第1回では信用取引の基本的な仕組みを紹介しました。第2回となる今回は、現物取引との違いや、それぞれの特徴について整理します。

今回も、SBI証券の投資情報メディア編集部が、信用取引について解説します。

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第1回のコラムでは信用取引のしくみについて簡単にご紹介いたしました。 今回は、現物取引と信用取引のちがいをご紹介します。 これまで信用取引に縁がないと思っていた方も現物取引とのちがいを理解してうまく使い分けして、いいとこどりの賢い資産運用を目指しませんか。

現物と信用のちがい

現物取引と信用取引のちがいを一言で説明すると、自分の持っているお金の範囲でコツコツ取引をするか、より積極的に自分の持っている以上のお金や株でアクティブに取引をするかのちがいです

現物取引

現実にある自分のお金で株を買う、現実にある株を売る (自分のお財布からお金を出して株を買う、自分で持っている株を売って売ったお金を自分の財布に入れる)

信用取引

お金は持っていないけれど預けている担保(お金や株・投信)の3倍の株を買える、株は持っていないけれど預けている担保(お金や株・投信)の3倍相当の株を売れる (取引によって発生した利益や損失からコストを差し引いた金額を受け取ったり支払ったりする)

現物でできること、できないこと

現物取引は、自分が持っているお金の範囲で自分の名義で株を買います。 なので、投資金額と比較して大きく利益を出すのは難しいですが、投資金額以上に損失が出ることはありません。また、自分の名義で株を買えるので株主としての権利を得られます。

逆に、現物取引ではできないことがあります。 自分が持っているお金以上の取引ができないので、投資資金が限られているとチャンスで株が買えなかったり、買う資金を作る為に長く保有するつもりだった株を手放さなければいけないことがあります。 また、株価が下がると思っていても株を買って売るという方法しかないので、信用取引のように高く売って下がってから買い戻すという取引手法が使えず、チャンスを逃してしまうかもしれません。

また、現物取引は同じ日に同じ銘柄を同じ資金で取引する場合は1往復(買って売る 又は 売って買う)までというルールがあるので、1日の間に何度も取引したいという方は現物取引だけでは思うようにトレードすることが難しくなります。

ゆっくりお金を増やしたい、株主優待を楽しみながらのんびり投資をしたい方は現物取引で十分ですが、チャンスがあれば利益を狙いたい方や、効率的に運用したい方にとっては、信用取引も選択肢のひとつになります。

信用でできること

信用取引はお金がなくても株を買うことができて、株を持っていなくても株を売ることができます。 資金が少ない方や、積極的にトレードしたい方は信用取引を活用すれば資金効率が資金効率を高めやすくなりますし、利益を得るチャンスを増やすことが出来ます。

現物株や投信を持っている方でも、お持ちの株や投信が担保になるので、現物取引や投信の取引をしながらでも、信用取引でトレードを楽しめるのが大きなメリットだと思います。 担保として預けている現物株も株主としての権利はもらえますので、株主権利は獲得しつつ担保にして信用取引で運用すれば効率的な運用も可能です。

おまけ

信用取引にも配当があることを知っていますか? 正確には配当落ち調整金といって、信用で買うと配当金の権利は得られませんが、配当相当分の金額を売り方から受け取ることができます。売りのポジションを持っている場合は逆に配当相当分をコストとして支払わなければいけません。

担当者の一言メモ

現物取引にも、信用取引にもそれぞれメリット・デメリットがあります。 それぞれの役割を理解し、併用することでよりレベルの高い資産運用ができるようになります。

本稿は「投資情報メディア」からの転載です。元の記事はこちら
※2024年7月25日掲載記事

『投資情報メディア』より、記事内容を一部変更して転載。