SNS総フォロワー180万人超。常にポップで、にっこり笑顔の佐伯ポインティさんが、みんなのお悩みに軽やかにアンサー! Spotifyチャート最高順位1位を獲得した絶好調ポッドキャスト「佐伯ポインティの生き放題ラジオ」を書籍化した『おいでよ ポインティの相談天国』(祥伝社刊)より、“共感度高め”な相談を抜粋してご紹介。「どんなささいなお悩みも、自分にとっては一大事。お気楽な回答で、あなたの心が軽くなるといいな~!」
【お悩み】シングルマザーで仕事に子育てに忙しいはずなのに…
シングルマザーで仕事に子育てに忙しいはずなのに、恋愛のチャンスを探してしまう。「恋愛せずに落ち着きたい」と「寂しい」の狭間で、いつもしんどい。(なな 33歳女性)
【ポインティの回答】
■人間は多面体。恋愛をしたいあなたも本当の自分なんだよ
しんどいんだ……なるほどなあ。
シングルマザーで、仕事も子育ても頑張ってて、33歳。で、恋愛のチャンスを探しちゃうんだ。恋愛のチャンスを探すってどんな感じなんだろ? 「なんか趣味合いますね!」とか「あ、このDVD貸します?」みたいな感じ? なんかあるんだろうねぇ、身の周りに恋愛のチャンスが。
多分「なな」が、仕事と子育てで自分の時間がないからさ、「お母さんになんないとな~」っていう自分と、恋愛している時の自分がせめぎ合っているんだろうね。
小説家の平野啓一郎さんが書いた『私とは何か』という本があるんだけど、平野さんは「分人主義」っていう考え方をこの本で書いているのね。
どういうことかっていうと、例えば、実家の親に見せる顔、大親友に見せる顔、恋人に見せる顔、職場に見せる顔……これらの顔ってさ、それぞれちょっとモードが違うよね。「このどれが本当の自分なの?」っていう議論に対して、「いや、それはどれも全部自分だよ」と。
つまり、人間っていうのは多面体で、どれか1つが本当の自分ってことはなく、その集合体が自分なんだ、っていうことなの。そこには、個人が分割されて、それぞれ分人があるんだって。「分人」はシチュエーションや相手によって、一人の人間から色々引き出されるんだよっていう考え方なんだよね。
この考え方でいうと「なな」の中で、「お母さん」っていう分人と「仕事する人」の分人の割合が多くなりすぎちゃってるんじゃないかな。だから今は、割合が小さくなっちゃってる「恋愛分人」が、「いや~~~ちょっと、恋したいな~~~」ってなってるんだよ!
分人主義では、自分が「この分人でいると楽しいな、この分人の自分好きだな」って思える分人を増やしていくことが幸せなんだと説いてるわけ。
分人の比率とか種類っていうのは個人によるんだよね。で、「なな」には「恋愛分人」がある。「私はもう33歳でお母さんなんだから、恋愛なんかせずに落ち着かないと!」って言い聞かせる分人と、「ええっ、でも恋したあ~~~いっ!」っていう、「あやや」みたいな分人がいるんだねえ。
「なな」の中にはさ、つんく♂の曲みたいな分人がいるわけなの(笑)。ということはつまり、めっちゃホリデーが必要なわけよ。「イエエ~~~イ! めえ~~~っちゃホ~~~~~リディ♪」。ハハハハハハ(笑)。
恋の気分を味わいたいからっていう理由で、「なな」が自分のお母さんとかに子どもを預けたっていいわけじゃん。「シングルマザーなのに!」っていう自分の中の声が反響してくるとは思うんだけど、「なな」が幸せに生きていくことってすごい大事じゃんね。
子どもが育った時に「なな」が、「いや~、あの時は恋愛したかったなあ」って言ったら、「えっ! お母さん、私のせいで恋愛できなかったの? えーっ!」みたいな感じになったらどうする? 「全然いいんだよ~! 私、お母さん好きだし!」みたいに言われたらさ……。「え! 恋愛しとけばよかったかも!」って思うじゃん。
子どもも子どもでさ、自分のせいで親が自身の人生を楽しく生きられてないなんて、きっと嫌なはずだよ。まあ、そこは塩梅なんだけどね。でも、ちょっと飲みにいきたいから、ちょっとだけ子どもを預けるとかは全然してもいいと思うのよね。「めっちゃホリディ♪」しちゃいな~~~っ!
『おいでよ ポインティの相談天国』(祥伝社)
著者:佐伯ポインティ
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絶好調ポッドキャスト「佐伯ポインティの生き放題ラジオ!」を書籍化。佐伯ポインティさんが、恋愛・結婚、性・自意識、仕事、人間関係など、「私のことかも……」と共感度高めなお悩み50個に、「ポインティならこうするよっ」と軽やかにアンサー。しっかり悩み、顔を上げて生きるためのお気楽回答集。書籍限定の書き下ろしコラム「遅刻の技術」「ポインティ、恋のお話」も収録。Amazonで好評発売中です。