愛媛県といえば穏やかな瀬戸内海に面し、県庁所在地の松山市は人口の多さで四国一です。サイクリングの聖地「しまなみ海道」、日本最古の温泉とされる「道後温泉」、山の斜面を活用した柑橘栽培、宇和海の豊富な幸を使った「じゃこ天」、ブランド化された「今治タオル」など、愛媛県から連想される名所や名産品はたくさんあります。
この愛媛県にライバルがいるとすれば、どの都道府県なのでしょう。本記事ではマイナビニュース会員を対象にアンケート調査を行い、結果をランキング形式でご紹介します。「ライバルだと思う理由」や「愛媛県を訪れるのにおすすめの季節」もご紹介しますので、ぜひご自身のイメージと比べてみてください。
愛媛県にライバルの都道府県はあると思う?
愛媛県にライバルの都道府県があると思うかを聞いたところ、回答は以下のようになりました。
ある…59.5%
ない…40.5%
愛媛県のライバル県ランキング
次に、愛媛県のライバルはどの都道府県だと思うか、上の質問で「ある」と答えた方に聞きました。得票率の高い順にランキングにすると下記の通りです。
1位 香川県…27.4%
2位 和歌山県…21.2%
3位 高知県…12.3%
4位 徳島県…4.5%
5位 青森県…3.9%
5位 広島県…3.9%
7位 静岡県…3.4%
8位 東京都…2.2%
8位 愛知県…2.2%
ここからはランクインした各都道府県の概要と、アンケートに寄せられた「ライバルだと思う理由」、「愛媛県を訪れるのにおすすめの季節」をご紹介します。
1位 香川県…27.4%
愛媛県のライバル県ランキング、1位は「香川県」でした。愛媛県の隣りに位置し、ともに瀬戸内海に面する香川県。愛媛県が今治と広島県尾道を「しまなみ海道」が結ぶのに対し、香川県は坂出と岡山県倉敷を「瀬戸大橋」が結んでいます。どちらも四国の玄関口としての役割を担っています。
人口は愛媛県が四国で一番多く、次いで香川県。県庁所在地でも、愛媛県松山市が約50万人、続く香川県高松市が約40万人と開きはありますが、四国で1位、2位の都市があるという関係です。
愛媛県は柑橘の栽培が盛んですが、香川県は小豆島を中心に栽培されるオリーブの収穫量が全国1位。古くから小麦栽培も行われ、名物のさぬきうどん用として香川県独自の品種も育成されています。観光地では「金刀比羅宮(ことひらぐう)」や「栗林公園」などのほか、「瀬戸内国際芸術祭」の開催地の直島や豊島は、アートの島としても注目されています。
ライバルだと思う理由
「四国と聞けば、まず最初に愛媛県と香川県が頭に浮かぶので。四国の玄関口として競っていそう」(44歳男性)
「愛媛のタオル、香川のうどんと、特徴的なものがはっきりしているから」(57歳男性)
「瀬戸内海寄りで風土が似ていると思う。観光地やご当地グルメが豊富なところも似ている」(39歳男性)
2位 和歌山県…21.2%
2位は四国以外から「和歌山県」が入りました。愛媛県からは海を隔てて離れていますが、両県ともに「柑橘王国」。温州みかんの収穫量では和歌山県が全国1位ですが、伊予柑やポンカンなどの中晩柑類では愛媛県が1位。みかんと中晩柑類を合わせた柑橘類では愛媛県が1位、和歌山県が2位と、両県ともにトップを争う一大産地となっています。
和歌山県にはパワースポットとして人気の観光地も。「紀伊山地の霊場と参詣道」は世界遺産に登録され、「熊野本宮大社」や高野山の「金剛峰寺」、「熊野古道」と呼ばれる参詣道などが含まれています。四国側に面する海沿いの地域にはリゾート地として人気の南紀白浜エリアがあり、「アドベンチャーワールド」や温泉地などがあります。
ライバルだと思う理由
「みかんが好きでよく食べるので、愛媛と聞くと和歌山が思い浮かぶ」(52歳女性)
