「ランチタイムはどこのお店も混雑しているけど、いちいち並んでる時間なんてない」「お昼の時間ぐらいゆっくり過ごしたい」「昼食でも身体にいいメニューを選びたい」……このように、都心部のオフィス街には「ランチ」に関する悩みを抱えたビジネスマンが溢れかえっている。「ランチ難民」という言葉が生まれてしまうほどその現状は深刻だ。本連載では、この問題を解決するべく、オフィスで活用できるさまざまなサービスを紹介していく。

  • 今回は、間食にもってこいな“置き菓子”サービスを提供する「オフィスグリコ」をご紹介

おいしさと健康を、オフィスでも

ちょっとした休憩時間に甘いものが欲しくなる。しかし、その都度コンビニに買いに行くのは面倒だし、かといって買いだめしたお菓子を置くスペースもなかなか確保できない。そこで重宝するのが、“置き菓子”サービス「オフィスグリコ」だ。

オフィスグリコは、オフィスに専用のボックスや冷凍冷蔵庫を設置し、その中に売価100~200円の菓子、アイス、飲料などを補充するというサービスだ。しかも、設置費用は無料とのこと(冷凍冷蔵庫タイプを利用する場合は電気代のみ負担)。

  • オフィスへの設置費用は無料

利用方法は、ボックスや冷凍冷蔵庫から商品を取り出し、その分の代金を備え付けの貯金箱に投入するだけ。サービス対応エリアは首都圏をはじめ、愛知、近畿、広島、福岡にも展開している。

サービススタッフが定期的に訪問し、代金回収や商品の補充・入替、賞味期限管理などを行ってくれるため、オフィス側で管理する手間が省けるのもありがたい。また、いろいろなタイプの販売ボックスや什器を用意しているため、幅広いニーズにも対応可能。

  • チョコレートやスナック、ガムなどの商品をラインナップ

「就業中にすぐ購入したい」というような場合は、コンパクトなタイプを就業スペース内に設置するのもいいだろう。「仕事と休憩のメリハリを付けたい」「他部署との接点を多くしたい」というケースであれば、リフレッシュルームに大型什器を設置して、コーナー化することも可能だ。

  • さまざまな規模に対応する販売スタイル

既に導入している企業も多いオフィスグリコだが、サービスの確立には紆余曲折があったという。

「1999年のテスト当初、オフィスでお菓子を販売するチャンスがあるということは調査で分かりました。しかし、販売方法が決まっておらず、まずは駅弁方式の訪問販売でオフィスを回りました」と担当者が話すように、始まりはオフィスへ出向くスタイルだったそう。当時は「お菓子をお持ちしました」と訪問するも、門前払いされることもあったようだ。

そこで思いついたアイディアが、オフィスにお菓子を置いてもらう「置き菓子サービス」。

「訪問する許可はいただけたものの、お菓子=おやつの時間=お昼12時か15時に来てという話になり、すべてのオフィスをその時間で回ることはできないため、どうしたらいいだろうと悩みました。しかしその結果、常温保存できて、日持ちもするというお菓子の良さを活かし、だったらオフィスに置かせてもらえということで、今の方式に至りました」と担当者。

こうして、今ではだいぶ市民権を得たオフィスグリコのサービスだが、ユーザーへの調査によると「オフィスでお菓子を食べる≒仕事をさぼっている」と思われるのではないかと、なんだか後ろめたい気分でこそっと食べられているようなケースも多かったという。

しかし最近では、同サービスが社員同士のコミュニケーション向上につながっているという声も多く届けられているとのこと。また、小腹を満たすエネルギー源として「次の仕事に向かうために必要なツール」と認識されるなど、イメージも変わってきたという。

「その声に応えられるように、お菓子を食べる、間食することは仕事を進めるうえで必要だということをもっと広めていき、皆様がオフィスでも堂々とお菓子を食べられる環境を作っていきたい」と、まだまだ拡大していきそうな勢いを見せるオフィスグリコのサービス。今後のさらなる展開に注目したい。