あけまして、おめでとうございます。

新年ならば、なにか新しいことに挑戦したいと思うまではいかなくても、ちょっと気分を変えてみたい、ココロの中に、新しい風を入れたいと思う人も多いだろう。そこで、ふだんの定期券にちょっとお金を足して、通勤ルートを変えてみるというのをおすすめしたい。

  • 新しい年から通勤ルートを変えてみる

変えるなら帰りの通勤ルート

もっとも、会社に出社するための通勤ルートは、最短ルートを変える必要はない。忙しい朝に遠回りするというのも、非効率な話だ。となると、帰りのルートを変えるということになる。この場合、ふだん使っている交通系ICカードの定期券に、いくらかのお金を余計にチャージしておけばよい。1回や2回のことなら、1,000円札一枚をチャージしておけば足りるだろう。

たとえば、大手町から三鷹に東京メトロ東西線とJR中央・総武緩行線を使って買える人が、たまに東京駅前の丸の内オアゾにある丸善丸の内本店に寄って本を買い、JR中央快速線に乗って帰るとする。その場合、東京から中野までの運賃を、三鷹で改札を通るときに引いてもらえる。もっとも、東西線の大手町とJRの東京駅は、近い。ただ、地下空間を車窓にするのではなく、地上の風景を見ることによって、気分を変えることができるであろう。

複数の通勤ルートを選べる定期券

京王電鉄では、通常の通勤定期券に1,000円をプラスすれば、渋谷・新宿の両方のターミナルを使用することができる「どっちーも」という定期券を発売している。たとえば調布から新宿のオフィスビル街に通勤している人が、帰りにチャージしてある金額を使用し渋谷に行き、ファッションビルやライブハウスに寄り、井の頭線で明大前まで行き、乗りかえて調布に帰るということが可能になる。

もちろん、この定期券を使い、休日に渋谷に買い物に行ってもよい。新宿と渋谷とは、街のカルチャーが違う。この定期券を持つことで、ふたつの街を楽しむことができるようになる。その体験が、あなたのビジネスパーソンとしてのものの考え方を育むために役に立つだろう。

西武鉄道では、西武池袋線の定期券で「だぶるーと」、新宿線で「Oneだぶる♪」というものを発売している。「だぶるーと」は、練馬から小竹向原を経て副都心線・有楽町線に向かうルートと、西武池袋に直行するルートのふたつを使用することができる定期券である。都心部の会社に行くときは、小竹向原経由で有楽町線に乗り入れ、帰るときは池袋で降りて東武百貨店や西武百貨店、ジュンク堂書店池袋本店などでの買い物を楽しみ、西武池袋から座って自宅に帰る。遠方の人の場合は、特急券を追加し、特急ちちぶ・むさしで帰るのもいいだろう。

「Oneだぶる♪」は、西武新宿までの定期券と、JR山手線新宿方面への定期券の両方を兼ね備えたものである。ふだんは高田馬場で乗りかえて新宿まで通勤している人が、帰りに紀伊國屋書店新宿本店や伊勢丹新宿店に寄り、それらのお店から比較的近い西武新宿から帰るということが可能になる。西武新宿で座ることもでき、人によってはデパ地下で買ったお弁当を食べながら特急小江戸で帰るというのもありだろう。

新しい年に、気分を変えて

通勤ルートを変えることで、気分を変えて新しい仕事に取り組むことができる。多少の出費は伴うかもしれないが、それにより仕事がうまくいくことで、給与も上がるかもしれない。そうすることによって、ポジティブな一年を送ることができるであろう。それはすばらしいことだ。

しかし、「そんな余裕はない」と反論する人もいるかもしれない。通勤ルートを変えて帰る日は一日も不可能だという人もいるだろう。長時間労働がひどい、パワハラ・セクハラに苦しんでいるなどの状況にある人もいる。そういった人は、ふだんの通勤電車の中で、これからの自らの仕事のありかたについて考えることも必要である。余裕のない状況で仕事をしたら、いい仕事などできるはずもない。その場合は、通勤ルートを変えるのではなく、通勤先を変えることを検討してもいいのではないだろうか。 この一年、あなたの仕事人生が、すばらしいものでありますように。

著者プロフィール: 小林拓矢


1979年山梨県甲府市生まれ。早稲田大学卒。フリーライター。大学在学時は鉄道研究会に在籍。鉄道、時事社会その他についてウェブや雑誌・ムックに執筆。単著『早大を出た僕が入った3つの企業は、すべてブラックでした』(講談社)。ニッポン鉄道旅行研究会『週末鉄道旅行』(宝島社新書)に共著者として参加。

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