ファミリーレストランで一番高いメニューを調査する同連載、今回はすかいらーくグループ系列の中華レストラン「バーミヤン」で一番高いメニュー「火鍋しゃぶしゃぶ食べ放題」をレポートしよう。

バーミヤンで最も高い「火鍋しゃぶしゃぶ食べ放題」

バーミヤンといえば、コスパよく中華が楽しめるだけでなく、「飲茶食べ放題」(現在は終了)がSNSでバズったりと話題に事欠かない。そんなバーミヤンで一番高いメニューはどれだろう。高い中華料理といえば北京ダックが思い浮かぶが、調べてみると「北京ダック 6枚」は824円。安い……! 他にもおつまみは一品300円程度、炒めものは500~700円台、ラーメンやチャーハン類も同価格のものが多く、お手頃価格の中華料理がズラリと揃う。

グランドメニューとは別メニューになっていたが、バーミヤンで最も高いメニューは「火鍋しゃぶしゃぶ食べ放題」のようだ。

制限時間は100分で、コースは2種類。「牛・豚コース」が1,869円、平日の17時以降に実施している「豚コース」は牛肉が選べないものの1,649円(今回訪れた江東白河店は1,539円)という価格設定だ。なお両コースともにシニア(65歳以上)は1,429円、小学生は1,099円、幼児は549円、3歳以下のお子様は無料とファミリー連れでも楽しめる。

そして549円プラス(小学生以下は無料)すると「プレミアムしゃぶしゃぶセット」へグレードアップしたり、「ドリンクバイキング」(10~17時まで219円、17時以降274円)を追加することもできる。

「火鍋しゃぶしゃぶ食べ放題」だけで2,000円弱なので、プレミアムしゃぶしゃぶセットは頼まなくて良いかな~と思っていたのだが、メニューを見るとあまりにもコスパが良すぎる。

スペシャル特典として「海老のチリソース(小)」とデザート1品がつくだけでなく、本格餃子(3コ)やエビ春巻き、よだれ鶏、チャーハンなど18種類、さらに江東白河店では温泉卵もついて19種類のメニューが食べ放題! サイズは小さめかもしれないが、一品当たり300円前後の商品ばかり。これはお得すぎる……。

しゃぶしゃぶの追加メニューとは言え、549円は破格すぎるのでは……とバーミヤンの価格設定が怖くなってきたが、俄然お得なのでプレミアムセット、そしてドリンクバーも追加した。なおプレミアムセットを注文する場合は、グループ全員が注文することが条件なので注意してほしい。

選べるスープは4種類

タッチパネルで「火鍋しゃぶしゃぶ食べ放題」を注文すると、スタッフの方がパネルを操作してくれる。どうやら食べ放題の専用メニューに切り替えてくれるようだ。

火鍋のスープは4種類から2つ選ぼう。火鍋では定番の「白湯(パイタン)スープ」「麻辣(マーラー)スープ」、そして鶏ベースの「柚子塩だし」(公式サイトはレモン塩だし)、上品な味わいの「昆布だし」だ。今回は「白湯スープ」「麻辣スープ」をチョイスした。

大きな鍋とガスコンロがやってきた! 火鍋は中国の鍋料理を指すが、バーミヤンではこの火鍋をアレンジしたしゃぶしゃぶが楽しめる。陰陽を見立てた鍋に入った赤い麻辣スープと白い白湯スープのコントラストに期待が高まる。

しゃぶしゃぶ食べ放題、肉はどんな感じ?

肉や野菜も続々とやってくる。「火鍋しゃぶしゃぶ食べ放題」では10種類以上のメニューが食べ放題だ。

最初にサーブされるのは牛肉、豚肉、鶏肉、ワンタン、野菜盛り合わせ、豆腐。

野菜盛り合わせはもやし、青菜、きくらげ、レタス、白菜が入っている。メニュー写真に掲載している豆腐は丸1丁だったため、まさかの一人1丁!? と焦ったが2人で1丁だった。

他にも春雨、特製ラー油、シメ用の中華麺、ごはん、雑炊セット(ごはん&卵)も選択できる。

スープが沸騰してきたら、どんどん食べていこう。時間制限もあるしね。まずは牛肉。真っ赤な麻辣スープでしゃぶしゃぶしてみた。

麻辣スープはトマト風味のスープをベースに、唐辛子や花椒などのスパイスが入っている。激辛ではなく軽いピリ辛の味わい。辛さが足りなければ別注文できる「特製ラー油」をプラスしよう。

しゃぶしゃぶコースとしては決して高い価格ではないので、肉はそこそこの味かな……とあまり期待していなかったが、ペラペラした感じはない薄切り肉は、やわらかくいくらでも食べられそうだ。いや、食べ放題なので文字通りいくらでも食べられるのだ! 最高!

タレは2種類。麻辣スープと相性抜群な「ごまダレ」と、さっぱりした「ポン酢」が用意されているのでこちらもお好みで試してみよう。

豚肉は白湯スープでしゃぶしゃぶ。麻辣のピリ辛味との対比もあり、シンプルな鶏スープは滋味深い味わいだ。

鶏胸肉は下処理がされているのかプリッとしっとり。ツルツルとした舌触りのワンタンは他の食材と異なる食感が楽しめるが、煮過ぎると行方不明になりがちなのでご注意を。

中華食べ放題「プレミアムしゃぶしゃぶセット」549円も付けてみた!

