ホンダには「タイプR」(TYPE R)という高性能なクルマがあります。現行のラインアップでいえば、「シビック」に高性能バージョンの「シビック タイプR」があるといった具合です。ところで、タイプRの「R」とは何の略なのでしょうか? モータースポーツで有名なホンダですから「R」から始まる答えは簡単に予想できそうなのですが、ちょっと待ってください! 実は、このRには2つの意味があるんです!

  • ホンダ「タイプR」の「R」って何の略?

「R」の登場は「NSX」から

タイプRの初代は1992年11月に発売となった「NSX タイプR」(NSX-R)です。スーパーカー「NSX」の特別バージョンとして登場しました。もともと軽いオールアルミボディのNSXにさらなる軽量化を施した結果、車両重量は1,230kgまで軽くできたとのことです。開発中のNSX-Rプロトタイプで鈴鹿サーキットを走ったアイルトン・セナは、クルマから降りると「Comfort!」との感想を残したとか。

  • ホンダ「NSX-R」
  • ホンダ「NSX-R」
  • ホンダ「NSX-R」
  • こちらが「タイプR」の初代「NSX-R」です。「オートモビルカウンシル2024」で撮影したのですが、説明パネルには開発中にアイルトン・セナが試乗したという逸話が書いてありました

  • ホンダ「シビック タイプR」
  • ホンダ「シビック タイプR」
  • ホンダ「シビック タイプR」
  • こちらは2022年8月に撮影した「シビック タイプR」。現在は受注を一時停止しています

ホンダの公式HPにある「Honda Stories」というページを読むと、初代NSXが登場したころの日本は、F1日本グランプリ(鈴鹿サーキット)初開催を受けて「空前のF1ブーム」に沸いていたそうです。そんな中、ホンダの技術者たちは「誰もが驚くほど速いスポーツカーを作りたい」との情熱を燃やし、初代NSXオーナーからの「もっとサーキットを攻められるクルマが欲しい」との声に後押しされる形で、NSX-Rの具体化に向けて進んでいったそうです。

――正解は次のページで!