花粉症は、いわゆる「深刻な病気」とはいいがたい部分もあり、症状をおして仕事や行事などに向かわなくてはならないという現実もある。それゆえ花粉症に悩む人なら誰でも、その症状によって他人に迷惑をかけたり、仕事や日常生活の中で重大な事態を引き起こしてしまったりといった体験があるのではないだろうか。

中でも突発的、あるいは連続して襲われるくしゃみや、見た目もいただけない鼻水は、商談中やデート中には決して出てほしくない症状だろう。そして悲しいかな、どうやらそのような事態は頻繁に訪れるものであるらしい。今回は、花粉症に悩むマイナビニュース会員343名に「花粉症による最も悲惨な体験」をテーマにアンケート調査を実施。悲しみがつまった体験談を語ってもらった。

  • 花粉症の症状がひどく、上司から「仕事にならないからもう帰れ!」と叱責されたという回答者もいた

    花粉症の症状がひどく、上司から「仕事にならないからもう帰れ!」と叱責されたという回答者もいた

Q.花粉症による最も悲惨な体験の種類を教えてください

1位: 日常生活に関する体験(33.7%)

2位: 学業・仕事に関する体験(28.9%)

3位: 特になし(27.7%)

4位: 旅行や恋愛などのプライベートに関する体験(6.1%)

■日常生活に関する体験

・「目がかゆく前を見ていなかったら、電柱にぶつかった」(31歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「食器洗いをしているときに何度も何度もくしゃみをして、大切な食器を割ってしまった」(36歳女性/その他/その他・専業主婦等)
・「あまりにも目がかゆくなり、車の運転ができなくなり外出先から帰ってこられなかった」(41歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「PCにて対戦将棋中、急戦になり目がぼやけ、打ち駒を間違えて負けた」(71歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「肌荒れがひどくて、しばらくすっぴん&マスクで仕事をしたことがあります。普段はすっぴんはありえないことなので、非常に恥ずかしかったです」(49歳女性/化粧品・医薬品/IT関連技術職)
・「鼻のかみすぎで、鼻血が混じるようになりました。目もこすりすぎて瞼がガサガサになってしまいます。クリームを付けても、すぐに涙をふくのでガサガサ感が解消できません。本当に毎日つらいです」(65歳女性/その他/その他・専業主婦等)
・「風邪と間違えて抗生物質を処方され、合わなくて下痢をした。職場でひどい目に」(54歳女性/その他/その他・専業主婦等)
・「両鼻が詰まって口呼吸になり、食事ができないので救急で病院へ行った」(63歳男性/官公庁/事務・企画・経営関連)

■学業・仕事に関する体験

・「仕事中に鼻水が止まらず、くしゃみもひどくて、上司に『仕事にならないからもう帰れ!』と言われた」(51歳女性/その他電気・電子関連/事務・企画・経営関連)
・「あるとき花粉症であるにもかかわらず、ハンカチもなくティッシュペーパーも切らしてしまって、会社のトイレットペーパーを1つ失敬して机の上に置いて、鼻をかみながら仕事をしていた。上司は何も言わなかったが、あからさまに嫌な顔をしていた」(47歳女性/教育/事務・企画・経営関連)
・「営業で外出し、先方の取引先の会議室でのプレゼンテーションの真っ最中に、目と鼻の花粉症の症状が治まらなくなり、営業提案に失敗してしまった」(58歳男性/その他金融/営業関連)
・「お客さまにくしゃみでつばをかけてしまい、クリーニング代を支払う破目になった」(49歳男性/レジャーサービス・アミューズメント・アート・芸能関連/営業関連)
・「センター試験中に集中できず、ティッシュも使えず、問題用紙で鼻をかんで乗り切ったが、結果は散々だった」(38歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「仕事中、くしゃみと鼻水がいやになるほど出てきて仕事に集中できない。鼻の中にティッシュを詰め込んで作業しますが、くしゃみでティッシュが吹き飛んでしまいます。その鼻水が、製品にくっついてしまいました」(64歳男性/その他/技能工・運輸・設備関連)
・「少数派の稲花粉症なので皆と苦しむ時期が違い、わかっていないお客さんなどには、ただ泣いてるように勘違いされる」(43歳男性/精密機器/技能工・運輸・設備関連)
・「大事な会議でのプレゼン時にくしゃみが止まらず、大失敗した。また、最も集中力が必要な仕事をしているときに鼻水やくしゃみが止まらず、効果を上げることができなかった」(49歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「包丁を使う仕事柄、目のかゆみで手を切りそうになる」(40歳男性/フードビジネス/販売・サービス関連)

