ひまわり証券「第3回 シストレNo.1決定戦~つくって、えらんで、賞金GET! 」の中の「えらぶ部門」の「エコトレFX」コンテストに応募したエコアジ隊(経緯については連載の第一回目第二回目を参照のこと)。エントリーをしてみたものの、売買モデルの選び方をしっかりと勉強しなくてはいけないことを痛感。そこで、West Village Investmentの西村貴郁社長に売買モデルの選び方をご指南いただくことになった。前回に引き続き、いよいよシステム選びの基準について伺いました!

シストレはストレスフリーで

West Village Investmentの西村貴郁社長

ケイト「いよいよ核心に触れたいと思います。システム選びの基準は何にすべきか、ズバリ教えてください(笑)」

西村「僕自身が重視しているのは、自分が『ストレスを感じなくトレードできるかどうか』と『自分のスタイルに合ったものを選ぶ』ということです。そして余り収益性のバランスを考え過ぎないことですね。全部理解する必要はない、この基準はなんだろうと素朴な疑問を持ってみることは大事です。基準は、1.最大ドローダウン、2.勝率、3取引回数などから注意して見ていったらどうでしょう。」

以下、西村社長に教えていただいたシステムの有効性を判断するチェックポイントのまとめ:

1.最大ドローダウン

エコトレFXでは、トラックレコードが表示されるので最大ドローダウンや勝率、トレード回数を一覧で確認することができる(写真はMAマスター オーストラリアドル 60分足のもの)

取引期間内の最も大きな損失で投資資金が最大いくらまで減少する可能性があるかを示したもの。どんな相場環境の時に大きく下げたかをチェックするのにも役立つ。期間中に500万円の利益を出したシステムがあるとして、この利益が出るまでに100万円の損失が出てしまったら、この100万円の損失が耐えられるものであるかどうかは、トレードする人の投資資金やトレードスタイルによって違ってくる。100万円で取引をスタート場合は、この時点で投資資金が底をついてしまうため、利益を出す前に市場から撤退せざるを得なくなってしまう。また、いくらドローダウンの幅が小さくても、負けばかりが重なっていくようでは精神的にトレードが楽しめず継続することが難しくなる。

2.勝率

勝ち回数を総売買数で割ったもの。たとえば勝率70%の売買システムがあるとするならば、これは100回売買した時に70回勝ったということになる。つまり同一の売買回数であれば、勝率が高ければ高いほど勝ち回数の多い売買システムであると言える。ただし、勝率が高くても収益性の低い売買システムもあるし、勝率が低くても収益性の高いシステムもある。9回に1回しか勝てないシステムや勝つ時は大きく勝つけど負ける時も大きく負けるといったシステムでは利益が出しにくい。ちなみに、西村社長は勝率を大体60~70%の目安で見ている。

3.トレード回数

設定した期間内に取引した回数。シストレは統計学である。サンプル数が少ないシステムは信じられるかどうかを考えてみよう。トレード回数が多く、かつ良いパフォーマンスを持っているということは、システムが多くの市場環境で耐えてきたことを意味する。つまりより信頼性が高いということになる。

誠二「やはりシストレは安定的に勝っていくことが大事なんですね」

西村「コンスタントに滑らかに勝って行くということを頭に入れておくけれど、こういった状況になったら止めるということを考えておくことも大事です。イメージしていたものとのギャップってあるじゃないですか。あの時の自分の考えが正しかったのかどうかを客観的にみて、この見方は間違っているかもしれないと感じる。そういった繰り返しの中で、じゃあこれを信じてみよう、これはいけるんじゃないかと新しくシナリオを考えていく。自分がリアルタイムで見ている時と、後になっての考えとのギャップは財産になるはずです。また、一つに賭けるのは不安であれば、幾つかのシステムでヘッジすることも考えてよいと思います。当社には組み合わせの検証ができる『ポートフォリオシミュレーター』というツールがあります」

実際の使用イメージで開発に注力

エコアジ隊「よく分かりました。もし、ひまわり証券のコンテスト第3弾があったら、いただいたアドバイスを元に今度はがんばりますって、今回はもう諦めていたりして?。。。でもまだ始まったばかりだから、今後の逆転の可能性に期待しよう!」

西村社長が開発されたFXシステム「ドル円もん」はひまわり証券のFX月次ランキング(2009年11月01日~11月30日)で第2位と好調だ。この「ドル円もん」は、収益性ばかりに捉われず、投資の原点に立ち返ってまず投資リスクを抑えることが重要と考えた結果1年間の開発期間を経て誕生したものだ。

「ドル円もん」の特徴は2点ある。FXのシステムには珍しく「デイトレードシステム」であることとトレード中の含み損益まで考慮した「日中最大ドローダウン額が非常に小さい」 ということ。

「当社のシステム開発のポリシーは、実際に使用イメージを持ってやっているということです。もっと個人投資家さんにより良いシステムを提供すべくこれからもがんばりたいと思います」と最後に閉め括ってくれた西村社長。今回の「シストレ指南」エコアジ隊はしっかりと受け止めました。ありがとうございました!

システムトレードについてイチから教えてくれた西村社長。ありがとうございました!!

さて、好調(?)に進んでいるこのシリーズ。次回は「エコトレFX」の開発者に会いに行くぞ。またまた乞うご期待を!