さて、これまでの4回にわたって様々なシーンに適した“神頼み”の方法、神さまの特徴についてご紹介してまいりましたが、最終回となる今回は、ラストにふさわしい日本神話の主神である「天照大神(あまてらすおおみかみ)」と、その究極の神頼みについてご紹介したいと思います。

  • お参りは、デキるビジネスマンへの近道

伊勢神宮の主祭神「天照大神」とは

全国8万社ある神社のトップである伊勢神宮には尋常ではないパワーがあり、その主祭神である天照大神のエネルギーは凄まじいものがあります。

ただし天照大神は、「願いごと」や「悩みごと」という概念をお持ちではありません。天照大神は圧倒的に何でもできる、優秀で無邪気な明るい女神です。お金はもちろん、仕事にも恋愛にも不自由したことがないですから、人間が何かに困っているとか、やりたいのにできないという心境を想像できません。この世は幸福でできていると思っている神さまなのです。

お願いごとがあるというのは、裏を返せば、それが叶えられていない不幸な状態にあるともいえます。でも、天照さまは「不幸」をご存じない。つまり、天照さまに「お願いごと」をするということ自体が本来、お門違いなことなのです。

キャラを演じ分けることで天照大神から運気を引き寄せる

では、天照大神のご加護を受けることはできないのかというと、そんなことはありません。頼みごとをしなければいいのです。天照大神は、何かを頼まずともすべてをご存知です。頼むのではなく願うこと、祈ること、それもとにかく明るく願うことが重要です。具体的に言うと、「天照さまから応援されるキャラクターを演じる」ことで、「引き寄せの法則」を発動させるのです。

お伊勢さんの引き寄せには、「陽」と「陰」のバージョンがあるというお話を前回しましたが、どちらのバージョンかによって、演じ方を使い分けます。「陽」の引き寄せは願望現実系に近い感覚で、「うまくいっている」という成功者のふりを演じ、神恩感謝を伝えます。そうすることで神さまの力をお借りし、ポジティブ情報の引き寄せが起きるのです。ところがほとんどの人は、うまくいっていない時に「うまくいっているというイメージ」を描けない。だから引き寄せられないのです。

一方、「陰」の引き寄せでは、「か弱い女子系」になって神恩感謝を伝えます。呪ったり恨んだり妬んだりせず、か弱くひ弱なキャラクターを演じるだけでうまくいきます。この時に、「何とかして下さい」といったように頼んではいけせん。「○○で困っています。神さま、ありがとうございました」と、これだけで大丈夫です。神さまは弱っている人を助けてくださいます。これが本当の「困った時の神頼み」なのです。

心からの感謝が奇跡を起こす

ある程度の願いを叶えていただき、「毎日健康で、仕事もできて、恋人もいて、お金もそこそこあって、幸せ」と言えるくらいの気持ちの余裕が出てきたら、最後の最後に、お礼参りとしてお伊勢参りをすることをおすすめします。

「おかげさまで、ありがとうございます」と心から感謝。それで十分です。天照大神さまは、「感謝しに来たあなたは幸福なのね」と自分と似たエネルギーを持つ幸福な存在としてみてくださります。すると、エネルギーの同質の原理が働いて、私たちにしてみれば奇跡的といえるような幸運を授けてくださいます。

このように、口先だけでなく心から「ありがとうございました」と言える人こそが「勝ち組」なのです。もっと言えば、「勝ち組」とは神仏に目覚めることであり、「我」が消えていくということでもあります。それを実現してくれるお参りは、デキるビジネスマンへの近道なのです。皆さんが本当の意味で「人生の勝ち組」になれることをお祈りします。