いよいよ暑くなってきた。職場への行き帰りの通勤電車の中では、これまでの季節のようなスーツにネクタイの姿だと、蒸れてしまう。

10年以上前から、「クールビズ」が導入され、夏期期間の軽装が奨励されるようになってきた。これで、通勤電車の中でも楽にすごせるようになった。

多くのビジネスパーソンは、「クールビズ」のドレスコードにのっとり、通勤時からネクタイをしなかったり、ジャケットすら羽織らなかったりしている。それはそれで、いい。 人が多くて蒸れる通勤電車の中でも軽装で快適にすごし、会社の中でも快適にすごす。それで十分である。

ジャケットを、着ない。

「クールビズ」のドレスコードでは、男性の場合ネクタイをしない、あるいはジャケットすら着ない(スーパークールビズ)というものがある。とくに電車の中では、このジャケットを着ない、というのは有効だ。

電車の中というのは、人間の密度が高い。その中で、冷房こそ効いているものの、ちょっときついというのはあるはずだ。

そんな中で、よいジャケットならばともかく、安いジャケットの場合には通気性に難がある、ということもあるだろう。その場合は、無理してジャケットを着ない。 現在では「クールビズ」も浸透し、夏期の軽装は社会的に認められている。それに従えば十分だ。

寒い?

一方で、女性などはとくに、夏期の冷房が寒い、という人もいるだろう。電車でいえば、「弱冷房車」に乗車すればいい。一方で会社では、夏用のカーディガンなどを羽織っていればいい。

問題は、家を出て暑い外を歩き、寒い電車に乗り、また暑い外に出て、寒い会社に入る、という人の場合だ。暑さと寒さ、どちらがきついか。判断は人それぞれ。一方で、調整ができるようにしておいたほうがいいのも確かだ。

この場合は、電車に乗る際には弱冷房車を選ぶというよりも、冷房のある場所とない場所をトータルに検討して、行動を選ぶ必要がある。その中で、上着の脱ぎ着をする、というのも一つの方法だろう。

快適な通勤を

会社に行くまでの間に、暑い外を歩き、涼しい電車に乗り(ただし人いきれはひどい)、そして涼しい会社へ、というのが多くの人の現状だろう。涼しさと暑さの中で、それをどうやって調節していくか、ということを考えなければならない。

その中で、涼しい電車に乗る時間は体をおだやかにする時間として、快適にすごすようにしたい。そのためには、「クールビズ」のドレスコードをよく調べて、ビジネスにも問題のない服装でありながら、涼しくすごせるような服装をしていただきたい。

著者プロフィール: 小林拓矢


1979年山梨県甲府市生まれ。早稲田大学卒。フリーライター。大学在学時は鉄道研究会に在籍。鉄道、時事社会その他についてウェブや雑誌・ムックに執筆。単著『早大を出た僕が入った3つの企業は、すべてブラックでした』(講談社)。ニッポン鉄道旅行研究会『週末鉄道旅行』(宝島社新書)に共著者として参加。

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