期間投資を続けると、収益を元本に加えて運用することで得られる複利効果が大きくなる。また、株かは短期的には下落することがあっても、中長期的には上昇することが多いと考えられるため、運悪く下落するタイミングをつかんでしまわないためにも長期投資は有効である。

分散投資

投資のリスクを減らすために、投資対象や地域、時期を分散する。投資対象は株式だけでなく債券やリート、投資地域は日本、海外、全世界などの選択肢がある。

「卵をひとつのカゴに盛るな」という格言があるように、同じ商品に集中することは避け、複数の商品への分散投資が推奨されている。また積立投資をすることで、投資時期を分散させることができる。

注意すべきリスクと手数料

投資を始めるときは、そのリスクと手数料が収益に大きく影響することを学んでおきましょう。

リスクには、株価変動リスクや国や企業の信用リスク、買った商品を売りたいときに売れない流動性リスク、債券価格に影響する金利変動リスク、為替変動リスクがあります。

また、NISA口座での取引手数料が0円となっていても、それ以外に信託報酬などがかかる場合があります。投資信託を購入する場合は信託報酬の利率を把握します。

2024年から始まるため、テレビや雑誌、SNSが年末から年始にかけて新しいNISAを紹介します。

情報を得やすくなっているのでこの機会にまずは口座を開いてみるとよいでしょう。きっとあなたの将来を支えてくれます。

  • 出典 金融庁、「新しいNISA」、最終閲覧2023年12月3日

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