トレンド イズ フレンド。

トレンド相場の時に、良く使われる言葉です。

つまり、「トレンド方向に乗る」ということが、トレンド相場とのうまい付き合い方だということです。

トレンド相場でもアヤ戻しもあり、反発からアゲンスト(不利)になることも一時的にはありますが、やはりトレンド相場が続く限りは、トレンド方向の動きが再開します。

では、なにを持って、今トレンド相場と見極めるのかということですが、上げ相場であれば、上げてからの下押しが限られ、安値が切り上がり、しかも高値が切り上がっていく場合です。

また、下げ相場であれば、下げてからの上への戻りが限られ、高値が切り下がり、しかも安値が切り下がる場合です。

もちろん、たまに大きい戻りもあり、これはトレンド相場が終わったのかと思案する場面があることも事実です。

こういう時に、トレンド相場が継続しているかを判断するには、週足で長めに相場を展望することが大事です。

  • ユーロ/ドル 週足

たとえば、上げ相場での、大きな下げへの戻しがあった場合、週足を見てみて、それでも、それまでに形成された上げトレンドがしっかり鋭角に上を向いていれば、そこから急反落の危険性は少なく、また戻す可能性が高いと言えます。

一方、下げ相場での、大きな上げへの戻しがあった場合、やはり週足を見てみて、それでも、それまでに形成された下げトレンドがしっかり鋭角に下を向いていれば、そこから急騰する危険性は少なく、また戻す可能性が高いと言えます。

問題は、上げでも下げでも言えることですが、急反発後急回復しても、上げであれば、今までの高値を大きく超えられなくなって、また反落する時、下げであれば、今までの安値を大きく割り込めなくなって、また反転上昇する場合、これは、トレンド相場からレンジ相場への変わり目となる乱高下の局面に入る可能性が高く、この時は、ポジションを早々に手仕舞い、様子見に入ることが大事です。

トレンド相場の期間は、もちろん長い場合も短い場合もありますが、総じて言えば、長めだと言えます。

さて、第246回「大リターンエース」では、ユーロ/ドルの1.3692を目指す長期の上昇トレンドを予想しました。

  • ユーロ/ドル 月足(2020年7月時点)

それは、2014年7月からの連続陰線によりできた広い意味での窓を埋めにいく(リターンエース)習性が相場にはあるからです。

2014年以来、6年間の底値圏形成により、機は熟したと見ており、今後9カ月から12カ月ぐらいで、1.3692近辺に到達するものと見ました。

現在、9月段階で、その後の推移は以下のようになっています。

  • ユーロ/ドル 月足

つまり、着実に上昇してきています。

現在、相場の踊り場を形成しているようにも思われますが、チャートに移動平均線を加えると、非常に安定感のある相場であることがわかってきます。

  • ユーロ/ドル 月足(移動平均線)

これにより、まず短期線では、25カ月移動平均線に対して、5カ月移動平均線と10カ月移動平均線が、既にゴールデンクロスしています。

つまり、強い買いサインを出しています。

そして、8月に90カ月移動平均線を上回って引けており、それ以降、90カ月移動平均線がサポートになっています。

この上に、120カ月移動平均線、200カ月移動平均線とレジスタンスは続きますが、着実に試し上抜いていくものと見ています。

いったん、リターンエースが始まると、それほどの時間を掛けずに、ターゲットである、この場合で申し上げれば、連続陰線の起点である1.3692近辺に達するものと、引き続き見ています。

心変わりを促すような場面が、これからもあることと思いますが、「トレンド イズ フレンド」という言葉を忘れずにいることが大事だと思います。