ビーフストロガノフという料理を、きちんと認識できていますか?
僕はつい最近まで、できていませんでした。同様の方も多いんじゃないでしょうか。ビーフストロガノフって、ビーフシチューやハヤシライスとはどう違うんだっけ? 茶色い? 白い? そもそもの定義はなに? って。
ところが先日の夜、なにかふだん作らない料理を食べたいなと思い、ふとレシピを調べて作ってみたんです。そしたらこれが、ものすごく美味しいうえ、想像してたよりもずっと簡単に作れるものだったんですよね。
がぜん親近感が湧いて歴史を調べてみたところ、以下のような料理であることが判明しました。
ビーフストロガノフは、ロシア発祥の肉料理。細切りにした牛肉と、玉ねぎ、マッシュルームなどを、ブイヨンを主体としたサワークリームベースのソースで煮込むことによる、白っぽい色と、酸味とまろやかさのある味わいが特徴。名前の由来はロシアの貴族、ストロガノフ伯爵で、年老いて歯が弱り好物のステーキが食べられなくなってしまった際、専属のシェフが考案したという説が有力。
というわけで、本来は白っぽい料理だったのですが、フランスに渡ってデミグラスソースベースの茶色いものにアレンジされ、現在はどちらのスタイルも広まっているよう。それでよけいに混乱が生じているというか、なじみの薄い日本人にとってはぼんやりとした印象の料理になってしまっているのが、ビーフストロガノフなんじゃないでしょうか。
牛丼を改造して作ってみよう
で、ロシア式の本家、白っぽいビーフストロガノフ。僕が調べたいろいろあるなかの最大公約数的レシピではありますが、ビーフシチューやカレーなどの煮込み料理と比べて、ものすごく短時間で完成してしまうんです。
まず、フライパンで小麦粉(薄力粉) をまぶした牛肉、玉ねぎ、マッシュルームを炒める。そこに白ワイン、コンソメ、ホワイトソース、サワークリーム、バターを加えて煮詰める。本当に簡単に説明すると、それだけ。
となると、すみません。もっともっと手抜きなレシピを考えてみたいと思ってしまうのは、僕の職業病。そこで思いついたのが、おなじみの“牛丼”をベースにアレンジするのはどうだろう? というアイデア。
ビーフストロガノフの味のベースは、フランス語で「だし」を意味するブイヨンになるそうなんですが、人気チェーン店の牛丼は、そもそも味や旨味がしっかりとあります。で、主な食材が牛肉と玉ねぎ。そこに身近にある食材を足して、お手軽なストロガノフ風ができないかなと。
というわけで、今からかなり暴論に近いアイデアを提案しちゃいますね。僕が考えた牛丼ベースのお手軽ビーフストロガノフ風レシピ。まず、牛丼を買ってくる。そのアタマ(具の部分) に、小麦粉、バター、生クリームがわりの牛乳、サワークリームがわりの無糖ヨーグルトを加えて煮詰める。以上!
作ってみましょう。
今回は作りやすいよう、セパレート容器で持ち帰りができる「松屋」で。なので正確には“牛めし”ですね。まぁ、どこのチェーンのものでも、お弁当屋さんのでもスーパーのでもいいでしょう。
そうしたらまず“アタマ”部分だけを小鍋かフライパンにあけて、
写真のように、全体がとろっとするくらいが目安です。
ちなみに一度、この行程すらも省いて作ってみたところ、ヨーグルトを加えた際に乳成分と水分が分離してしまったので、粉を加えるのだけは重要なポイント。
もし家に薄力粉がない場合は、仕上がりに若干の差は出るものの、強力粉や米粉でも代用可能。また、片栗粉しかないという場合は、このあと牛乳を注いで温める際、水で溶いて加えるのでも、たぶん大丈夫。
続いてここにバター1かけ(15g目安) を加えて中火にかけ、バターが解けたら牛乳を注ぎます。
ちなみにこの際、あれば刻んだマッシュルームもぜひ加えてみてください。なくても大丈夫ですが、がぜん旨味と“ストロガノフみ”が増しますので。
しばらく優しく混ぜながら加熱していると、とろみが出てきます。ここまできたらもうできたも同然。お好みのとろみになったら、
ヨーグルトの量もお好みですが、これまたカレースプーン1杯くらいかな。あまり酸味が強いのが好きでない場合は、少量、または入れなくてもいいでしょう。再度全体が温まれば、もう完成。
あとはお皿に盛り付けるだけなんですが、ここでひとつお得情報。松屋のセパレートご飯を大皿に盛り付ける際は(そんな機会はあまりないと思いますが) 、容器の上にお皿をかぶせ、
というわけで完成!
ビーフストロガノフには酢漬けのキャベツをはじめとした野菜類が添えられることが多いのですが、牛丼屋さんでもらえる紅しょうがだって、ざっくりと言えば酢漬けの野菜。あしらってみました。
うんうん、しっかりとした味の牛肉にクリーミーさと爽やかな酸味が加わって、ほのかに牛丼の面影を感じるものの、思ったよりもずっとストロガノフです。なんて言うとプロの料理人の方に怒られてしまうかもしれませんが、なにより、こってり濃厚な味がごはんに合いすぎる! 気になる紅しょうがとの相性ですが、これまたなんの問題もなくいいアクセントになっていました。
以上、牛丼はそもそも完成された美味しい料理なので、たまには気分を変えて異国っぽい料理が食べたいな〜、なんてときに、ワインと合わせてぜひ。
■作りかた(ひとりぶん)
【材料】
・牛丼:1人前
・薄力粉:大さじ1
・牛乳:適量
・ヨーグルト:適量
・バター:15g
・マッシュルーム:あれば1、2個
※すべての分量は目安です。お好みで調整してください。
【作りかた】
1.牛丼のアタマを小鍋かフライパンにあけ、薄力粉をふりかけてよく混ぜる。
2.中火にかけ、バターを加えて溶かす。
3.牛乳適量とあればマッシュルームを加え、混ぜながら好みのとろみがつくまで温める。
4.ヨーグルト適量を加えてさらに温める。
5.器に盛り、お好みでコショウ、紅しょうがを添える。










