今回はマナーの14回目です。先日知り合いの方から、「転職したいけれど履歴書の書き方が分からない」という話を聞きました。学生さんでこれから就職活動する方や転職活動しようとしている方に向けて、今回は『履歴書の書き方』を改めておさらいしてみようと思います。今履歴書を書いている方は、自分の書いたものが当てはまっているかぜひ照らし合わせて読んでみてください。これから履歴書を書く方も参考にしてみてくださいね。

最初に目につくものは何でしょう?

履歴書を見る方が始めに見るものは何でしょう。それはズバリ『氏名』つまりあなたの名前です。皆さん全員が自分の名前を書くことに慣れていると思います。しかし油断は禁物です。名前は相手が一番先に見るものであり、その後の面接での自己紹介でも重要な部分を占めます。名前の欄は大きくスペースが取られているのもそのためでしょう。当然だからと油断せず、他の字より大きく、しっかりとした字で書きましょう。一字一字の止め、ハネ、はらいにもこだわり、バランスも大切に。ふり仮名の欄も忘れずに丁寧に書かれているか最初と最後に必ず確認しましょう。

時間をかけて丁寧に - ペンの選定も重要です

履歴書は会社ごとに提出する為、何枚も書く方も多いかと思います。それだけでも大変な作業ですよね。しかしながら急いで書いたものというのは不思議なもので相手にも分かってしまいますし、誤字脱字にもつながります。なるべく時間をかけることも必要です。小さい字は読みづらいので大きめの字に、相手が読みやすいように丁寧に書きましょう。

字を書くのは万年筆やしっかりと書けるペンなどにし、インクの薄いものや書きづらくて途中で手が疲れてしまうようなものは避けましょう。

書くのは自己紹介

さて、履歴書の内容に戻ります。履歴書はまだ出会っていない方とのファーストコンタクトの役割をするといっても過言ではありません。書類選考を突破すれば面接になるケースが多いですが、その時面接官は必ずと言っていいほど履歴書を手に面接しています。

空欄はもちろんないようにし、詳しく書いていきましょう。いかに相手に読みやすく、内容が分かりやすいかが勝負です。強調したい部分は「」や『』を付けても良いでしょう。この辺りは直接採用に関わる部分でもあるので慎重に書きましょう。

詳しく、しかし詰め込みすぎずに

趣味や特技の欄がある履歴書もありますよね。皆さんはどう書いていますか。例えば、趣味:読書、特技:水泳…など一言で終わらせてはいないでしょうか。

スペースに余裕があれば、なぜ読書が趣味なのか、どんな本が好きなのか、その理由は何か…… など簡潔に書きましょう。同じように特技も、始めた時期や経験年数、受賞歴などアピールするチャンスです。しかしながらあれもこれもと内容が濃くなりすぎては字も小さく複雑な話しになります。すっきりまとめること、相手が質問できるくらいの内容にとどめましょう。

写真もとても大事です

意外と忘れがちなのは証明写真です。今は証明写真専用の機械でも十分きれいに撮れますので当日慌てることがないよう、あらかじめ用意しておきましょう。大切なのはカジュアルすぎる髪型や服装で写ること等、面接時と違いすぎる格好で撮ることはやめましょう。写真をきれいに切ってしっかり糊付けするところまでできたら終了です。

念には念を、履歴書を提出した後に写真の糊付けがもしもはがれてしまった時を想定し、写真の裏に名前などを書いておくととても親切です。

書き終わったら見直しを - コピーを忘れずに

全部が書けたら自分で読んで見直しをしてみてください。ここで間違いに気付けば修正しましょう。提出する前に、時間を惜しまずチェックしましょう。

上でも述べたように、履歴書を見ながら面接し、そこから質問される場合も大いにあります。面接という、緊張した場面にはしっかり備えておきたいですよね。しかし、履歴書は会社に提出してしまい、何を書いたか覚えていない…… では焦ってしまいます。

履歴書に書いた内容をすべて頭の中だけに入れておくことは不可能ですし、会社ごとに志望動機など内容を変えたりしている箇所もあるかと思います。その時に手元になく、自分の書いた内容をうっかり忘れてしまっては大変です。スキャンしておくかコピーをして自分の手元に必ず残しておきましょう。こうすれば面接直前まで見直すことができますね。

いかがでしたでしょうか。就職活動や転職活動という大事な場面で少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。よい会社や仕事とのご縁があること信じて頑張ってください。

■ 執筆者プロフィール:名越 華子(なごや はなこ)

大学卒業後、TBCグループ株式会社入社。入社2年目より秘書として勤務。日々の秘書業務を活かし敬語やマナー等本の監修や講演をし、若手の育成などにも力を注ぐ。

その後マーケティングPR戦略部広報室に所属。TBCが掲げるTotal Beauty Communicationsの略であるTBCの窓口として美容や健康の情報を発信。秘書検定1級、青汁マイスターの資格を持つ。

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