夫が休日に家事育児をする時間が"ゼロ"の場合、9割の夫婦に第二子産まれず

第二子が産まれるかどうかは、出産直後の夫の「育児家事への関わり方」で違う! こんなデータを厚労省がだしています。

夫の休日の家事育児時間で、第一子を授かってから8年の間に、第二子が誕生しているかを見たグラフです。夫が休日に家事育児をする時間が「ゼロ」という夫婦は、なんと9割の夫婦に第二子が産まれていません。それでは「2時間未満」ではどうでしょう? 7割強が第二子が産まれていません。いったいじゃあ、何時間やればいいのでしょうか? 「4時間から6時間」だと、やっと第二子を授かる夫婦が5割を超えます。「6時間以上」でやっと7割弱の夫婦が第二子を授かっています。

さらにお茶の水大学のシンポジウムでは「生後半年まで」の育児への夫の関わりが非常に重要で、そこを過ぎてしまうと、「関わらなかったマイナスは取り戻せない」というところまで来てしまう。妻は何年たっても、「あの最初の子どもが産まれたばかりのとき、まったく子育てを手伝ってくれなかった」ということを覚えている。何年どころか、老後、夫の介護が必要になったときも覚えている…これって結構怖いですよね?

出産後、夫への愛情の分かれ道は「どれぐらい育児や家事をやってくれるか」

マイナビが行ったアンケートで「子どもができてから、夫に対する愛情は変わったか」を尋ねたところ、「変わった」が41.5%、「変わらない」が40.6%とほぼ同数でした。しかし妻サイドの回答には結構ひどいものもあります。

「愛情のほぼ100%が子どもに移行した」「夫はうっとうしいだけ」…これではパパは浮かばれません。でもその理由としては、「夜泣きやおむつの交換など、夫はほとんど手伝ってくれなかった」という深い深い恨みがあるんですね。まったく愛情がなくなってしまうかどうかの分かれ目は、やっぱり夫がどれぐらい育児や家事をやってくれるか、妻をいたわってくれるかなんです。

しばらく妻の愛情や関心が子どものほうにいくのは、女性の身体の都合から

しばらく妻の愛情や関心が子どものほうにいってしまうのは無理もありません。動物だから、母親の身体がそういう風にできているんです。母乳が出ている間は、「夫を生理的に受け付けられない」「触られると体がギュッと閉じてしまう」という人もいます。

それは女性の身体の都合です。そこで夫が無理強いしたり、すねたりすると、それきりセックスレスになってしまいますので、要注意です。人にもよりますが、半年ほど経てば、夫を受け入れることができるようになるそうです。

夫としてそれまでにできることは、家事を手伝い、妻の体をいたわり、子育てという最大の関心事に、時間が許す限り関わっていくこと。つまり、今までとは違い、二人きりではなく子どもがいるカップルとしての関係づくり。そうすれば妻も感謝し、心を開き、それが第二子を授かるムードにつながるのです。

妻が美容院にいく2~3時間、夫はなぜ子どもを預からないのか?

ある時、知り合いのご夫婦とあったら、旦那様は私の夫とゴルフの話を嬉しそうにして、奥さんはその横で1歳の子どもを抱っこしながら、私に向かって「明日母が出てきてくれて、やっと美容院に行けるんです」と吐き捨てるように言いました。妻が美容院にいく2、3時間、夫はなぜ子どもを預からないのか?

ゴルフに行く暇があるなら、妻を美容院に行かせてあげればいいのに。

彼女の長く長く伸びたストレートの髪は、その分夫への恨みを秘めているようで、正直怖かったです。きっと彼女の髪が伸びれば伸びるほど、夫への愛情バロメーターはどんどん下がっていくんでしょうね。

妻に「子どもが産まれてから夫には100%愛情がなくなった」などと言われないよう、子どもが産まれた後は「この半年が勝負」と思って、ぜひ頑張ってくださいませ。

著者プロフィール : 白河桃子(しらかわとうこ)

少子化ジャーナリスト、作家。一般社団法人「オサン・デ・ファム」アンバサダーとして、「女の子を幸せにする心とカラダの授業」プロデュース、「全国結婚支援セミナー」主宰。大妻女子大学就業力GP「ライフコース講座」講師および企画。山田昌弘中央大学教授とともに、2008年度流行語大賞にノミネートされた「婚活(結婚活動)」を提唱し、共著『婚活時代』(ディスカバー21)がある。近著は、国立成育医療センター母性医療診療部不妊治療科医長、齊藤英和先生との共著で『妊活バイブル』(講談社)、『女子と就活 20代からの就・妊・婚講座』(中公新書ラクレ)。