決まった住所を持たず、日本中を旅しながら生活しているカメラマンの南谷有美(なんや・ゆみ)さん。訪れた地域では人々とどのように交流し、どんな仕事をしてきたのか。それぞれの地域の魅力についても綴っていただきます。


学校の休校に、相次ぐ自粛……今や世間のニュースは、新型コロナウイルス一色となっています。これから先の世界はどうなっていくのか、方向性が全く読めない世の中となってきました。

そんな中で、大切になってくるのは自分自身の軸を持つこと。元々意志は強い方だと思われますがそれを強化し、さらにコロナウイルスにも負けない健康な身体を維持するために、断食道場へ行きました。

なぜ、断食道場?

ここでなぜ断食?と疑問に思う方も多いと思います。断食と聞くと修行僧や宗教的なイメージを持たれる方もいるかと思いますが、実はそれとは全く異なるものです。

現代は、いつでもどこでも食糧が手に入る時代。「おなかが空いていなくても時間がきたら食事をする」そんな方も多いのではないでしょうか。それでは、消化器官は休むことなく働き続けなければなりません。

断食によって、一時的に食べ物を身体に取り入れるのをやめると、消化器官が休まり、本来身体に備わっている機能が正常な状態に戻れるよう、促してくれるといいます。

実は断食を体験するのは初めてではないのですが、思考にも大きな変化をもたらしてくれると感じます。

  • 断食中に作った絵本。全て3日間で仕上げました

今回お世話になったのは、岐阜県の瑞浪市にある「癒しroom月」。「鬼岩温泉 いわみ亭」の一室を使った少人数制・女性限定(カップルの場合のみ男性可)の断食道場です。

昨年の同じ時期にも訪れており、2度目の訪問となります。前回とまた違った体験をすることができました。今回はどのような変化が起きたのか、ご紹介していきたいと思います。

2泊3日のファスティングコース

3日間、このような形で過ごしました。

青く塗られている箇所は、フリータイム。身体の変化を感じながら、ゆったりと過ごすことができました。活動や気づきを、時系列でご紹介します。

1日目

チェックイン・カウセリング

断食道場にチェックイン。代表の今井恵子さんが温かく迎えてくださり、3日間のスケジュールや、ファスティング中に注意すべきことなどの確認を行いました。

2日前から準備食、当日は何も食べずに訪れたので、到着したばかりですが既におなかが空いている状態。先行きが不安でしかないです。

酵素ドリンク・味噌汁を飲む

カウンセリング後は、ほっと一息。今井さんお手製の酵素ドリンクと味噌汁を頂きました。素材の味が感じられ、とてもおいしい。

  • 飲む順番も決まっていて、酵素ドリンクから先に頂きました

しかし、身体はとても素直で「もっとほしいよ」と言わんばかりに、グーグーと音を出してアピール。次の食事はいつになるのだろう…と待ち遠しく感じていました。

鬼岩公園散策

気分を変えるために、散策に出掛けました。滞在しているいわみ亭は、飛騨木曽川国定公園の鬼岩公園に併設されており、ハイキングやトレッキング等も手軽に楽しめます。

  • 鬼さんがお出迎え

断食中で体力が低下しているため、高みを目指すことはせず…。写真を撮りながら、マイペースに散策を楽しみました。

  • この日の気温は20度。暖かい日でした

  • ちょっと一休みしようと思ったら、先約がいた

  • ピントが甘いけど、好きな写真

私にとって、写真を撮ることは自分を知ること。「こういう気持ちだったんだ」「本当はこうしたかったんだね」ということが、手にとるようにわかります。

自分の想いに蓋をして知らんぷりしてしまうことも結構あるけど、こういった時間に心の中を見ることができます。

フリータイム

散策後は、フリータイム。部屋に置かれていた本を読んだり、文章を書いたりして過ごしました。おなかが空いているものの「我慢できない」という感じはなく、心はどこか穏やか。まったりと過ごしました。

  • 2泊3日過ごした部屋

温泉

いわみ亭の湯は、天然温泉100%。神経痛や筋肉痛、冷え性や疲労回復などたくさんの効果・効能があります。温泉がオープンしている時間は、何と入り放題! 滞在中に何度かお邪魔しました。

