愛知環状鉄道は3月7日まで、全車両に開業30周年記念ヘッドマーク(シール式)を掲出している。2月3日には開業30周年記念イベントが開催され、丸型の大型ヘッドマークを掲出した記念列車も運行されたという。

  • 愛知環状鉄道2000系にシール式の開業30周年記念ヘッドマークを掲出

同社の路線は1988(昭和63)年1月31日に開業。岡崎~高蔵寺間45.3kmのうち、岡崎~新豊田間は旧岡多線、新豊田~高蔵寺間は同社開業に合わせて延伸された区間となる。旧岡多線区間の新豊田駅・中岡崎駅は、設置時期の違いから長さの異なる相対式ホームの駅に。ほぼ全区間で立体交差化される一方、複線化できる用地を確保しながら単線のままとなっている区間も多い。

現在は全線通して運行される普通列車(一部列車は北野桝塚駅で乗換え)を中心に、三河豊田~新豊田間で「あさシャトル」(月~金曜運転)・「ゆうシャトル」(水・金曜運転)を運行。早朝・深夜に区間運転の列車も設定されている。JR中央本線からの直通列車もあり、平日朝に瀬戸口発名古屋行、平日夕方以降に名古屋発瀬戸口行が運行される。

開業時に導入された車両100系はすでに愛知環状鉄道から引退しており、現在は後継車両2000系が活躍中。JR東海の車両313系をベースとした2両固定編成の電車で、車内はセミクロスシート、外観は緑を基調とした左右非対称のデザインが特徴だったが、2009年春に新製投入された2編成はロングシート車となり、外観も青帯2本のデザインに変更された。その後、既存の一部編成も青帯2本の外観デザインとなっている。

  • 愛知環状鉄道の車両2000系の外観デザインは2種類

愛知環状鉄道は今年、開業30周年記念事業として記念イベントの開催や記念列車の運行、記念硬券セットや記念1日フリー乗車券の販売などを行ってきた。3月7日まで全車両に掲出されるヘッドマークには「おかげさまで30周年」「愛知環状鉄道 SINCE 1988.1.31」と記されている。

なお、同社は3月17日にダイヤ改正を予定しており、列車増発に加え、11~21時台にかけてほぼ16分の等間隔運転にするとのこと。2019年春にはJR東海のICカード乗車券「TOICA」を導入する予定となっている。