「どちらもみかんの一大産地だから」(49歳男性)
3位 高知県…12.3%
3位は「高知県」でした。愛媛県の南側に位置する高知県は、四国で一番面積の大きな県。愛媛県と同様に漁業が盛んで、太平洋を黒潮にのって北上するかつおが名物。たっぷりのにんにくや玉ねぎをのせたかつおのたたきは、高知県の郷土料理になっています。
県内には「最後の清流」と呼ばれる四万十川のほか仁淀川など有名な川が流れ、あゆ漁が盛ん。太平洋に面した「桂浜」は、高知県出身の坂本龍馬の銅像が建ち、月の名所としても知られています。毎年8月に開催され、約2万人の踊り子が参加する「よさこい祭り」も高知県の名物。
ライバルだと思う理由
「四国の有名な観光地といえば高知県だと思うから」(53歳男性)
「愛媛県には道後温泉や石鎚山、高知県には四万十川や桂浜があり、どちらも魅力的なので」(32歳男性)
4位 徳島県…4.5%
4位は「徳島県」でした。四国のなかでは最後のランクイン。愛媛県の対角に位置する徳島県は同じ四国にあっても、渦潮が見られる鳴門海峡に面するなど、瀬戸内ののどかな風景が続く愛媛県とは違った趣がある県です。激しい潮流で育つために歯ざわりや風味が良いとされる「鳴門わかめ」、すだちやゆずなどが名産品。
有名な観光地は、激しい潮流の「鳴門の渦潮」が間近に見られる「鳴門海峡」や、切り立った断崖とコバルトブルーの水面が美しい「大歩危小歩危(おおぼけこぼけ)」など。400年の歴史があるとされる「阿波おどり」は、国内外から100万人以上の観光客が集まる一大イベントです。
ライバルだと思う理由
「美味しい食べ物がたくさんあるところが同じなので」(54歳女性)
5位 青森県…3.9%
愛媛県のライバル県ランキング、5位は「青森県」でした。愛媛県が柑橘の一大産地であるのに対し、青森県はやっぱりりんご。津軽地方を中心として栽培が盛んで、その収穫量は日本一。国内のりんごの約6割を青森県産が占めるほどの「りんご王国」です。
気候は大きく違い、温暖な愛媛県に対して青森県は全域が豪雪地帯という寒冷地。県庁所在地の青森市は「世界一雪が積もる都市」とも言われています。一方、夏に開催される「青森ねぶた祭」は東北を代表する祭りで、国内外から多くの観光客が訪れます。そのほか「弘前城」も桜の名所として人気です。
ライバルだと思う理由
「愛媛みかん、津軽りんごというイメージだから」(54歳女性)
5位 広島県…3.9%
5位には「広島県」も入りました。愛媛県から瀬戸内海を挟んで対岸に位置する広島県。広島県尾道と愛媛県今治は6つの島と7つの橋からなる「しまなみ海道」でつながっています。全長約60kmにわたって自転車用道路が整備された、サイクリングの聖地です。
愛媛県と広島県は造船業が盛んという共通点もあります。波が穏やかで、年間降雨量が少ない瀬戸内海の気候を生かし、主要な造船会社の工場が集中しています。同じように、温暖な気候を生かしてレモン栽培も行われ、「瀬戸内レモン」としてブランド化もされています。
ライバルだと思う理由
「愛媛県にとっては、対岸の大都市が気になる存在なのでは」(47歳男性)
7位 静岡県…3.4%
7位は「静岡県」でした。静岡県でもみかん栽培は盛んで、温州みかんの収穫量では1位の和歌山県に続き、2位が静岡県、3位が愛媛県となっています。また、お茶の一大産地であるほか、焼津港や清水港があるなど日本有数の漁業県でもあります。金目鯛、伊勢えび、桜えび、浜名湖のうなぎも有名です。
ライバルだと思う理由
「温暖な気候で、海産物や柑橘類が有名なところが同じなので」(50歳男性)
「どちらの県にも美味しいみかんがあるから」(53歳男性)
