ビジネスパーソンにとって日々の営業活動、販売活動や事務などの仕事にすることに必要なのは、当然「エネルギー」です。これが尽きてしまえば、活動ができなくなり、会社に行くこともできなくなり、ロードバイクどころではありません。

アインシュタインが発表した特殊相対性理論の中にも、エネルギーの記述があります。

E=mc2(エネルギー=質量×光の速度の2乗)

エネルギー「E」は、物体の質量「m」と光の速度「c」の2乗を掛け合わせたものだという意味です。例えば、私たちはエネルギーを得るために、石油を燃やします。これは石油の化学反応を利用しており、物質に含まれる炭素が酸素と化学反応して二酸化炭素になるのですが、この時に熱エネルギーが放出されます。これを利用してエネルギーを得ているのです。

では、ビジネスにおける良質なエネルギーの獲得にはどうしたら良いのでしょうか。まず第1に行動する事です。前述の公式によっても証明されている通り、物体の質量は運動していると増えるので、エネルギーも増えることになります。我々も人間という物体であり、意図的に活動量を増やした方が、エネルギーが大きくなることがわかります。

2つ目に、エネルギーを得るためには化学反応が必要です。ビジネスの現場では積極的なコミュニケーション活動によって得られると思います。例えば、お客様やお取引先、同僚と話している中で、「それだ! 」という新しい発見や気づきがあったり、気持ちが高揚するようなとき、体温が上がったような感覚がすることはありませんか? それは、年齢も、性別も、立場も違う人たちとのコミュニケーションの中で生まれた「刺激」、つまり化学反応が起こっているからではないでしょうか。

最後に最も大事なのが、自分が保有している「エネルギーの質」です。もし、同僚が「会社の悪口」を言っていたらどうしますか? あなたが会社と自分は同一であると捉え、同僚の悪口を正すことができれば、それはあなたが質の良いエネルギーを保有していると言えるでしょう。自分も一緒に悪口を言い始めるとその場は盛り上がるかもしれませんが、次第に会社や一緒に働く仲間に対し嫌悪感が募り、自分自身で働きにくい環境を作ってしまう、「負のエネルギー」を保有してしまうことがあるのです。

私が乗っているロードバイクのPINARELLO(ピナレロ)というブランドは、世界的自転車レースである「ツール・ド・フランス」で2012年から2018年まで連続優勝を飾っている最強のバイクです。スタートアップ経営者でもある自分が、PINARELLOを選ぶ理由はただひとつ、「世界最高のレースで勝利するためだけに開発されたバイクに乗る」ということです。自分も経済社会でレースをしていると置き換えると、勝つための最高の会社を作り、優勝を目指していると言えます。またロードバイクのブランドには込められた作り手の想いというものがあり、そのバイクに乗ることで、その想いが自分に質の高いエネルギーをもたらしていると思えるのです。

またロードバイクに乗ること自体が「運動」というエネルギーを得る行為ですが、人間とロードバイクの“化学反応”が起こる瞬間もあります。バイクが乗り手を選ぶと言うのでしょうか。バイクも乗り手と会話するのです。「まだまだもっと踏み込んで来いやー」って。そして、「オラオラオラ」ってな感じで調子に乗ってペダルを思いっきり漕ぐと時速40キロオーバーで巡航することができます。しかし、さらに調子に乗りすぎると今度は、全く自転車が進まなくなるのです。これを「ハンガーノック」と言い、体のエネルギーを全て使い果たしてしまった状態なのです。調子に乗って化学反応しすぎて、普段よりもエネルギーを放出しすぎると、本当に子供にも抜かれる始末。化学反応って使い方によっては、とんでもないエネルギーを出すってことですね。でも、使いすぎにはご用心です。

執筆:染谷剛史(そめや たけし)

ナレッジ・マーチャントワークス 代表取締役社長
1976年、茨城県生まれ。1998年、リクルートグループ入社。中途・アルバイト・パート領域の求人広告営業に従事。新人賞を受賞。マーケットプロデュース部門に異動し、WEB・モバイル系新商品開発に従事。2001年、株式会社デジットブレーン入社。副編集長、広告局マネジャー。大手ホテルやハウスウェディングのPRコンサルティングに従事。2003年、株式会社リンクアンドモチベーション入社(東証一部上場)。大手小売・外食・ホテルといったサービス業の採用・組織変革コンサルティングに従事。2012年には同社執行役員に就任。

以後も新規事業開発(グローバル事業立ち上げ、健康経営部門の立ち上げ)を経て、サービス業に特化した組織人事コンサルティングカンパニー長を担う。2017年、ナレッジ・マーチャントワークス株式会社を設立し、代表取締役に就任。多店舗展開型企業の経営・組織変革を目的にサービス産業に特化したシフトワーカーマネジメントアプリ「はたLuck」の開発を行う。

■ナレッジ・マーチャントワークス