決まった住所を持たず、日本中を旅しながら生活しているカメラマンの南谷有美(なんや・ゆみ)さん。訪れた地域では人々とどのように交流し、どんな仕事をしてきたのか。それぞれの地域の魅力についても綴っていただきます。


新型コロナウイルスの感染拡大により、新たにテレワークが導入された企業も多いのではないでしょうか。私自身は2年前からテレワークのような仕事スタイルだったため、あまり変化を感じることはありませんでしたが、初めての試みに戸惑ってしまったという方も多いのではないかと思います。

もちろん職種にもよりますが、電源とWi-Fiさえあればどこでも仕事ができるという時代が、すぐそこまで来ています。今回は、テレワークにおすすめの仕事場をご紹介します。

自宅で集中することが難しいという方や、いつもとちょっと違った環境で仕事をしてみたいという方は、是非お試しください。

コワーキングスペース

コワーキングスペースとは、Co(共同で)+Working(仕事する)+Space(場所)を語源とした造語で、さまざまな職種の人々が同じ空間で仕事をする場所のことを指します。

コワーキングスペースの最大の魅力は、その手軽さ。数時間単位から利用できる場所が多いです。普段出会えない業種の方と会うこともできるので、いろいろと刺激にもなります。

今では都市部を中心に各地に存在していますが、それぞれに特徴があって個性も豊か。私は最近、一般的なコワーキングスペースは一味違う、面白い場所を見つけることに喜びを感じています。

  • 鹿児島県錦江町。学校をリノベーションして作られたコワーキングスペース

  • 長野県松本市のSWEET WORK。何と、パンが食べ放題です

ビジネスホテル

宿泊のイメージが強いホテルですが、実は仕事場としても最適です。昨今では、テレワーク用のプランを打ち出しているホテルも多数存在します。1日8時間ほどの滞在で3,000円くらいが相場のようです(2020年7月現在)。

ホテルの魅力は、やはり個の空間が保たれるということです。コワーキングスペースだと電話などをする際にはどうしても周りの様子が気になってしまいますが、個室なのでそのような心配をする必要はなく、仕事に集中することができます。

現在は残念ながら行われていませんが、私は6月中旬に、1泊1室2,500円(シングルルーム)で宿泊できるアパホテルの「新型コロナウイルスに負けるなキャンペーン」を利用しました。普段とは違う場所で仕事をすることで、作業効率も格段にアップしました。

  • 滞在した客室(アパホテル)

  • 連泊特典で、アパ社長カレーがもらえました

旅館

ホテルだけではありません。旅館にもテレワークプランが存在します。ホテルに比べると値段が高くなってしまう傾向にありますが、旅館の魅力は非日常的な空間で仕事ができるということです。

私は、岐阜県瑞浪市にある鬼岩湯元館という昔ながらの旅館でテレワークをしたことがあります。広々とした客室、自然豊かな風景、そして温泉入浴可という何とも贅沢な環境の中で仕事をすることができました。

  • 滞在した客室(鬼岩湯元館)

  • お昼は、恵那鶏の釜めし膳。客室で用意してくれました

ゲストハウス

ホテル、旅館と続いたら、次はゲストハウス。以前からゲストハウスの共有スペースで仕事をしている方を目にすることがありましたが、昨今ではその目撃頻度がかなり増えました。

ゲストハウスの魅力は、低価格で利用することができる点です。共有のキッチンがついているところも多いので、長期の滞在にも向いています。

  • 山口県下関市のゲストハウス。関門海峡を望むことができます

  • 宮古島のゲストハウス。リゾート気分が味わえました

仕事場の選択肢を広げてみよう

テレワークにおすすめしたい場所について紹介してきましたが、いかがでしたか。職場や自宅、カフェ以外にも仕事ができる場所はたくさんあります。是非、お気に入りの場所を探してみてくださいね。

南谷有美(なんや・ゆみ)

カメラマン/ライター
2018年4月に認可外保育園の園長を退いてから、各地を巡る旅人に。リモートで仕事をしながら、好きな場所で好きなことをして生活しています。