梅生番茶を飲む

梅干し・醤油麹・生姜を入れて作る、梅生番茶。これが絶品でした。ゆっくり味わいながら、頂きました。

  • 断食中は塩分が不足しがち。梅干しが身体に染み渡りました

就寝

断食中は早めに寝た方が良いとのことだったので、22時に就寝しました。

2日目

起床

いつもより早めの6時に起床しました。相変わらずおなかは空いていますが、それ以外の不調は特になく「意外と余裕かも」と感じてしまいました。

温泉

起床後は、温泉に。誰もいなかったため、まったりと過ごしました。

おかゆを食べる

温泉後は、お待ちかねのおかゆタイム。1階にある食堂で頂きました。久しぶりの食事に、身体が喜んでいました。一口一口噛み締めながら、味わいました。

  • おかゆを頂いた食堂。風情のあるところでした

デトックスを促すために運動をすると良いとのことでしたが、この日は1日中雨。食事の後は館内を少し散策して、身体を動かしました。

  • 階段が多い館内。歩くことで、軽い運動になりました

足つぼマッサージ

12時からは、今井さんによるレッスン。今井さんはファスティングマイスターの他にもさまざまな顔を持っています。

まずは、足つぼマッサージ。ブレンドしてくださったアロマオイルを足裏にたっぷり塗って、マッサージを行います。痛気持ちいい感じが、癖になりそうです。

どうやら私は消化器官が弱っている様子。しっかりとほぐして不調な所にアプローチをしていくとともに、血の巡りを促していきます。

  • オリジナルのアロマオイルを作ってくださいました

ヨガ

足つぼマッサージ後は、ヨガ。こちらもヨガインストラクターの資格をお持ちの今井さんが指導してくださいました。ヨガはきついというイメージを強く持っていたのですが、今井さんのヨガはとても穏やか。身体の様子に耳を傾けながら、行うことができました。

カードリーディング

それから、カードリーディング。3種類のカードを使って、今と過去と未来を見ていただきました。

  • カードリーディング、ドキドキ

  • こちらが私の運命の人。似ている人を見掛けたら、是非ご一報を

自分自身の想いに気づく、貴重な時間となりました。

プチエステ

実は、エステティシャンでもある今井さん。顔や首、肩などのマッサージをしてくださいました。まさに至福のとき。気づいたら、眠りに入っていました。

酵素ドリンク・味噌汁を飲む

今井さんのレッスンの後は、初日と同様の酵素ドリンクと味噌汁を頂きました。断食中は、トイレに行く回数がものすごく多くなります。これもデトックスの一環だそうです。

フリータイム

その後は、再び訪れたフリータイム。温泉に入ったり、番茶を飲んだり、ハーブティーを飲んだりして、自分のしたいことをして過ごしました。

体調の不調はなく、おなかが空いているという感覚もあまりなくなりました。この時は一番頭が冴えていて、文字がどんどん浮かんできました。なぐり書きのような物語がいくつか完成したため、後で編集してまた絵本にしたいと思います。

就寝

本日も早めに就寝。びっくりするくらい深い眠りに落ちました。

3日目

起床

この日も6時に目が覚めました。アラームなく自然に目が覚めるって、非常に健康的。しかし、起床後しばらくは頭痛に襲われました。しかも、鏡をみるとニキビ?のようなものができている……。一見これはネガティブなもののように感じますが、これは好転反応と呼ばれるもので、細胞が生まれ変わってきた証しとのことです。身体の変化に喜びを感じながら、ゆったりとした時間を過ごしました。

おかゆを食べる

最終日のおかゆタイム。味わいながらゆっくりと頂きました。

  • 素材の味を楽しむ、とても幸せな時間でした

チェックアウト

断食はここで終了ですが、これから2日間の回復食を実践していきます。3日間お世話になった今井さんにお礼を言い、いわみ亭を後にしました。

  • 3日間ありがとうございました

断食道場で過ごしてみた感想

前回は好転反応が強くどんよりした日々を過ごした記憶がありますが、今回は2回目ということもあって、体調を大きく崩してしまうこともなく穏やかに過ごすことができました。

断食をするとさまざまな気づきを得ることができます。まずは、食を断つと1日が驚くほど長いということです。普段いかに食のことを考えて生活しているか、身に染みて感じました。

次は、思考がクリアになることです。決断力が増したり頭の回転が速くなったりしました。人にもよると思いますが、私の場合は文字がぽんぽん浮かんできます。その浮かんできた言葉を使って詞を書いたり、絵本にしたりして、趣味を楽しんでいます。

最後は、体調の変化です。断食中や好転反応が強く出たときは「やらなきゃよかった」と後悔してしまうこともありますが、それを乗り越えると体調も肌も生まれ変わったように良くなったと感じます。

今回はいつもと一味違う旅となりましたが、いかがでしたか。これはあくまで私個人の感想となりますので、全ての方に共通して起きるものではありません。断食にはたくさんの効果・効能があるということですが、その反面でリスクも伴います。気になる方は、まずは専門家の意見を取り入れながら行ってみてはいかがでしょうか。

南谷有美(なんや・ゆみ)

カメラマン/ライター
2018年4月に認可外保育園の園長を退いてから、各地を巡る旅人に。リモートで仕事をしながら、好きな場所で好きなことをして生活しています。