■旅行や恋愛などのプライベートに関する体験

・「旅行に行ったが花粉が多く飛散されていて、ホテルにこもりっぱなしだった」(32歳女性/その他/その他・専業主婦等)
・「外食時のくしゃみで口の中の食べ物が飛び散り、相手の皿に入ってしまった」(39歳男性/コンピューター機器/メカトロ関連技術職)
・「相手が好意を持ってくれているとわかっているのに、自分の症状に対する不安やイライラの方が強く、相手の気持ちを受け止められず進展しなかった」(43歳男性/サービス/専門サービス関連)
・「初デートでいい雰囲気になり、その日いちばん顔の距離が近づいたとき……盛大なくしゃみにより彼女の顔に鼻水がかかった事件」(33歳男性/不動産/専門職関連)
・「デート中にラーメンを食べましたが、マスクを外していたため、無意識に鼻水がラーメンのスープの中に溶け込んでいきました。それ以来、花粉の時期のデート中にラーメンを食することは、たいへん危険であることを悟りました(笑)」(50歳男性/ソフトウェア・情報処理/営業関連)

■総評

調査の結果、花粉症による最も悲惨な体験の1位は、約3人に1人(33.7%)が挙げた「日常生活に関する体験」となった。体験エピソードには、「くしゃみをして、食器を割ってしまった」「肌荒れがひどくて、すっぴん&マスクで仕事をした」「対戦将棋中目がぼやけ、負けた」といった比較的軽いものから、「抗生物質が合わなくて下痢をした」「目がかゆく前を見ていなかったら、電柱にぶつかった」など、かなり深刻なものまでさまざまなものが寄せられた。車の運転時などは、花粉症の症状が重い場合には重大な事故にもつながりかねず、慎重な対応が望まれる。

2位には「学業・仕事に関する体験」(28.9%)がランクイン。「目と鼻の症状が治まらなくなり、営業提案に失敗」「お客さまにくしゃみでつばをかけてしまった」「包丁を使う仕事柄、目のかゆみで手を切りそう」など、こちらもその後の展開が心配になるコメントが並ぶ。特に「センター試験中に集中できず、結果は散々だった」といった受験に関する体験には、同情を禁じえない。受験のシーズンは花粉症のスタート時期と重なるだけに、十分な対策を講じたいものだ。

3位「特になし」(27.7%)をはさんで、4位は「 旅行や恋愛などのプライベートに関する体験」(6.1%)となった。「好きな人の前で鼻水が垂れた」「盛大なくしゃみにより彼女の顔に鼻水がかかった」「くしゃみで口の中の食べ物が飛び散り、相手の皿に入った」など、恋愛にまつわる悲喜劇は枚挙にいとまがない。デート中のくしゃみと鼻水には要注意ということだろうか。

3割弱が回答した「特になし」を除くと、全体の7割以上の人が花粉症によるキツイ体験があるという結果となった。花粉症によって、仕事上の大失態や受験の失敗、恋愛の破局などの人生を左右しかねない事態になっては、悔やんでも悔やみきれない。近年は、花粉症の症状を軽減させる対策グッズも充実しているようだ。ここぞという場面では、ぜひ万全の態勢で臨みたいものだ。

※写真と本文は関係ありません

調査時期: 2019年1月12日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 343名(男性261名 女性82名)
調査方法: インターネットログイン式アンケート