自転車に椅子やキャンプ道具を乗せて、ぶらっと出かける「サイクルチェアリング」。ライターのパリッコさんとスズキナオさんが始めた、アウトドア用の椅子を持って公園や水辺などの好きな場所でひとときリラックスする「チェアリング」に、自転車をプラスした楽しみ方とのこと。

イラストレーター・たじまなおとさんも、サイクルチェアリングを楽しむひとり。全5回のこの連載では、たじまさんがハマったサイクルチェアリングの遊び方を伺います。

第3回は、たじまさんが自転車に付けている「かばん」についてご紹介します。


しまりんみたいなバッグが欲しい!

今回もゆるキャンの話ですみません。

アニメ「ゆるキャン」の1話冒頭を見て、私は衝撃を受けました。

小さな折りたたみ自転車の後輪の両脇に四角いバッグを付け、その上にテントや寝袋などたくさんのキャンプ道具を積んで山道を登っていく主人公の姿を見て、折り畳み自転車にそんなに荷物を積んでもいいんだ!?と。

自転車のあらゆるところにバッグをつけて走るのって、ロードバイクで本格的な自転車旅行するガチ目な人々にしか許されない行為だと勝手に思っていたので。これなら自分も愛用のミニベロの前や後ろにバッグを付けて、キャンプとまで行かなくてもチェアリングに出かけてみたいと思いました。

ハンドルの前につけるフロントバッグ、前輪や後輪の両脇に付けるサイドバッグ、サドルの後ろに付けるサドルバッグなど色々な種類があるようですが、私は「ゆるキャン」のしまりんと同じ、たくさん荷物が詰めそうな荷台の左右に吊り下げるパニアバッグを探すことに。

しかし自転車に付けるバッグってサイクルジャージを着た本格的な人向けのスポーティでカッコいいデザインのものばかりで、どちらかと言うとレトロで渋めの可愛いものが好みの自分としてはあまりそそられるものがありません。レトロな風合いのパニアバッグは日本では需要がないのか、いろいろ検索してみても大体が外国の写真か、国内にあっても既に閉店してしまっていたりオーダーメイドで納品まで数ヶ月かかって値段も高めのものばかり。

仕方なく最初はリュックにコーヒーを入れる道具とアウトドアチェアを無理やり詰め込んでサイクルチェアリングしていました。

リュックだと荷物が多いとどうしても背中に汗をかくので早いところパニアバッグを入手したいところ……。

そして、仕事の合間にネットを徘徊しようやく日本でも買える渋可愛いバッグを発見! CYCLES GRAND BOIS(サイクルグランボア)のセパレートタイプのパニアバッグです。

それでもやはりお値段の方はそれなりだったのでしばらく悩んでからポチリ。パニアバッグは荷台がないと設置が出来ないので荷台も購入。さっそく愛車のビアンキのミニベロに付けてみたらやっぱり可愛い。

ここしばらく自粛により外に出る用事もないので、お気に入りのカバンで外に出かけるという行為が久しぶりに出来るのが何より楽しいです。

もちろん自転車カバンにそんなにお金をかけてられないよ! という方には、トートバッグをそのまま荷台に引っ掛けるようなシンプルな作りのCOBAGS「BIKEZAC」という安価なものもありますので、そちらもオススメです。

●注意事項
・サイクルチェアリングは一人もしくは同居している家族と行い、出来るだけひと気のない場所と時間を選んで密を避けて下さい。
・コーヒーを入れる場合、火気禁止の場所では火は使わずお湯を持っていきましょう。現在コロナ禍でバーベキュー広場なども火気禁止の場合が多いです。
・私有地で行うのはやめましょう。河川は一般的に共有地ですが迷惑にならない範囲で行ってください。
・ゴミは必ず持ち帰りましょう!