連日30度以上の日が続き、すっかり夏本番といったところ。ギラギラと照りつける太陽の下にいると、不思議と食べたくなるのが「沖縄そば」なのだが、わかっていただけるだろうか? せめて食べるものだけでも南国のリゾート気分を、という意識が働いているのかもしれない。というわけで今回は少々立ち食いそばからは脱線してしまうが、新宿「沖縄そば やんばる」の一杯を取り上げることにした。

  • 「ミックスそば」(930円)

新宿の一等地にある沖縄そば店

アクセスは、各新宿駅から徒歩3分ほど。スタジオアルタとみずほ銀行の裏手、角地という一等地。オレンジ色の看板が映えており、すぐ隣には2号店もある。開店は11時。2〜3分前に着くと、早くも食券機の前に並び始める人が。間もなく店員の人が2台の券売機に電源を入れ、開店。

メニューは、ソーキそば、ラフティそば、アーサそばなどの沖縄そば類、さらに焼きそば、ラフティ丼。ゴーヤー定食、パパイヤ定食、玉子定食などのメニューは写真によればミニサイズのそばが付くようだった。ほか、一品料理やオリオンビールなどの飲み物もあり。価格帯は全体的にやや高めで、一番安い「やんばるそば」が650円、定食になると1000円弱といったところか。さて、肝心の注文はと言うと「ミックスそば」(930円)にした。ラーメンで言うところのいわゆる「全部乗せ」の欲張りメニューである。こちらのチケットを持って、入店。

店内は広い厨房をカウンターが取り囲んでいる構造。座席は20席くらいだろうか、ゆったりしたスペースだ。店員は4、5名、客も5、6人でのオープン。その後も次々と来店と、早速賑やかになる。カウンターの上にチケットを置き、待つこと3分程。大ぶりの丼が目の前に置かれた。

具沢山ながら澄んだ味わいの一杯

期待した通り、具のオンパレード。柔らかくホロホロと甘い、ラフティ。いわゆる豚の角煮だ。ソーキ(豚のスペアリブ)は2ピース入り。見た目よりもあっさりした味わいで、ギュッと旨味が凝縮されている。ほか、スパムとかまぼこ。その上に小口切りのネギ。ツルツルモチモチの白い麺と、鰹だしの優しいスープで、ボリュームは満点。すっかり沖縄に小旅行した気分にさせてもらった。

  • 新宿駅から徒歩3分の「沖縄そば やんばる」

ちょっと思い立った時に沖縄本場の味が気軽に味わえる店はなかなか貴重だ。いささか今回は食べ過ぎた気もするので、次はゴーヤーチャンプルーとオリオンビールでスカッとするのも、またこの夏の楽しみだ。

筆者プロフィール: 高山 洋介(たかやま ようすけ)

1981年生まれ。三重県出身、東京都在住。同人サークル「ENGELERS」にて、主に銭湯を紹介する同人誌『東京銭湯』『三重銭湯』『尼崎銭湯』などをこれまでに制作。