日本でも愛されている北欧雑貨たち。ムーミンやマリメッコなど、フィンランドはそのけん引役だ。そんなフィンランドのフラッグキャリア・フィンエアーは、これでもかというくらい北欧的素敵要素が詰まっている。もちろん、機内食でもその要素はたっぷり楽しめる。

なんとこれが前菜! 鴨のコンフィにビーツのロースト。かなりのボリューム。黒っぽいパンもフィンランドらしい(ヘルシンキ→成田線にて)

ウニッコ特別塗装機は2機

まずは、フィンランドの誇るデザイナーで世界的に人気の高いマリメッコの人気柄「ウニッコ」がプリントされた機材があること。保有機材のうち2機(A340-300とA330-300)だけなので、日本に飛来するかどうかは時の運。だが、この機材にあたったらかなりうれしいのではないだろうか。

たとえマリメッコ機にあたらなくとも、フィンエアーはわれわれをがっかりさせない。なにしろ機内はマリメッコ一色。特にビジネスクラスは毛布、枕、機内アメニティ、そして食器類にいたるまで全てがフィンエアーのためのオリジナルデザインとなっている。

初代ウニッコ塗装機(A340-300)

二代目ウニッコ塗装機(A330-300)

ビジネスクラスは食器にも注目!

さらに、機内食にも北欧テイストが満載なのがフィンエアー。ビジネスクラスに搭乗するとまずシャンパンサービスがあるが、そこでさっそくイッタラのグラスのお出迎えだ。グラス類はワインも含め、イッタラのオリジナルデザイン。この時点ですでに、オシャレな北欧感がさく裂している。

フィンランドを代表するブランドのひとつ、イッタラ。繊細で美しいこのグラス、ウチにもほしい!

成田→ヘルシンキでの1回目の食事は、ピンチョスに続いて前菜、メイン、デザートと運ばれてくる。メインは洋食と和食から選ぶことができる。前菜だけでもなかなかの量があり、洋食にも和食にもマッチしそうなラインアップだ。今回は日本発便ゆえチョイスはもちろん和食。鮭のあんかけはやさしい味で、乾燥しがちな機内ではあんのとろみがうれしい。

ナプキンを留めるリングもマリメッコ。食器類は機内用に少し軽量にできているのだそう

北欧風or和食からのフィンランド産チーズ

お楽しみは帰国便(ヘルシンキ→成田)だ。17時台の出発なため、1回目の食事がディナーとなり、往路よりもがっつり系なイメージ。しかも洋食・和食ではなく北欧風・和食のチョイスだ。

もちろん、ここは迷わず北欧風。なにしろ、フィンエアーではフィンランドの誇るセレブシェフが数カ月に一度交代しつつ、メニューをプロデュースしているのだ。フィンランド国内にあるレストランのシェフによるもので、フィンランドならではの食材を用いるなどここでもフィンランド体験ができる。

メインコースは肉と魚から選ぶ。前菜で肉を食べたが、ポルチーニ茸のソースと季節感のあるラムの首肉をチョイス

デザートはフィンランドの小さなチーズ工房からのチーズ、アイスクリームなどから選ぶことができ、両方! なんて言ってもOK。オーストリアの珍しいデザートワインやポートワインもあるので、チーズと一緒にいただけばこれまた至福だ。

もうひとつ、忘れずにぜひ試してほしいのが、フィンエアーの所有するA350が就航したことを記念して作られたシグネチャードリンク「Blue Sky」。ブルーベリーのリキュールをシャンパンで割って、ブルーベリーの実を散らしてある。かわいらしい見た目と飲みやすさでついつい何度もオーダーしたくなる逸品。食前酒や食後酒にもぴったりだ。

「Blue Sky」は飲みすぎ注意のおいしさ。エコノミークラスでは炭酸割りのものがいただけるそう

マリメッコの食器や雑貨に囲まれつつ、フィンランド屈指のセレブシェフの料理がいただけるフィンエアーのビジネスクラス。北欧好きにはたまらないのではないだろうか。

※記事中の機内食は、2016年10月の成田=ヘルシンキ線で提供されたもの