しゃぶしゃぶに舌鼓を打っているところに届いたのは「プレミアムしゃぶしゃぶセット」スペシャル特典のひとつめ、「エビのチリソース(小)」。

甘辛いチリソースとプリプリのエビは、肉と野菜のしゃぶしゃぶの間に食べるにはピッタリ!

気になる料理はどんどん頼んでいこう。ただしテーブルの上は火鍋のメニューでパンパンだし、食べ切れる範囲で注文してほしいということなので、ちょっとずつ注文するのがおすすめだ。

今回は、グランドメニューにも「バーミヤン名物!」と紹介されている「本格焼餃子」、辛いものが食べたい気分だったので「シビ! から! 赤餃子」をチョイス。

通常は1皿6コのところ、食べ放題メニューでは3コなのも嬉しいところ。定番の「本格焼餃子」は王道の美味しさ、「シビ! から! 赤餃子」は後から結構辛みがグッとくる変わり餃子だ。

火鍋で野菜はたっぷり食べられるけれど、サッパリした野菜も食べたいので「肉味噌きゅうり」も注文。ポリポリつまめる冷菜が一品あると、どんどん箸が進む。他にもサッパリ系なら「豆腐のバンバンジーサラダ」「ネギ塩冷やしトマト」といったラインナップも。

他にもチャーハンや半ラーメン、唐揚げやフライドポテトなどガッツリ系も揃っている。

シメは麺? ごはん? それとも雑炊?

自分が食べたいものを思う存分食べられる食べ放題だが、追加注文をしたくともテーブルの人数分のオーダーしか受けてくれなくて困った……というパターンもあるだろう。

今回、肉好きの友人と野菜好きの筆者の2名で行ったが、友人は「野菜を食べる胃の隙間があるなら肉を食べたい」、筆者は「肉も好きだがレタスを永遠にしゃぶしゃぶしたい」と食べたいメニューが微妙に異なる。食べ放題なので自由に頼めばよいが、一人で野菜盛り合わせをもう一皿頼むのは多いし、なんならレタスだけ食べたい……と悩みながらタッチパネルをつついていると、「単品・1人前」から頼めるようだ。

一人前とはいえ結構量はたっぷりあるので、肉だけでなく好みの野菜を好きなだけ楽しもう。筆者はレタスときくらげをおかわりした。

一通り食べてそろそろ満足してきたら、シメのメニューを頼んでみよう。シメは「中華麺」「ごはん」「雑炊セット(ごはん&たまご)。どれも迷うところだが、今回は雑炊セットにしてみた。

スープが足りなくなったらタッチパネルでいつでも注文可能。なお選べるスープは最初に注文した2種類のみに限られる。

だいぶお腹いっぱいなのに、スルスルと入ってしまう雑炊って不思議だ。麻辣スープとごはんの相性はもちろん良いが、しゃぶしゃぶをする中で様々な具材の出汁が出ていてさらに美味しい味わいになっている。

デザートは3種類から選べる

そして最後に忘れてはいけないのが、「プレミアムしゃぶしゃぶセット」の特典その2、デザートだ。「アンニンドウフ」「果肉入りレモンのオーギョーチ」「ごま付きだんご」の3種類から1人1品注文しよう。食べ放題の時間は100分だが、ラストオーダーは終了20分前なので注文忘れには気をつけてほしい。

タピオカや台湾カステラなど台湾の様々なスイーツが話題になっているが、もしかして人生で初めて食べた台湾スイーツはバーミヤンの「オーギョーチ」だったかもしれない。「アンニンドウフ」もシンプルでほっとする味わいだ。3つのデザートからどれを選ぼうか結構迷ったので、欲を言えば1品と言わずデザート類も食べ放題のメニューにあったらいいなと思いつつ美味しくいただいた。

なお「火鍋しゃぶしゃぶ食べ放題」にはオプションでドリンクバイキングが付けられるが、ドリンクバイキングも中華レストランのバーミヤンらしい。

一般的なファミレスにあるコーヒーやジュースだけでなく、アイスはジャスミン茶や福建ウーロン茶、桃ドリンクと中華料理と合うラインナップも。ホットはさらに様々な中国茶のティーバッグが用意されている。中国茶用の茶器は雰囲気たっぷり。色々飲み比べて好みの味を探してみるのも面白そうだ。

100分間、火鍋しゃぶしゃぶと中華料理を思う存分食べて大満足の「火鍋しゃぶしゃぶ食べ放題」。食べ放題の料金が1,869円、そこにプレミアムセット549円とドリンクバイキング274円も足して、お会計は二人で5,384円、一人当たり2,692円となった。

バーミヤンは中華ファミレスという印象が強かったが、こんなに満足感の高い火鍋もできるとは。なお今回はソフトドリンクをひたすら飲んだが、紹興酒グラス164円をはじめお酒のメニューも多く、平日14~18時はお得に飲めるハッピーアワーも行っている。飲み屋としてもかなりのポテンシャルがありそうだ。

なお本記事は「ファミレスで一番高いメニューを頼む」という連載企画の一環だが、満腹のお腹を抱えながら「一番高いメニューのはずなのにお得すぎる……」とコスパの良さを噛みしめながら帰路につくこととなった。バーミヤン、恐るべし。