■時間の経過とともに変化する景色を楽しむ客室

  • オオクニヌシノミコトが持っている「打ち出の小槌」がモチーフのルームキー

続いてご紹介するのは、「界 出雲」の客室。全部で39部屋あり、お部屋のタイプは全5つです。打ち出の小槌がモチーフのルームキーを受け取ったら、いよいよお部屋へ。

  • 石見市の和紙を使ったベンガラ染めが目を引く、海側のお部屋

こちらは、広さ約43㎡の「海側和室」。朝日をイメージしたベンガラ色が、ゲストをやさしく包みこみます。

ヘッドボードのアートは、左右違うアーティストによるもの。素朴だけど温かみがあって、見てるだけで惚れ惚れします。

  • 窓一面に広がる大パノラマ

驚いたのは、この絶景! まるで東映映画の冒頭に流れる「波ザッパーーン!!」のシーンが、リアルに再現されているようで、とてつもなくワクワクします。

大きな窓の外には、大小さまざまな島が浮かぶ出雲松島や水辺線が。時間によって見え方が変わるので、ずっと眺めていても飽きません。

  • 夕日に映える藍色を基調とした、灯台側のお部屋

今回、宿泊したのは、広さ約62㎡の「灯台側和室」。こちらは沈む夕日と灯台を眺められるお部屋。夕日がきれいに映える藍色を、お部屋全体にあしらっています。

  • 暗くなると、灯台に光が灯り幻想的な雰囲気に

刻一刻と移り変わる空の色とゆっくり形を変える雲。朝・昼・夜と表情を変える灯台を間近で眺められるなんて、新鮮です!

灯台が光っているのを眺めていたくて、眠るのがもったいないぐらい……。一晩中でも眺めていたくなる、すばらしい景色でした。

■福を呼びそうな季節の会席

  • めでたいオーラ全開の宝楽盛り

さて、お楽しみの夕食は、開運をイメージした「季節の会席」。八寸・お造り・酢の物を取りそろえた宝楽盛りは、食べるだけで運気がアップしそうです。めでタイ!

  • 琥珀色の地酒、死神(加茂福酒造)

そして今宵のお酒はこれ。加茂福酒造の醸す「死神」。

えっ、し、し、死神!? と驚かれたかもしれませんが、名前に反して、辛口で濃厚な香り高いお酒です。死神というネーミング通り、パンチのある独特の風味が楽しめます。

こんな珍しいお酒に出会えるのも、酒処・島根ならでは! ついつい、ぐびぐびいっちゃう危険なおいしさです。

  • 島根の食材をぎゅっと閉じ込めた、島根和牛と海苔の鍋

この日のメインは、山の幸と海の幸を一緒に味わう鍋料理。とろける島根和牛の下には、日本海の荒波が育んだ高級品「十六島海苔」や丸々としたしめじがたっぷり入っています。

じゅわ~っと広がる肉汁に、やさしいお出汁の餡がからみ、豊かな味わいに悶絶。さっぱりした味つけですが、香り高い海苔が食欲を刺激して、ご飯が進む進む! お肉を海苔で包んで、ハフハフしながらほおばる瞬間は至福の時です。

※仕入れ状況によって異なる場合があります。

■きらびやかな衣装とともに楽しむ石見神楽

  • ダイナミックな動きの「石見神楽」

夕食後のお楽しみは、界名物のご当楽。「界 出雲」では、毎日21:15~約30分間、石見神楽を開催しています。

ストーリーは、神在月に神様が出雲大社に集まるきっかけとなった「鹿島(国譲り)」を題材にしたオリジナル。神楽…‥…というと、しっぽり静かに行われるものかと思っていましたが、イメージに反して、リズミカルで超ダイナミック! 筆者は初めて劇団四季を見た時の、あのワクワク感を思い出しました。

演者さんがくるくる回ったり、力強く舞ったり。豪華絢爛な衣装も見応えがあって、エンターテイメント性がたっぷり。夏は開放的なテラスでかがり火を焚きながら演目を行うそう! それもまた楽しみですね。

■肌も心も身を清める朝時間

  • 朝焼けに包まれた露天風呂

せっかく宿に泊まるなら、早起きして朝風呂を楽しんでみて。360度見渡せるバツグンの開放感で、青い海や満点の星空を眺められますが、とりわけおすすめしたいのが朝のご来光。

燃えるような朝焼けは、一生に一度は見ておきたい絶景です。朝から、元気いっぱい朝焼けのパワーをもらえますよ。

  • 専用プランで出される「神饌(しんせん)朝食」

さて「界 出雲」は、朝食も個性的。出雲大社ガイド付きツアーに参加すると、特別な「神饌(しんせん)朝食」をいただけます。

神饌朝食とは、「神様にお供えする食事」のこと。米・塩・水のほか、川魚・海魚、野菜・海草などを小皿に盛りつけられており、三宝にのせたまま味わいます。一品一品、体に染み渡るようで、気分転換にも一役買ってくれます。

  • 海の幸満点の朝ごはん

専用プラン以外の一般的な朝食が、こちら。ご飯に合うおかずがずらっと並んでいます。

特に印象的だったのが、隠岐地方でとれる海藻類「隠岐あらめ」を使った磯鍋。あらめは、非常に肉厚で、食感はわかめとひじきの間ぐらい。それを穴子やサザエと一緒にぐつぐつ煮込んで、最後に卵とじにしていただきます。

磯鍋はこの一品に、島根の食材がぎゅっと凝縮。豊かな海がもたらす、島根の"食文化の奥深さ"を味わえる朝ごはんでした。

※メニューは日によって異なる場合があります。

  • ふらっとお散歩が楽しい日御碕エリア

チェックアウト後は、施設周辺の日御碕エリアをぜひお散歩してみてください。

地元の新鮮な海鮮丼が食べられる「花房」さんは、どのネタも新鮮で満足度が高い! おひさまに向かってずら~っと並ぶイカの姿やカモメの置物、山のように積まれたサザエの殻を眺めていると、旅情をくすぐられます。潮風薫る港町の日常は、旅人にとってすべてが非日常の光景。ゆるくて、温かい、ノスタルジックな時間に癒やされますよ。

■Information
界 出雲
【場所】島根県出雲市大社町日御碕604