お金の使い方や貯め方についてお困りの方に、FP資格を持つ筆者がおすすめのサービスを紹介していく本連載。

今回は「投資を始めてみたいけれども損失が怖い」と考えている方のために、楽天スーパーポイントを使った投資をご紹介します。

FPとは: 一人ひとりの目標や将来の夢に対して、お金の面でさまざまな悩みをサポートし、その解決策をアドバイスする専門家。貯蓄や税制、保険、投資、不動産、相続など、お金に関する幅広い知識を有している。

※参考:日本FP協会

2020年12月現在も、日本は歴史的な低金利が続いています。預貯金や貯蓄性保険の利率は低下しているため、投資を始める人も増えてきました。

しかし、いきなり現金を投じて金融商品を購入することに、抵抗を感じている方もいらっしゃるでしょう。そんな方は、現金からではなく、楽天スーパーポイントを使った投資から始めてみてはいかがでしょうか。

■楽天スーパーポイントで投資ができる

楽天カードで決済をしたり、楽天市場でお買い物をしたりすると付与されるのが、楽天スーパーポイントです。

楽天スーパーポイントは、他のポイントと比較して使い道が豊富に用意されています。商品の購入時やクレジットカードの支払いに利用できるだけでなく、楽天証券を通じて投資信託のような金融商品を購入するときも、1ポイント1円に換算して利用が可能です。NISAや、つみたてNISAにも対応しています。

※NISAやつみたてNISAは、年間で一定金額までの投資で得た利益に対して、税金がかからなくなる制度です

楽天証券では、100円から投資信託が購入できるため、楽天スーパーポイントが100ポイントあれば投資が始められます。

楽天カードの還元率は"1%"

楽天カードの還元率は、何のキャンペーンを適用していなくても1%です。ひと月に楽天カードで10,000円以上お買い物している方であれば、楽天証券で投資を始められます。

もし楽天証券で投資をする場合は、ポイントと現金を合わせて500円以上を投資するのがおすすめ。ひと月に500円以上の投資をして所定の条件を満たすと、SPU(スーパーポイントアッププログラム)が適用されて、楽天市場で買い物をするときに獲得できる楽天スーパーポイントが+1倍になるのです。

もちろん、現金で投資信託を購入することも可能です。現金分を楽天カードで決済した場合、100円につき1ポイントの楽天スーパーポイントが付与されます。また投資信託の残高10万円ごとに、4ポイントの楽天スーパーポイントを獲得が可能です。

▼いまさら聞けない投資信託とは

投資信託って何? と思われている方のために、ここでは投資信託について解説します。

投資信託とは、複数の投資家から集めた資金を、運用の専門家が代わりに投資・運用する金融商品です。集めた投資資金は、国内だけでなく先進国や新興国などの株式・債券・不動産など、さまざまなところに投資されます。

運用を専門家に任せられるため、投資信託は、投資の知識が浅い方でも手軽に始められる金融商品です。

ただし、投資信託の購入時には「販売手数料」、保有しているときに「信託報酬」などの手数料がかかります。販売手数料は、「ノーロード・ファンド」を選べば支払う必要はありません。

しかし信託報酬は、どの投資信託を保有していても必ずかかり、ファンドによって利率が異なるため、購入前に必ず確認しましょう。

■楽天スーパーポイントで投資信託を購入する手順

次に、楽天スーパーポイントで投資信託を購入する手順を解説していきます。SPUが適用される方法も併せて記載していますので、ご確認ください。

1.楽天証券で口座を開く

まずは楽天証券の口座開設の手続きをしましょう。楽天証券の証券口座は、インターネットで簡単に開設でき、NISAやつみたてNISAの口座開設手続きも同時に申請できます。

なお、口座を開設する際は、運転免許証や個人番号カード(マイナンバーカード)などのお名前、ご住所、生年月日が確認できる本人確認書類が必要です。

2.楽天証券にログインして楽天ポイントコースを設定する

証券口座が開設できたら、ログインして「楽天ポイントコース」を設定します。

楽天証券には、投資額に応じて楽天ポイントが貯まる「楽天ポイントコース」と、楽天証券ポイントが貯まる「楽天証券ポイントコース」の2種類があります。

SPUポイント+1倍を適用するには、月末時点で「楽天ポイントコース」を設定していなければなりません。紛らわしいですが、間違えないように設定しましょう。

3.投資先のファンドを選ぶ

2020年11月現在、楽天証券のつみたてNISAで選択できるファンドは、金融庁の審査に通過した32銘柄です。どこに投資すれば良いか分からない方は、楽天証券が投資の初心者向けに選んだ楽天証券ファンド7の中から投資先を決めるのも良いでしょう。

ただし、投資の楽しみは自分自身で銘柄ごとの特徴やリスクリターンを考慮して投資先を選定することにあります。慣れてきたら、ぜひ他の銘柄への投資も検討してみてください。

4.ポイントを利用して投資信託を買う

楽天証券では、好きなタイミングで投資する「スポット投資」と、毎月決まった日に、決まった金額だけ投資信託を購入する「積み立て投資」の2種類でファンドを購入できます。つみたてNISAで毎月一定額を積み立てる場合は「つみたてNISA 積立注文」を選択しなければなりません。

SPUを適用するには、楽天スーパーポイントを1ポイント以上使って、500円以上の投資信託を購入する必要があります。

おすすめは、積立注文です。積立注文は、1度設定しておけば、自動的に毎月決まった日に指定した銘柄を購入してくれるため、仕事や育児、プライベートなどの時間を減らさずに済みます。

■楽天証券でポイント投資をする際の注意点

最後に、楽天スーパーポイントで投資をする際の注意点を2つご紹介します。

期間限定ポイントは投資に回せない

楽天証券での投資に利用できるのは、楽天スーパーポイントのうち通常ポイントのみです。期間限定ポイントは、NISAやつみたてNISAも含めて投資に回せません。

楽天市場で買い物した際に、SPUで付与されるポイントは期間限定ポイントです。SPUを適用して多くのポイントを獲得できたとしても、すべてを投資に回せるわけではない点にご注意ください。

iDeCoには対応していない

iDeCoとは「個人型確定拠出年金」のことです。毎月一定額を拠出して、老後の年金を自分自身で積み立てていきます。

楽天スーパーポイントは、NISAやつみたてNISAには対応しています。しかし、2020年11月現在、iDeCoでの投資に楽天スーパーポイントは利用できません。

■楽天スーパーポイントで投資を始めてみよう

インターネットで楽天証券の口座を開設し、いくつか設定をするだけで、楽天スーパーポイントによる投資が開始できます。

投資はあくまで、資産形成をする手段の1つ。将来に向けて資産形成をする際は、投資だけでなく、預貯金や貯蓄性保険なども合わせてバランスよく行うことが大切です。

一方で、低金利の状況では、預貯金や貯蓄性保険だけで資産を形成するのは難しいため、投資も組み合わせる必要性は高いでしょう。まだ投資を初めていない方は、楽天スーパーポイントでの投資から始めてみてはいかがでしょうか。