人気の街ランキングは数ありますが、働き方や収入、価値観などによって理想的な住まいは変わってくるもの。
どんな街に住むべきか悩む新婚夫婦・同棲カップルに向けて、賃貸物件検索サイト「CHINTAI」のアドバイザーが2人のステータスや特徴ごとに、住みやすい街を5回にわたって紹介します。
2回目の今回は大崎が職場の夫(29歳)と新宿に通勤する妻(27歳)という共働き夫婦。世帯年収500万円、月の手取りは32万円で子どもはおらず、家賃相場・暮らしやすさ・交通利便性を総合的に判断したい2人、という設定です。
賢くオトクに暮らしたいコスパ重視のカップルにおすすめの街をピックアップしてもらいました。
川崎や横浜など、西側エリアでも人気の街が多数
今回、CHINTAIアドバイザーが選んだ街は「登戸」「新百合ヶ丘」「溝の口」「たまプラーザ」「三鷹」という5つの駅でした。ずばり、選定の基準は?
「手取りの1/3以下を家賃と考え、1LDKの家賃相場が10.6万円以下かつ、2人の通勤時間が50分圏内。交通の便として複数路線が通っている駅をピックアップしました。今回ご紹介するのは、いずれもCHINTAIサイト内でも問合せが多い人気駅。どちらかというと他の主要駅への便も踏まえ、妻の職場のある新宿へのアクセスを重視しました」(CHINTAIアドバイザー)
それでは早速、それぞれの街の特徴をみていきましょう。
登戸(1LDK家賃相場9.7万円 ※10/8現在)
神奈川県川崎市多摩区に位置し、小田急小田原線とJR南武線の2つの路線が乗り入れる登戸駅。渋谷までは約18分、新宿駅なら小田急線急行で約20分とアクセスが良く、大崎駅も30分強で到着します。(出典:ジョルダン)
駅周辺の車道も広く、車を持つファミリー層にも人気の街で、もちろん2人世帯にもおすすめできます。登戸駅周辺の家賃相場は1LDK 9.7万円(CHINTAI調べ)。登戸・向ヶ丘遊園駅周辺では土地区画整理事業が行われており、地域の魅力向上のため、歩道の一部を憩いや交流の場として活用し、賑わいを創るまちづくりの推進が検討されています。
駅周辺には「マルエツ」をはじめ、深夜0時まで営業しているスーパーやコンビニなどがあるだけではなく、大学付属の病院「川崎市立多摩病院」が近いのも嬉しいところ。一般診療から出産、入院まで幅広く対応してもらえます。ちなみに、登戸駅から徒歩10分ほどに位置する登戸稲荷神社は、衣食住の神を祀っている神社とのことで安産、厄払いにご利益があるといわれているそうです。
新百合ヶ丘(1LDK家賃相場8.55万円 ※10/8現在)
通称「シンユリ」と呼ばれる小田急多摩線と小田原線が接続する「新百合ヶ丘駅」は、神奈川県川崎市麻生区に位置します。有数の高級住宅地で駅前には大型テナントビルが立ち並ぶ、川崎北西部の人気エリアです。
快速急行や急行、ロマンスカーの一部も停車し、駅周辺は商業施設が揃っているだけでなく、駅前には区役所のほか麻生図書館、郵便局や警察署、総合病院などの施設が充実。1974年に小田急多摩線の開通に伴って開業した駅で、緑地や広場的なスペースも複数あり、区画整理がなされた景観も美しい街なのでカップルにとっては良好な居住環境といえるでしょう。
1LDK家賃相場8.55万円(CHINTAI調べ)で新宿までは小田急線快速急行で約25分、大崎までは約40分となっています。(出典:ジョルダン)1990年代から昭和音楽大学や日本映画大学と川崎市が協力し、アートな街づくりにも力を入れています。
溝の口(1LDK家賃相場10.2万円 ※10/8現在)
東急大井町線と田園都市線の2路線が乗り入れ、急行の停車駅となっている「溝の口」。川崎市高津区にあり、川崎駅と立川駅をつなぐJR南武線の快速停車駅である「武蔵溝ノ口駅」とも隣接しています。電車1本で渋谷や川崎にも行ける利便性に加え、駅から高津区役所は徒歩2分、総合病院は北東に4分ほどに位置しており、公共施設が近いのも魅力的です。
江戸時代の頃から商業ルートとして、江戸の庶民の楽しみであった「大山詣り」の宿場町として栄えたという成り立ちがあるそう。1997年には大規模な再開発事業で駅前にショッピングビル「ノクティプラザ」が誕生。駅から北東のエリアに広がり100店舗以上が軒を連ねる商店街「ポレポレタウン」など、飲食、ファッション、アミューズメントが揃っています。
新宿まで約25分(出典:ジョルダン)という交通利便性に加え、ショッピングエリアの充実ぶり、1LDK家賃相場10.2万円(CHINTAI調べ)という家賃相場のバランスが魅力的です。
たまプラーザ(1LDK家賃相場9.7万円 ※10/8現在)
「たまプラーザ駅」は東急による田園都市開発の中でもモデルタウンのひとつとして開発されたエレガントな街。2010年に完成した駅直結の複合商業施設「たまプラーザテラス」には、ショップやレストランが集まり、家族で楽しめる施設も多く、他のエリアからも多くの人が訪れます。駅周辺には公園も多くあり、自然の多い環境も魅力です。
東急田園都市線の駅で、急行や準急も停車するため渋谷へは最速約20分とアクセス良好。(出典:ジョルダン)東京メトロ半蔵門線や東武伊勢崎線と直通運転をしている上り線に乗れば、渋谷から先の表参道や大手町、さらには埼玉方面まで接続することができます。羽田空港へのリムジンバス乗り場もあるので旅行にも便利でしょう。
首都圏でも最強レベルの大ラッシュ路線である田園都市線ですが、1LDKの家賃相場は9.7万円(CHINTAI調べ)。リモートワークが普及した今こそ有力な選択肢になりそうです。
三鷹(1LDK家賃相場10.8万円 ※10/8現在)
新宿へ約20分"吉祥寺には停車しない"中央線の特別快速(特快)に乗れば最短13分(出典:ジョルダン)ながら、1LDKの家賃相場が10.8万円(CHINTAI調べ)という「三鷹駅」。コスパが気になる共働き夫婦も納得のアクセスで、品川や池袋などの主要駅へもおよそ40分あれば到着できます。JR中央線の各駅停車と快速が走る線路が分かれており、時間に余裕のある場合は始発駅となる各駅停車の利用もおすすめです。
三鷹は中央線カルチャーが色濃い学園都市でもあり、古本屋が軒を連ね、三鷹駅周辺には複数のアニメスタジオがあります。郊外特有の静かな雰囲気を持ちながら駅前には繁華街も。もちろんスーパーマーケットなど2人暮らしに嬉しい施設も充実していますよ。
駅の南側が三鷹市、北側が武蔵野市で、三鷹市は6つの市や区と接しています。新生活の手続きを行うには、居住場所により武蔵野市の中央市政センター、三鷹市の三鷹駅前市政窓口と、市が異なりますがどちらも駅からほど近い場所にあるため非常に便利です。
いかがでしたでしょうか? ぜひ、記事を参考に自分たちに合った街を探してみてください。