こんにちは。お弁当講師の刑部菜穂子です。早いもので、今年も半分が過ぎようとしていますね。お子さまは園生活に、パパママさんはお弁当作りに慣れてきたころでしょうか。
ところで、お弁当おかずの定番と言えば……皆さんのお弁当には何が入っていますか? 私がお弁当に入れるおかずの定番は「卵焼き」です。卵の黄色は彩りも良いので、お弁当には欠かせない一品です。
「卵焼き」はシンプルなものですが、甘かったり、出汁をきかせたものだったり、塩味、醤油味などなど各家庭によって、少しずつ味が違うのも魅力的なおかずです。お子さまにとっては、いつもの変わらない家庭の味が入っている嬉しさがあり、作るパパママにとっては、これでおかずの一品が決まり、お弁当箱のすき間が埋まる安心と安定感のある「卵焼き」。
そんな「いつもの卵焼き」をちょっとした一工夫でかわいいねこに変身させることができるワザをご紹介します。
■まずは基本の卵焼きを作る
まず基本の卵焼きを作ります。材料は、私がいつも作る甘めのしっとりとした卵焼きの分量ですがお好みで調味料を変更してください。
材料では卵を3個使用していますが、卵焼き器の幅が狭いものを使う時は2個でも大丈夫です。(卵を2個にする場合は調味料を減らして調節してください)。
【材料】
卵 ── 3個
砂糖 ── 大さじ1
みりん ── 大さじ1/2
塩 ── 少々
【作り方】
1.材料を全て混ぜ合わせ、卵液を2~3回こす。
2.卵焼き器を火にかけ、中火で熱する。
3.温まったら一度火からおろし、フライパンの底を濡れタオルで冷ます。
4.薄く油を敷き、卵液の1/3を入れ 弱火でじっくりゆっくり焼き巻いていく。
5.残りの卵液を2回に分けて流し入れ巻いていく。
■作るポイント
ねこの卵焼きを作る時は工程4の「弱火でじっくりゆっくり焼き巻いていく」がポイントです。この時、あえて焼き色をつけないようにします。
こんがり焼けた卵焼きも美味しいのですが、ねこ卵焼きを作る時はお顔をキレイに見せるためにも焼き色をつけずに作りましょう。
■ねこの卵焼きの作り方
【用意するもの】
・ラップ
・菜箸
・巻きす(あれば)
卵焼きを焼いたら、次はねこの形に整えていきます。菜箸とラップを用意し、卵焼きが温かいうちに、ラップで包みます。
卵焼きが冷めてしまってからだと、形が整えにくくなります。ラップで包む時はやけどに注意しましょう。ラップで包んだら、卵焼きの上に菜箸を互い違いに置きます。
その上からさらにラップで包みます。なるべくきつめに包み、5~10分ほどおいてください。
巻きすで巻いてもキレイに仕上がります。
ねこの形になったらラップを外し、お好みの幅に切ります。
■ねこの顔の作り方
【用意するもの】
・黒ゴマ
・海苔
・パスタ
・マヨネーズ
・ピンセットや爪楊枝
・海苔カット用のハサミもしくは海苔パンチ
次に顔パーツをつけていきます。黒ゴマ(目)、海苔(鼻と口)、パスタ(ヒゲ)を用意してください。鼻と口は海苔で作りました。海苔パンチを使うと簡単に顔のパーツを作ることができますよ。
まずはねこのヒゲを作ります。サラダ用の細いパスタを乾煎りし、こんがり焼いて、焼きパスタにします。
顔のパーツは、どのパーツからつけても良いのですが、中心の鼻からつけた方がバランス良くかわいい顔に仕上がります。鼻をつけ、口をつけたら、ヒゲもつけていきましょう。
焼きパスタは短く切ってのせていきます。この時、焼きパスタに薄くマヨネーズをつけると、お弁当の持ち運び時にズレにくいですよ。
最後は目の黒ゴマです。黒ゴマはピンセットでつまむと、表面の皮がめくれてしまうので、爪楊枝を使います。目をつける場所に爪楊枝で少量のマヨネーズをのせます。
次に爪楊枝に黒ゴマつけて、目をつけていきます。爪楊枝の先端に薄くマヨネーズがついているとくっつきやすいですよ。
顔のパーツをつけたら出来上がりです。
■子どものお弁当作りの注意点
気温も湿度も高くなるこれから。作ってからすぐに食べないお弁当は、食中毒に気をつけなければなりません。お子さまが安心してお弁当を食べられるように、3つのポイントに気をつけましょう。
1.菌を「つけない」
盛り付けは箸を使うなど、手で直接ごはんやおかずにふれないようにする。
2.菌を「減らす」
食材をしっかり加熱し、しっかり冷ましてからお弁当に詰める。
3.菌を「増やさない」
持ち運ぶ時、保管する時、低い温度を保つようにする。
朝の忙しい時間、お弁当を作るのが精一杯で余裕のない日もあると思いますが、敷くだけで菌の繁殖を抑えてくれるシートや自然解凍できる冷凍食品などで保冷するなど、便利なものを活用して乗り切りましょう。
お弁当作りは続くものなので、無理をしないのが一番です。
いつもの味付けでちょっとアレンジしてみたくなった時に試してみてください。お弁当のかわいいアクセントになりますよ。