令和の時代が始まって数カ月。次の大きな動きは、10月1日に予定されている「増税」と意識している人もいるのではないだろうか。現在の消費税8%が10%に増税される予定で、軽減税率が適用されるものもあるが、2%の上積みが今後も恒久的に続くとなれば、家計に影響が出るのは必至。少しでもそのインパクトを減らすため、「今のうちにいろいろと買いそろえておこう」と考えている人も少なくないだろう。

そこで今回は、消費税増税前のタイミングで特別に購入したいと考えているものや体験したいことがあるというマイナビニュース会員325名に「増税前に購入したいものや体験したいこと」をテーマにアンケート調査を実施。理由とともに語ってもらった。

  • 増税前に購入したいものは?

    増税前に購入したいものは?

Q.10月1日に予定されている消費税増税前のタイミングで、具体的に考えている購入したいものや体験したいことを教えてください

1位: 電化製品(56.3%)

2位: 自動車(29.2%)

3位: パソコン(28.6%)

4位: 携帯電話・スマートフォン(23.4%)

5位: 日用品(ティッシュや洗剤、医薬品、化粧品など: 22.8%)

Q.最も強く投資したいと思う項目を教えてください

1位: 電化製品(25.5%)

2位: 自動車(23.4%)

3位: パソコン(8.9%)

4位: 日用品(ティッシュや洗剤、医薬品、化粧品など)(7.7%)

5位: 携帯電話・スマートフォン(5.8%)

■電化製品

・「電化製品は高いので、増税前に買い替えたい」(39歳女性/ソフトウェア・情報処理/IT関連技術職)
・「いつもは冬の決算時期の安い時に電化製品をチェックして購入しているが、少し前倒しして消費税増税時期に必要なものは家族会議で購入する考えでいる」(37歳男性/その他メーカー/事務・企画・経営関連)
・「電化製品は高額なものが多いので、消費税額が8%と10%ではかなり違ってしまうため、欲しかったものは増税前には購入しておいたほうが得だと思っている」(60歳女性/医療用機器・医療関連/専門サービス関連)
・「洗濯機、冷蔵庫、掃除機等は壊れてはいないが、これを機に省エネ家電を購入したいと考えています。現在、情報を収集中ですが、結構価格が高く手が出ません。売り手側も価格を下げない作戦なんでしょうね」(61歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「冷蔵庫と洗濯機、炊飯器、掃除機が故障もなく20年間使用していますが、稼働時の音がうるさくなってきたのと、デザイン的にも新しいものが欲しくなりました」(50歳女性/専門店/販売・サービス関連)
・「話題の4Kテレビの購入」(72歳男性/その他/その他・専業主婦等)

■自動車

・「車検で乗り替え時期だから」(42歳男性/サービス/その他・専業主婦等)
・「やはり欲しいものの中で一番高額であり、買い替えのタイミングも丁度良いから」(48歳男性/電力・ガス・エネルギー/公共サービス関連)
・「まだ車の買い替えのタイミングにはちょっと早いが、増税前に買い替えてしまいたいから」(46歳男性/建設・土木/事務・企画・経営関連)
・「家の次に高価なので」(40歳男性/医療用機器・医療関連/専門職関連)

■パソコン

・「今のパソコンを長く使っており古くなって性能が落ちてきたので、壊れる前に新しいものを買っておきたいからです」(35歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「今使っているPCが寿命になってきているので、HDDからSSDへ完全移行したいと思っています」(50歳男性/ソフトウェア・情報処理/営業関連)
・「ネットは生活に必要なもので、特にPCはあれば便利さと生活が向上」(43歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「Windows7がサービス終了となり、10を搭載したパソコンが必要になるため」(42歳男性/海運・鉄道・空輸・陸運/技能工・運輸・設備関連)

■日用品(ティッシュや洗剤、医薬品、化粧品など)

・「化粧品は、毎日使用するもので高いから」(47歳女性/その他/その他・専業主婦等)
・「消耗品でかつ食品のように賞味期限等がないので、まとめてストックしておきたいです」(31歳女性/その他/その他・専業主婦等)
・「日用品は増税後もセールが行われると思うが、メーカー側が価格そのままで商品の量などを減らすかもしれないから」(43歳男性/その他/その他・専業主婦等)

■携帯電話・スマートフォン

・「5Gの時代がくるので、最新の機種が必要だから」(23歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「迷っている機種を思い切って購入しようと考えています」(43歳男性/サービス/専門サービス関連)

■総評

調査の結果、56.3%と半数以上が増税前に電化製品の購入を検討しており、以下、自動車(29.2%)、パソコン(28.6%)、日用品(ティッシュや洗剤、医薬品、化粧品など: 22.8%)と続いた。

この中で最も強く投資したいと思う項目について、1位は25.5%と約4人に1人が「電化製品」を選んだ。「電化製品は高いので増税前に買い替えたい」など、増税による支払増加を避けるために購入したいという声や、「壊れてはいないが、これを機に省エネ家電を購入したい」など、今すぐ必要ではないものの、増税が購入のきっかけになるというコメントもあった。4Kテレビのように、注目家電を買うという人もいた。

2位には「自動車」(23.4%)がランクイン。「車検で乗り替え時期だから」タイミングが良いという声もあったが、「やはり欲しいものの中で一番高額」「家の次に高価」など、値が張るだけに、できるだけ得をしたいという気持ちも伺えた。3位には「パソコン」(8.9%)がランクイン。「Windows7がサービス終了となり10を搭載したパソコンが必要になるため」という声が複数あった。

4位は「日用品(ティッシュや洗剤、医薬品、化粧品など)」(7.7%)で、「メーカー側が価格そのままで商品の量などを減らすかもしれないから」という増税後の動きを読んだ鋭い指摘も。5位は「携帯電話・スマートフォン」(5.8%)。「5Gの時代がくるので、最新の機種が必要だから」という、時代の変化に対応した商品が欲しい若い世代の傾向もあるようだ。

ちなみに、電化製品同様に金額が膨らみがちな「旅行」は3.7%で7位。「コト」への消費ではなく、増税後も使用できる「モノ」への投資を中心に考えている人が多いようだ。

電化製品は種類も豊富で、家を見わたせば買い替えたいと思うものが一つはあるかもしれない。その点、自動車は普段なかなか買うのに一歩が踏み出せないものであろうが、増税に背中を押されて購入する人も増えると予想される。日用品など、たくさんあってもいつか使うものを買いためておくのも賢い手だろう。増税まであと約3カ月、あなたも今一度、購入計画を立ててみてはいかがだろうか。