子育てをしていると子どもにイライラしてしまったり、時にはイライラが収まらず、つい怒鳴ってしまったりすることもあるのではないでしょうか? 現在3歳の子どもを育てている筆者も同じです。

特にこちらに余裕がないときは、焦ってしまいますよね。なかなか思うようにいかないことも多くありますが、そんな中で少しでも子育て期を楽しみたいと思い、日々試行錯誤しています。そんな筆者の工夫を一例としてご紹介します。

  • 子どもの気持ちになって考えるようにしましょう

イライラすることは当たり前

子どもにイライラしてしまうことは、どうしても起こりうると思います。子どもも親もそれぞれ別の人間ですから、思いがすれ違えばイライラすることはよくあるでしょう。特に時間的に、精神的に、体力的に余裕がないときに子どもが想定外の行動をすると、気持ちがかき乱されます。

結婚式直前、子どもにイラッ!!

子どもが2歳のとき、親戚の結婚式に出席する直前に控室で「(結婚式の服に)着替えたくない」と言い張った際もかなりイライラしました。普段は着ない服なので、短時間着るだけですむようにと直前に着替えさせようとしたことが裏目に出ました。

親族が正装をしている中、頑として言うことを聞いてくれません。「いい加減にして!! とにかく着てよ!!」叫びだしたい衝動にかられましたが、人の目があったのが幸いしました。気を取り直して、「こちらも本気で話そう」と肝を据えました。

更衣室までなんとか連れていき、目を見て真剣に語りかけました。

「今日は結婚式、〇〇ちゃんの特別なお祝いをするために、みんなが集まったよ。お着物を着たり、特別なお洋服を着たりして最高のお祝いの気持ちを表しているんだよ。一緒に特別なお洋服を着て『おめでとう』を言おうよ」

しばらく子どもは「いやいや」と言い続けていましたが、粘り強く語りかけ続けた結果、最後には「うん」と声を出して、顎をしゃくって衣装に目線をやり、着替える意思を示してくれたのでした。

子どもの気持ちになって考える

結婚式での出来事から学んだこと。それは子どもに伝わるかわからなくても、予め見通しを伝えおくことの大切さです。大人にしてみれば、こんな場面ではこうするのが当たり前という常識があります。でも子どもはそんなことはまだ知らないし、子どもには子どもの気持ちがあるのですよね。

これからの予定やそこで何をするか、その意味を話しておくことは大事だと思いました。また本人がそれを理解して、その状況を受け入れるための時間的余裕を多めに持つようにもなりました。そうすることで、子どもが最初は意味がわからなかったり受け入れがたかったりするような状況でも、少しずつ理解してくれたり、こちらに合わせてくれたりするようになりました。

イライラ予防に自分なりの工夫を

お互いにイライラしてしまうときは、頑張りすぎて余裕がないことが一因になります。筆者は「そんなにイライラするほど頑張っている自分自身、子ども自身」と捉えるようにしています。

自分や子どもを労わる言葉をかけて、リラックスできる時間を意識的に取るようにすることもあります。また、予定を詰め込みすぎないようにしたり、「家事を完璧にやれないとダメ!」と思わないようにしたり、少々のことには目をつむるようにしています。

それとココだけの話、実は筆者の隠しアイテムがあるのです。それは大好きなチョコレート。キッチンの奥に忍ばせてあり、時々一人で口に入れては自分を満たし、心の安定を図っています。

自分を責めない

また筆者は日頃から仕事においてもプライベートにおいても、何か失敗をしても自分自身を責める言葉を使わないようにしています。以前は例えばスーパーでの買い忘れなど、些細なことでも心の中で自分を責めがちだったのですが、それを改めた方が、いざイライラするような場面に出くわしたときでも少しずつ柔軟に状況を捉えられるようになってきたと思います。

すると同じような状況でも、一呼吸置いてから子どもに声をかけられるケースもあります。または、子どもの望ましくない行動にも真正面から止めようとするのではなく、「そんな子はコチョコチョしちゃうぞ~」と笑いに持って行きながら場面の転換を図ることもできるようになってきました。

それでも大きな声を出してしまうことも……

それでも、時には大きな声を出してしまうこともあります。やってしまった後は「しまった」と思うのですが、もう出てしまったものは仕方ないことだと考えるようにしています。こんなときは、時間が経ったとしても後で心から謝ることにしています。

イライラしないために、怒鳴らないためにいろんな工夫があるかと思いますが、ご参考までに今回は筆者の一例をご紹介させていただきました。親になって初めて、「親の心子知らず」ということわざの意味を実感する日々ですが、少しでも楽しく子育て期を過ごせるといいですよね。

ただくまみほ

子どもを授かったことがきっかけでお金の勉強を始めた。自分のお金の不安を安心に変えることができ、今度はかつての自分と同じように不安を抱えるママのお役に立ちたいと起業。家計相談では教育費・老後費用・起業女性支援など「その人らしく生きる」ことを実現するためのアドバイスを得意とする。また行政やNPO主催のマネー講座の講師も務めている。
わくわくライフサポート代表/ファイナンシャルプランナー2級技能士/マイライフエフピー認定ライター/マイライフエフピー認定ライター/

イラスト=オオノマサフミ