8位 東京都…2.2%
8位は「東京都」でした。全国で3番目の小さな面積に、全人口の10%以上の1400万人が暮らす東京都。世界における経済、政治、カルチャーの中心地という大都会でありながら、海、川、山があり、世界自然遺産の小笠原諸島も。東京湾ではのりの養殖やあさり漁などが行われています。
8位 愛知県…2.2%
8位には「愛知県」も。県名に同じ「愛」が入ることから、混同しやすいとの理由で選んだ方が多かったようです。人口が東京、神奈川、大阪に次ぐ全国4位で、東海地方最大の都市・名古屋があります。自動車産業が盛んで、製造品出荷額等は全国1位。農業や畜産業も盛んです。
愛媛県を訪れるのにおすすめの季節は
愛媛県を訪れるのにおすすめの季節を聞いたところ、多い順に下記のようになりました。
1位 年間通しておすすめ…35.8%
2位 春(3月~5月)…21.2%
3位 秋(9月~11月)…20.1%
4位 夏(6月~8月)…14.5%
5位 冬(12月~2月)…8.4%
年間通しておすすめの理由
「愛媛県といえばやっぱり道後温泉で、季節関係なく気持ちいいから」(50歳男性)
「瀬戸内海の眺めは年中楽しめると思うので」(51歳男性)
「美味しい食べ物、良い景色の場所がたくさんあるから、真夏以外ならいつでもいいと思う」(58歳女性)
春(3月~5月)がおすすめの理由
「バイクや自転車で観光するにはいい季節」(37歳男性)
「暖かい時季に瀬戸内海を眺めながらゆったり散策したい」(56歳男性)
「愛媛県というと闘牛のイメージがあり、この時季が良いと思うから」(57歳男性)
秋(9月~11月)がおすすめの理由
「みかん狩りのシーズンで、自分で収穫しながら食べられるから」(59歳女性)
「紅葉の時季に、道後温泉と松山城に行きたいので」(53歳男性)
「果物が美味し食べられるから」(40歳男性)
夏(6月~8月)がおすすめの理由
「暑い時季に、蛇口みかんジュースをごくごく飲みたい」(57歳男性)
「海がとてもきれいだから四国は夏がいいと思う」(35歳男性)
冬(12月~2月)がおすすめの理由
「瀬戸内海の魚が一番美味しい時季なので」(52歳男性)
「道後温泉にのんびり浸かってみかんを食べるのが理想」(56歳男性)
愛媛県のライバルは、四国3県とみかん栽培が盛んな県
愛媛県のライバル県ランキングをご紹介しました。1位「香川県」、2位「和歌山県」、3位「高知県」という結果になりました。ご自身のイメージと比べてみて、いかがでしょうか。
隣接する香川県は、ともに瀬戸内海に面し、本州からの「玄関口」としての役割が同じ。愛媛県は松山市、香川県は高松市と、四国を代表する都市があることも理由のようです。四国では続いて3位に高知県、4位に徳島県となりました。
愛媛県といえば、やはり「みかん」を連想する方が多いようで、ランキングにはみかん栽培が盛んな和歌山県や静岡県も。実際には、「温州みかん」の収穫量は多い順に、和歌山県、静岡県、愛媛県。ただし、それ以外の「中晩柑類(伊予柑、ポンカンなど)」は愛媛県が他県を大きく抑えて1位。柑橘類全体の収穫量でも愛媛県が1位になっています。
「四国の玄関口」、「四国第一の都市」、「みかん」など、愛媛県のイメージが改めて浮き彫りになった今回のランキング。少しでも興味を持たれた方は、次はご自身の出身地や今住んでいる都道府県のライバルについて考えてみませんか。
調査時期: 2025年8月25日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 男女合計301人(男性: 230人、女性: 71人)
調査方法: インターネットログイン式アンケート




