2015年4月に台北(桃園)=成田線を開設して以来、次々と路線を拡大し、2017年3月4日の那覇=高雄線就航をもって、日本国内の9都市・合計12路線となる台湾ベースのLCC、タイガーエア台湾。国内のさまざまな地から、それも格安で台湾旅行ができる魅力は大きいもの。もちろん、機内食にも台湾らしさが詰まっている。

機内食を選ぶのも、また楽しい瞬間だ

事前予約限定の機内食も

同社は、2013年にシンガポール航空傘下のタイガーエアウェイズ・ホールディングスとチャイナエアラインによる合弁で設立した航空会社。ポップなロゴと翼などに描かれたタイガー柄に、親しみを感じている人もいるだろう。

尾翼にはタイガー柄を大胆に

国内航空会社のLCC同様、各種サービスは有料となり、機内食も機内販売となるが、事前に予約注文しておくと、搭乗後に優先的に提供される。また、メニューによっては事前予約のみのものもあるので、「どうしてもこれが食べたい! 」という人は、チケット購入時にあわせて機内食もチェックしておくといいだろう。ちなみに、預け入れ荷物は有料となるが、機内に持ち込む手荷物は、搭乗者ひとりにつき54cm×38cm×23cm未満の大きさで、合計10kgを超えない範囲であれば2つまで可能だ。

屋台飯の定番で早くも台湾時間

機内食はメニューも豊富。メニューの表紙に登場していたのは、台湾の屋台飯としても愛されている排骨飯(パイコーハン)だったので、これが自信作なんだろうと思い注文。また、どうせならと、おそらく台湾で一番お世話になるであろう台湾ビールもおともにしてみた。

メニュー表のレイアウトも魅力的

同社の排骨飯はNT$230(約830円)。テーブルに運ばれるとあの台湾特有の八角のにおいが微かに漂い、「これから台湾に行くんだな」という気持ちを盛り上げてくれる。その側には1個丸ごと入った煮玉子に大きめサイズの厚揚げ豆腐が。しっかり濃い味の豚肉は柔らかく、日本人好みの硬さに仕上げられたご飯と一緒にペロリと食べられてしまう。

排骨飯(NT$230=約830円)はご飯の硬さもちょうどいい

事前予約なしでチョイスできる機内食は排骨飯のほか、海鮮焼きビーフンやチキンパスタのホットミールがあり、短距離路線ではスモークポークサンドやツナサラダサンドを用意。そのほか、インスタントのラーメンやおかゆ、味噌汁、スナックなども豊富にそろえている。機内では何度もCAが行き来してくれているので、気軽に注文ができるのがうれしい。

ちなみに事前予約のメニューには、松阪豚弁当、鶏肉ネギソースがけ弁当、ビーフのガーリックソース添え、シーフードとほうれん草のチーズかけ、チキンのバターソテー、ミックスサンドが用意されている。

ヒエヒエの台湾ビールも魅力的

おともの「台湾ビール」(NT$80=約290円)は、南国・台湾ゆえのスッキリとしたのど越しが楽しめるラガービール。台湾のコンビニやレストランなど、いろんなところで見かけるビールで、マンゴービールやグレープビールなどと、お土産にしたくなるようなフレーバーも展開している。機内で提供されたオーソドックスな台湾ビールはしっかり冷えているが、希望すれば氷も無料で付けてくれる。

「台湾ビール」(NT$80=約290円)はしっかり冷えていた

なお、機内販売のビールには、日本の「キリン 一番絞り」「アサヒ スーパードライ ドライブラック」と、タイの「シンハービール」があったが、台湾ビール以外のビールは全てNT$100=約360円。アルコールはそのほか、「チョーヤ ゆずッシュ」(NT$120=約430円)や「赤ワイン」「白ワイン」(各NT$180=約650円)もある。

すでに台湾に来た気分になってくる

また、機内販売のグッズにも力を入れているらしく、CAの肩にはマスコットであるタイガーのぬいぐるみ(NT$400=約1,440円)がちょこんとのっかっていた。筆者が搭乗した便でも、このぬいぐるみを購入している人が複数いたようで、子どもへのお土産としてもぴったりのように思われた。もちろん、自分用に購入するのもいいだろう。

ぬいぐるみはNT$400=約1,440円。こんな感じで案内されると、つい買ってしまいたくなる

※記事中の機内食は、2017年1月の福岡=台北(桃園)線で販売されたもの
※日本円換算は1台湾ドル=3.6円で計算