過労自殺しかけた経験を描いた書籍「『死ぬくらいなら会社辞めれば』ができない理由」の著者である汐街コナさんが、会社から身を守るための処世術などを紹介する漫画連載「会社につぶされないために」。今回のテーマは「忖度しない」です。

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日本企業における「任意」のあり方とは

「任意」なのに「実際は任意じゃない」……。日本企業にはよくあるケースだと思います。某大手企業の過労死事件に関しても、「任意の研修参加」という形で、「時間外業務ではない」という扱いにしていたということがあったと思います。

この「従業員側に忖度させ、責任がない形で、会社に都合良く働かせる」手法は、個人的には非常に卑怯だと感じます。「暗黙のルール」「空気を読め」などもそうですね。この手法を使われたら、どんな良い労働法があっても意味をなしません。すべて従業員側の自己責任にされてしまいます。

なかなか、この漫画の方のようにきっぱりと「任意」を貫ける方は多くないと思うのですが、「忖度して動く」のが当たり前になってしまうと、どんどん自分の権利を自分で削ることになってしまいますので、注意が必要だと思います。

余談ですが先日、「台風時の出社を従業員判断に任せるのはいかがか」という記事を読みました。前職の会社も従業員の自己判断にしていたのですが、この漫画の方は「風が強いので」ときっぱり休みました。

その日休んだのはその方だけで、上司はやはり嫌味を言いましたが、「自己判断と言われたので判断しただけですが」と言い返していました。さすがだと思いました。本来は当たり前のことなのですけれどね。

筆者プロフィール: 汐街コナ

イラストエッセイを手掛けるイラストレーター。ゆるいオタク。 エッセイ「『死ぬくらいなら会社辞めれば』ができない理由」を2017年4月に上梓。ツイッターは@sodium。