ここ数年、再び注目を集めている怪談やホラー。怪談イベントが各地で行われ、2025年に公開されたホラー映画『近畿地方のある場所について』は、興行収入15億円を突破する人気ぶりだ。SNSでも、誰かの“ちょっと怖い”が「わかる……」「これ私もある」と共感を呼んで話題になることが多く、怪談はむしろ自分の気持ちをそっと代弁してくれるフォーマットとして浸透しつつある。
連載『本当にあった…読者の実話怪談・奇談』は、マイナビニュース会員や読者から寄せられた「実際に体験した怪談・奇談」をもとに4コマ漫画化。背筋が寒くなる瞬間、誰にも信じてもらえないような不思議な出来事を“物語”として再現する(一部変更の可能性あり)。今回お届けするのは、「肝試し」の体験談。
読者の“ぞっとする”体験談「肝試し」
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大学時代、友人たちと山奥の古びたトンネルへ肝試しに行った。入口に立ち、「ここだ、ここだ」と声を弾ませていたそのとき……一人の友人だけ、突然様子がおかしくなった。
「はぁ……はぁ……ごめん、俺やっぱり帰る……」
「は? 今さら何言ってんだよ」
「言い出しっぺはお前だろ」
それでも友人は震えながら叫び続けた。
「無理……無理無理無理無理……あああああ……」
その尋常ではない気迫に、全員が凍りつく。
“何かを見た”とも“感じた”とも言わない。ただ、理性より先に肉体が拒否していたのか。その場で肝試しは中止になり、一同は慌てて車に引き返した。
心霊スポット巡りや肝試しは、SNSでも“遊び”として消費されることが多く、時には心理的な負担も伴う。また、特に山奥では、滑落などの危険が潜んでいる場合も少なくなく、他人が所有する土地や建物に侵入する行為は違法になる可能性もあるため、十分な注意が必要だ。
つまりこの体験は、「心霊より前に、人間としての危険察知が働いた」という可能性も。誰かの“内側から湧き上がった拒絶”は、仲間の誰もが否定できない“何か”だったのかもしれない。
怪談は単なる“怖い話”にとどまらず、日常の不安や人間関係の機微を映し出す鏡でもある。近年はSNSで誰もが身近な「小さな怪談」を共有できるようになり、怖さよりも“共感”が広がる場面が増えた。今後も、私たちの生活の中に潜むささやかな違和感や心の揺れを、怪談というフィルターを通して見つめ直す機会が増えていくのかもしれない。
調査時期: 2025年7月25日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 300人
調査方法: インターネットログイン式アンケート
