どうも!テレビ大好き芸人の橋爪ヨウコです。睡眠時間3時間、テレビ視聴時間12時間の私が、とにかく熱い!と思っているドラマをご紹介していく連載シリーズ「こじらせハスキー・橋爪ヨウコの三度の飯よりテレビが好き!」。

今回は、現在放送中の夏ドラマの中で、一番ハマっている武井咲さん主演『黒革の手帖』(テレビ朝日系、毎週木曜21:00~)をご紹介したいと思います。

(前列左から)真矢ミキ、仲里依紗、武井咲、江口洋介、伊東四朗 / (後列左から)和田正人、奥田瑛二、高嶋政伸、滝藤賢一、内藤理沙

『黒革の手帖』は、これまで何度も映像化され、主人公の元子は、山本陽子さん、大谷直子さん、米倉涼子さんという錚々(そうそう)たる女優さんたちが演じてきました。

そして今回、武井さんが主演している『黒革の手帖』は、友人や私の相方も「面白い!」と口をそろえていうほどの内容。結婚・妊娠を発表されてますます注目を集める武井さんを絶賛する声も多いのですが、私はここであえて、脇を固める女優さんたちに注目してみようと思います。

まずは、銀行の派遣社員からホステスに転身し、武井さん演じる元子のライバルとなる山田波子役の仲里依紗さん。第1話は派遣社員でとにかく地味な印象だった波子が、元子にスカウトされ、ホステスに転身した途端!派手で絵に描いたような悪女に変わる姿は見ていて気持ちが良いほどでした。仲さんは、この前の『あなたのことはそれほど』(TBS系)で見せた地味でちょっとくたびれた感じの主婦役も良かったのですが、私は嵐の松本潤さんが主演した『ラッキーセブン』(フジテレビ系、2012年)で演じていた破天荒でサバサバしたキャラクターが一番イメージに合ってるとずっと思っていたんです。

以前『FRIDAY』に浅野忠信さんとのツーショット写真を撮られた時の奔放な印象も残っていて、その素に一番近い役柄が仲さんの魅力を一番引き出してくれるんではないかと思っています。なので、型にはまらない"マジメじゃない"仲さんにこれからも期待してます!

『黒革の手帖』(テレビ朝日系、毎週木曜21:00~)
愛と欲望が渦巻く東京・銀座を舞台に、派遣社員から夜の世界の蝶へと華麗に転身する元子と彼女を取り巻く人間模様を描き出す物語。きょう7日放送の第7話では、すべてを失ってしまった元子(武井咲)が、「燭台」のママ・岩村叡子(真矢ミキ)に相談に乗ってもらおうとするが、元子がしでかしたことを既に知っていた叡子は「ルールを破った女に居場所はない。あなたの出番はもう終わったの」と突き放す。
写真は第7話より=テレビ朝日提供

それから、元子がターゲットにするクリニック院長の愛人・中岡市子役の高畑淳子さん。相変わらず存在感が圧倒的で見ているだけでワクワク! 第1話のシーンで高畑さんを見つけた時の『高畑さんが出てるからこのドラマは絶対面白いはず!』という安心感は、他の女優さんではなかなか得られない感覚です。

今回はどちらかと言えば、これまでの役柄よりは少し抑えた演技でちょっと物足りなささえ感じていたのですが、第3話での今までずっと抑えてた感情が爆発し、待ちに待った"高畑淳子節"が出た瞬間は思わず『よ!待ってましたー!』と声を出してしまいました。それまで武井さんのペースで進んでいたと思っていたのに、最後の最後でこの試合は、高畑さんのホームグラウンドで戦っていた試合だったと気付かされるみたいな感じ。今までも『昼顔』のお母さん役、そして『ナオミとカナコ』の中国人社長役もインパクトが強く大好きだったので、これからも"高畑淳子劇場"を楽しみにしていたいと思います!

また、江口洋介さんが演じる議員秘書の結婚相手として登場した江口のりこさんも素晴らしい! 江口のりこさんを最初に意識した作品は『名もなき毒』(TBS系、2013年)で、その役が本当に怖くて不気味で、「この怖い女優さん誰なんだ!?」とドラマを見ている最中に名前を検索したぐらいインパクトが強かったんです。

今回のドラマも、お互い愛していないけど、利害が一致するから結婚したという難しい役で、下手したら棒読みに近いくらい感情を出さない役柄なのに、目の動きや表情で魅せる演技には目が離せません! 今期の夏ドラマ『ウチの夫は仕事ができない』(日本テレビ系)にも出演されていて、そっちは底抜けに明るい関西人の役なのですが、私がより求めている江口のりこさんは、内面に秘めた怖さを前面に出した役なのでそういう役柄をもっとみたいなと思いました。

真矢ミキ

そして、忘れちゃいけないのが、武井さんを指導する銀座のママ役の真矢ミキさん! あの演技は一度マネをしたくなるくらいマイブームです。第1話から今にも「あきらめないで!」と言いそうな"真矢ミキ節"全開で、元子に「店を開くのはそんな簡単じゃないわよ!」と言いながらも「あなたがやるんだったら応援するわ」と余裕を見せる言い回しが絶妙でした。

それから、銀座で成功していく姿を見届けながらも、銀座一若いママの元子に嫉妬していく姿がとてもリアルでその演技力に心を掴まれました。「あれ? 真矢さん実際に銀座でママをやってたんじゃないか?」と思ってしまうくらいリアルで、こんなママが実在したら、真矢さんのお店に行ってみたい! 何ならそこで働いてみたい!と思うほど。ただ残念ながら、真矢さんの登場回数が少ないので、ぜひともスピンオフドラマで、真矢さんのお店の女の子たちが成長していく物語をやってほしいと思います。

そんな素敵な女優さんたちが沢山出演している『黒革の手帖』。お決まりの元子の名ゼリフ「勉強させていただきます。」も、銀座一若いママならではのセリフとしていつ出るか!と毎週楽しみです。ホステスのドレスのまま、カウンターのお寿司屋さんに行っちゃうシーンでは「銀座の高級店に肩と胸を出した服で行っちゃダメなんじゃないか!?」とツッコミどころもありますが、第6話では風向きも変わり、元子がこの先どうなってしまうのか楽しみでなりません!

ちなみに、銀座の高級店の寿司屋なんか人生で一度も行ったことがなく…お寿司なんて100円の回転寿司でさえしばらく行っていない貧乏芸人の私が使っている"黒革のネタ帖"は、元子の黒革の手帖とは違い、いまだ金も人も動かせていません…。これから「勉強させていただきます。」

■プロフィール
橋爪ヨウコ
1985年生まれ、群馬県出身。2014年に、ドイツみちことお笑いコンビ「こじらせハスキー」を結成し、『ウチのガヤがすみません!』(日テレ)などに出演。ピンでも『新・週刊フジテレビ批評』(フジ)に出演し、1日12時間のテレビ視聴をノルマと課す超テレビっ子。

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ブログ「橋爪ヨウコの群馬大好きなんさー」

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