成功者は神話や物語を自分の中に取り込むことで運を引き寄せ、生き馬の目を抜くような競争社会を勝ち抜いてきたという話を前回しましたが、それを実践するのはどの神社でもいいというわけではありません。今回は、最適な神さまを見つけるための神社選びについて、解説したいと思います。

  • ビジネスパーソンのための神社選び

    ビジネスパーソンのための神社選び

「願望実現」系と「引き寄せ」系に分かれる神さま

世の中には、願い事を叶えるためのノウハウがたくさんあふれています。「毎日周囲の人に感謝しましょう」「来る、きっと来るとイメージしましょう!」といったようなことを実践したけど、うまく行かなかったという人も多いのではないでしょうか。なぜ、願いはなかなか叶わないのでしょうか。それは、願いを叶える方法が4種類あることを理解していないからです。

願いを叶えることは、テレビの仕組みに似ています。番組として提供される情報にはポジティブなものとネガティブなものがあり、視聴者はその内容によって、明るく前向きな気分になったり、どんよりとした暗い気分になったりします。それとは別に、テレビ局から発信される電波があります。この電波は「エネルギー」の一種で、高い山と低い谷のような曲線が交互に繰り返される波形で構成されています。

テレビを視聴する仕組みと同じように、「情報」と「エネルギー」を組み合わせることによって、願いを叶える4種類の方法ができあがります。波形を織りなす電波の高い山にあたるものを「陽(凸)」のエネルギーといい、低い谷にあたるものを「陰(凹)」のエネルギーといいます。また、情報についても、明るい話題にあたる「ポジティブ(○)」なものと暗い話題にあたる「ネガティブ(×)」なものがあります。

このうち、「陽(凸)」のエネルギーを使って叶えるものを「願望実現の法則」といい、組み合わせる情報には「ポジティブ(○)」なものと「ネガティブ(×)」なものがあります。一方、「陰(凹)」のエネルギーを使って願いを叶える方法を「引き寄せの法則」と言い、同じく「ポジティブ(○)」な情報と「ネガティブ(×)」な情報を組み合わせます。それらを合わせて4種類というわけですが、自分の願い事がどれに該当するかを認識することが重要です。

なぜなら、八百万の神さまの中には「願望実現」系を応援してくださる神さまと、「引き寄せ」系を応援してくださる神さまがいらっしゃいます。自分の感情が今どんな状態なのか。それが分かれば、すがるべき神さまも自ずとわかってくるはずです。

「陽(凸)」のエネルギーのテンションと「ポジティブ(○)」な情報で「願望実現」をするには、「自信」と「確信」、そして明るさ、楽しさ、笑いが必要です。「私にはできる」と信じ、「願いごとは必ず叶う」と思う。この両方のエネルギーが自分の体から外側へ漏れ出していくような力強さを応援してくださるのは、「住吉大社の神さま」です。

もしもいま、あなたの感情が悲しみの方向(凹)にあるならば、「出雲の神さま」が助けてくださいます。大国主命(おおくにぬしのみこと)さまは「縁結び」によって願いを叶えてくださいますが、それは人の痛みのわかる神さまだからです。あなたと願いごとの縁を結び、叶えた後にあなた自身まで「よい人間」にしてくださいます。

自力でやってやるなど、やる気にあふれ自信に満ちているならば、やはり「住吉大社の神さま」を味方につけて成長していきましょう。そして、これらのプラスとマイナスの感情も通り越し、すべてに絶望して「もう無理」と泣いている状態なら、「引き寄せ」に力を貸してくださる「伊勢の神さま」におまかせすればいいのです。

ビジネスで成功したければ住吉大社へ

ビジネスで成功したいのであれば、「願望実現」を応援してくださる住吉大社がぴったりです。浪花の商人たちから絶大な信頼を集めている聖地で、中でも人気なのが、毎年20万人もの人たちが訪れるという「初辰(はつたつ)参り」です。毎月最初の「辰」の日に4つの社に参詣するだけで願いが叶えられるという参拝法ですが、「お金招き」猫や「人招き」猫を48体集め、それを中猫、大猫、さらに「大願成就」のツイン猫に交換してもらうまでに12年を要します。

年数がかかるものの、「仕事がうまく行かずに困っている」「なかなか出世できない」という人たちは、この「初辰参り」によって、大金運や大仕事運、商売繁盛のご利益を実際に手に入れています。

次回、具体的なお参りの作法について解説していきます。