元国税局職員 さんきゅう倉田です。好きなゲームは「税金とり」です。

新しい仕事は、ホームページからメールで依頼されることがほとんどです。もちろん、所属する吉本興業のマネージャーさんから連絡が来ることや、Twitterのダイレクトメッセージで依頼されることもあります。

数年前に専門業者に依頼をしてホームページを作りましたが、その効果は業者の方に支払った金額の数十倍でした。仕事の依頼は急激に増えたし、未だにTwitterで依頼をしてくる人と、ぼくのことを調べてホームページから依頼をしてくれる人を分けることができます。

初めに言っておくと、基本的にTwitterで依頼をしてくる人は冷やかしがほとんどです。予算が少ないかタダでやってもらえると思っている人がいます。取引をする前に、グーグルで相手の名前を検索してホームページに辿り着けないような未熟な事業者と取引をしても良いことはありません。

最近は、こんなダイレクトメッセージが届きました。

「はじめまして! 中小企業のコンサルタントをしています。お仕事の相談があり、ご連絡しました。」

彼女のプロフィールにはこうあります。

「お笑い芸人さん専門コーチング×経営相談。2年間でお笑い芸人さん200人にコーチングしました」

芸人に対して、どのようなコーチングをするのかわかりませんし、お笑いという専門的で特別に偏った業界で、売れている芸人以外が良いアドバイスをできるとは思えません。まず、「仕事の連絡はTwitterで連絡をしない方がいいですよ」とコーチングしてあげたい。

さらに、若手芸人たちには、元芸人の事業家からこんなダイレクトメッセージがきています。

「芸人さんのセカンドキャリアを支援しています。芸人を辞めた後に就職できるのか、どんな仕事ができるのか、人生がどうなるのか不安ではありませんか。当社が全力でサポートします。社長は元芸人です。みなさんの気持ちがわかります。芸人を辞めた際には、ぜひご連絡ください」

元芸人なら、志半ばで諦めることを前提に話をされることが不快であるとどうしてわからないのでしょうか。辞めていない、辞めるつもりもない芸人に、セカンドキャリアの案内をするなんて、甚だ失礼です。本当に元芸人なのでしょうか。

さらに彼女は、ダイレクトメッセージを送る芸人も選別しているようです。「いつか辞めそうだ」と思った芸人にのみ連絡しているのであれば、残念でなりません。そして、そのように非道な方法をとらなければならないほど、事業が拡大せず追い込まれているのなら、そのビジネスには需要がないと判断して、撤退するべきでしょう。不安を抱えているでしょうから、セカンドキャリアを紹介してあげたい。

本来、元芸人を幸せにするためのビジネスであるはずなのに、現状では、現役の芸人に嫌な思いをさせているだけです。

他にも様々な連絡が来ます。

不動産会社「一緒に仕事をしませんか」

Webマーケター「自分の有料記事を告知してもらえませんか。自分はTwitterだけで100万円稼ぎました。記事を読んでいただき、感想をツイートしてください」

企業と講演者のマッチングサービス「新しくサービスを開始しました。登録は無料です。スキマ時間を使ってオンライン講演ができます」

動画編集代行「YouTuberの動画編集を承っています。日本でベスト10に入るYouTuberの編集も行っており、格安で承ります。ぜひ、ご連絡ください」

こうやって羅列してみて気づきました。Twitterのダイレクトメッセージでの連絡は仕事の依頼ではなく、ほぼすべてが先方の告知でした。ぼくには何のメリットもないものばかり。一方で、ホームページにはそのような連絡はほとんどありません。

「聞くのはタダ」と思って連絡しているのかも知れませんが、相手が悲しい気持ちになる可能性を知っておいていただきたいです。

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さんきゅう倉田の初の著書が発売されました。ぼくの国税局時代の知識と経験、芸人になってからの自己研鑽をこの1冊に詰めました。会社員やパート・アルバイトの方のための最低限の税の情報を、たのしく得られます。購入は コチラ