「家事も育児も家計も全部ワリカン! 」バツイチ同士の事実再婚を選んだマンガ家・水谷さるころが、共働き家庭で家事・育児・仕事を円満にまわすためのさまざまな独自ルールを紹介します。第68回のテーマは「会話の多い夫婦です」です。

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最近、私は自分の半生を振り返っていました。

というのも、ワタクシ実は……マンガ家としてデビュー(商業誌にマンガ原稿が載ったタイミングをデビューとしています)してから、今年でなんと……20年なんです! ムダにキャリアだけは長い私です。

そういったタイミングなのもあって、自分の仕事の今までのことと、この先のことなどを考えたりしているのですが……。さらに言うと、最近昔のデジカメのデータ整理というのをやったんですよね。

私がはじめてのデジカメを買ったのも、ちょうど20年くらい前でした。ですが、その頃のデータは、日付のデータが間違っていて、クラウドにバックアップすると時系列がぐちゃぐちゃになってしまいます。最近やっとそれを修正しては、クラウドにアップするという作業を始めたのですが………。

デジカメのデータって、恐ろしいのです……!! 昔のフィルム時代は1枚いくらでプリントしていましたが、デジカメになってからは、データで見られるようになったので、結構どうでもいい写真を撮るようになりました。……そして、その「どうでもいいささやかな記録」で……「生々しい20年前の記憶」が掘り起こされまくりました……。

いやー……記憶って結構曖昧なんだな~……。この人としょっちゅう遊んでるな? とか、こんなことしたっけ!? とかそんなのがバンバンありました。

開かれたパンドラの箱……。それで「ああ、そっかーこういうことがあって、私はこういう考えになったんだっけ……」と、自分で改めて思うことが多く、「20年振り返りキャンペーン」みたいになってしまいました。

私は『結婚さえできればいいと思っていたけど』(幻冬舎)という本で、結婚したくてしょうがなかった26歳から、結婚をして、離婚して、事実婚をした36歳までの10年間をマンガにしました。でも、それより前……、なぜ私がそんなに結婚したかったのかとか、どうして元夫を選んだのか……みたいな「元々のきっかけ」は、26歳より前の時期に理由がたくさんあったんですよね……。

というわけで、そのときの反省をたくさん現パートナーに聞いてもらいました。

こういう話を面白がって聞いてくれるパートナー……。本当に頼りになります。私は経済的にはパートナーになるべく頼りたくないのですが、心の問題に関しては、とにかくパートナーを頼りたいタイプです。

……昔はそういうのも人を頼ることができず、鏡に向かって自分の問題を自分に相談していました……。さすがに、それはどうかしてる……と友達に指摘されて、今はやっていません。現在は自分を信じて相手を信じて、なるべく友人やパートナーに「自己開示」をするようにしています。

そんなわけで、最近パートナーにたくさん話を聞いてもらっていました。いやー、自己開示できて夫婦円満でよかったなあ……で話は終わらなかった……!

以前、第64回「息子の"愛情表現"に惑わされる夫婦」でも書きましたが、我が家は息子からお父さんが冷遇されています……。我が家のお父さんは、育児と家事にかなりコミットしているほうなのですが、それでも育児においては「二番手」な感じで、母親である私ほどの意識に欠けることがあり、夫婦間で揉めたりしていました。

2歳くらいから息子の「お母さんがいい」という意識が強くなってしまい、パートナーは「どうせオレじゃダメだし」と当事者意識が薄くなりました。私から「そういう意識が、さらに子どもから距離を置かれるのでは」と、意見して……何度も押しては返し、押しては返しの繰り返しをやっています。

それで最近、お父さんの当事者意識は私がイライラせず、不満を抱かないくらいには、子どもと私に対してやってくれているな……と思うような感じです。しかし、息子からの風当たりは相変わらず強めです。

いいお父さんだと思うんだけどなあ、なぜ? なぜお父さんは冷遇されているんだろう? と、不思議に思っていたのですが、パートナーにあれやこれやと話しているときに息子から、何とも言えない顔(寂しいような、あきれているような、怒っているような……無表情)で見つめられているのを見て……。「お父さんとお母さんが仲が良すぎても、子どもは複雑なのか!?」と思いました。「いい父さん」と「いいパートナー」は、両立できると思うのですが、必ずしもそうだとは言えないのかも……。

私はマンガ家デビュー20年ですが、この先の20年も、もっともっと頑張る気満々です。私の憧れは絵本作家のかこさとし先生や、やなせたかし先生……。そう、90代まで現役作家になりたい! ってことは……20年とか、まだまだなんです。そう考えると、子どもってわりとあっという間に巣立っちゃうなあと思います。

子どもと親が密な時期は、あと10年くらい。息子との関係は大事にしつつ、その後も夫婦関係を円満に続けたいので、夫婦関係も大事にしていきたいと思います。

新刊『どんどん仲良くなる夫婦は、家事をうまく分担している。』

(幻冬舎/税込み1,080円)
全編書き下ろしエッセイマンガ!
バツイチ同士の事実婚夫婦にめでたく子ども誕生! ここから「家事と育児をどうフェアにシェアしていくか」を描いたコミックエッセイです。家事分担の具体的な方法から、揉めごとあるある、男の高下駄問題、育児はどうしても母親に負担がいってしまうのか、夫のキレにどう対処する? などなど、夫婦関係をぶつかりつつもアップデートしてきた様子を赤裸々に描きます。くわしくはコチラ

著者プロフィール:水谷さるころ

女子美術短期大学卒業。イラストレーター・マンガ家・グラフィックデザイナー。
1999年「コミック・キュー」にてマンガ家デビュー。2008年に旅チャンネルの番組『行くぞ! 30日間世界一周』に出演、のちにその道中の顛末が『30日間世界一周! (イースト・プレス)』としてマンガ化(全3巻)される。2006年初婚・2009年離婚・2012年再婚(事実婚)。アラサーの10年を描いた『結婚さえできればいいと思っていたけど』(幻冬舎)を出版。その後2014年に出産し、現在は一児の母。産前産後の夫婦関係を描いた『目指せ! ツーオペ育児 ふたりで親になるわけで』(新潮社)、『どんどん仲良くなる夫婦は、家事をうまく分担している。』(幻冬舎)が近著にある。趣味の空手は弐段の腕前。